フェミニズムとユーロで台無しになる前の、イタリアの栄光の日々を憶えていますか?スーツケース一杯のリラと運さえあれば、エスプレッソと1箱のタバコが買えたあの頃を。1960年代に世襲資産家のイタリア人たちの手で作られ、2010年代には成金のイタリア人に走らされてきたモンローは、50年以上も人間のクズをスタイリッシュに見せかけ続けてきたクラシック・スーパーカーです。
(Legendary Motorsportでの解説)
ペガッシ最古の車であるモンロー。ペガッシのスーパーカーの歴史はここから始まりました。伝説の1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:ペガッシ(Pegassi)
名称:モンロー(Monroe)
分類:クラシックスポーツカー
駆動方式:MR
乗車定員:2人
購入価格:$490,000
モデル車の考察
メーカーがランボルギーニをモデルにするペガッシなのと、車体のフォルムを見るとモデルはランボルギーニ ミウラかと思われます。特徴的なリアルーバーも再現されていますね。
しかし、フロントマスクはフォード GT40の要素が入っているため、ぱっと見ではGT40にしか見えません。フロントはやっぱり車の顔なので、印象が大きく左右されますね。見た目だけだとまるでブレットの旧世代版です。
モンローという名前が付けられていますが、これはオレンジ色のミウラが登場する映画「ミニミニ大作戦(1969年)」でマット・モンローの歌が使われていたからでしょうか。冒頭でムーディーな曲をバックに走っていたミウラが突然ドカーンと壊されるのが印象的です。
走行性能
クラシックスポーツカーの中では速い方で、数多くの追加車両が登場した現在でもその立場は変わっていません。流石にトレロやインフェルナスレトロといった一線級には勝てませんけどね。
特に優れているのは加速力で、最高速まであっという間に到達します。最高速も高めなので、直線スピードではかなりの速さを誇ります。
また、ハンドリング性能とブレーキ性能も高いので、高いコーナリングスピードでコーナーを駆け抜けることができます。ただ、ギャップなどで少しバランスを崩すと一気にリアがスライドするので、あまり無茶な突っ込みはしない方がいいでしょう。
カスタマイズ
固有の外装パーツは一切無いので、ペイントなどで個性を出すしかありません。初期の車なので仕方ないところではありますが、イオタ風のエアロとか欲しかったですね。
感想
うーん、やっぱり何度見てもGT40に見える。ボディラインは完全にミウラなんですけどね。その辺り、190Zと似たようなデザインに感じます。
余談ですが、ニコラス・ケイジがオークションで競り落としたイラン皇帝オーダーメイド仕様のミウラは、その時45万ドルの値が付いたそうですね。モンローの価格設定は割とリアルなのかもしれません。
こういったリアルとの繋がりを感じさせてくれる価格設定は良いなって思いますね。近年のGTAはインフレが進んでどんどんリアリティのない金額設定になっているので……
モデル車について
ランボルギーニ ミウラ
農業用トラクターの製造販売で巨万の富を得たフェルッチオ・ランボルギーニが、スーパーカー市場に打って出るため用意したマシン。1966年のジュネーブモーターショーでは、マルチェロ・ガンディーニのデザインした美しきミウラが登場すると瞬く間に注目の的となりオーダーが殺到。それまでミウラはブランドイメージ向上を目的とするショー向けの車として作られ、市販車としては考えられていなかったが、この反響を受けてランボルギーニはミウラを市販車として作り上げることにした。顧客の熱い要望に応えて予定より早く初代モデルP400の生産を開始したが、ハンドリングや騒音など問題が山積みのままであり、ランボルギーニは仕方なくP400を生産しながら課題の対処に努めた。そしてP400S、P400SVと進化を重ね、ランボルギーニを代表するに相応しい名車となった。
フォード GT40
1960年代、フォードはブランドイメージ向上のためモータースポーツに参戦することを決定する。その際、ル・マンで優秀な成績を収めつつも経営難に陥っていたフェラーリのレース部門「スクーデリア・フェラーリ」を買収することで手っ取り早くノウハウを得る計画が持ち上がる。しかし、エンツォ・フェラーリの抵抗で買収計画は土壇場で白紙となり、梯子を外されたフォードは打倒フェラーリを目指してレーシングカーの制作を始める。初代のマーク1は速さこそ飛び抜けていたが信頼性が低く、ラップレコードと最高速度記録を出しながら完走できない不甲斐ないレースを続けた。マーク1の反省を活かして作られたマーク2は1966年のル・マンで遂にフェラーリを打ち破り、表彰台を独占する圧倒的な勝利を掴む。マーク2は更にそこからル・マン4連覇を達成しフォードの名を世界に知らしめた。
フォトギャラリー
関連コンテンツ
他のペガッシ車→GTA5/GTAオンラインに登場する企業「ペガッシ(Pegassi)」
これまでのGTA5/GTAオンライン車レビューまとめはこちら