DiRT Rally 2.0の目玉でもあるラリークロス。日本ではラリークロスの認知度が高くないためあまり注目されていなさそうなモードですが、折角の世界ラリークロス選手権公式ゲームなので、ルール等をしっかり理解して遊んでみるのはいかがでしょうか。というわけで、ラリークロスのルールや勝利するためのコツを解説していきます。
イベントの流れ
ラリークロスイベントは「予選クォーター→準決勝→決勝」の3段階で進行していきます。ラリークロスで特徴的なのはこの3段階の全てでチャンピオンシップポイントが設定されていることです。そのため、決勝で1位となっても獲得ポイントが一番になるとは限らないのが面白いところです。
予選クォーターは5台ずつの出走で4周のレースを走ります。予選クォーターでの上位が準決勝に駒を進めることになりますが、予選の進め方が特殊なのもラリークロスの特徴です。
予選でのレースで集計されるのはレース順位ではなくタイムです。イベントでは全20台が出走しますが、予選レースでのタイムによって順位が決まり、予選ポイントが振り分けられます。
1位:50、2位:45、3位:42、4位:40、5位:39、6位:38、7位:37、8位:36、9位:35、10位:34、11位:33、12位:32、13位:31、14位:30、15位:29、16位:28、17位:27、18位:26、19位:25、20位:24p
予選はクォーターと呼ばれる通り4回のレースが行われます。前のクォーターでの16〜20位がAグループ、11〜15位がBグループ、6〜10位がCグループ、1〜5位がDグループで次のクォーターに出走することになります。
グリッドは5台横並びで、グループ内の1位が第1コーナーに向けて最もイン側に位置します。2位以下はアウト側に位置されていくため、順位が下なほど第1コーナーのライン取りで不利になります。ただ、横並びでスタートなのでスタートダッシュに成功すればグリッドの位置関係なく第1コーナーのインを取ることは可能です。
そして、4回のレースが終了した時点で合計の予選ポイントを集計し、1〜12位までが準決勝に進出することになります。なお、チャンピオンシップポイントは予選16位まで振り分けられます。
1位:16、2位:15、3位:14、4位:13、5位:12、6位:11、7位:10、8位:9、9位:8、10位:7、11位:6、12位:5、13位:4、14位:3、15位:2、16位:1p
準決勝は12台が2グループに別れ6台ずつの出走、6周のレースを走ります。ここからはタイム勝負ではなくレース結果による勝負となり、グループ内の3位までが決勝に進出することになります。
グリッドは横並びではなく階段状となります。ここでも1位が最も有利なポジションを取れますが、2位以下は相手の後ろであったりアウト側であったり何かしら不利なポジションなので、スタートダッシュ次第では第1コーナーで一気に順位が入れ替わります。
ここでもチャンピオンシップポイントは4〜6位の敗退する選手にも振り分けられるため、チャンピオンシップを考えるなら1つでも上の順位を目指したいところです。
1位:6、2位:5、3位:4、4位:3、5位:2、6位:1p
決勝も準決勝と基本的に同じルールで争われます。唯一違うのはチャンピオンシップポイントで、1位のポイントが多めに振り分けられます。優勝の価値が大きいので積極的に優勝を狙っていきましょう。
1位:8、2位:5、3位:4、4位:3、5位:2、6位:1p
レースのルール
ラリークロスは、グラベルとターマックが入り交じる短いサーキットを周回するスプリントレースとなっています。コースにはジョーカーラップと呼ばれる脇道が存在し、このジョーカーラップをどう使うかがレースの鍵となります。
ラリークロスのレースでは必ず1周はジョーカーラップを通らないといけません。ジョーカーラップは普通に周回するのと比べてコンマ数秒あるいは数秒のタイムをロスします。そのため、このタイムロスをどのタイミングで消化するかを考えながらレースを進めないといけません。ちなみに、ジョーカーラップを通らないとそのレースは失格となりタイムが無効となります。
ラリークロスではスポッターと呼ばれる人が外からドライバーに指示を与えてくれます。本来はジョーカーラップの適切なタイミングから他車と自車の位置など細かい指示を飛ばしてくれる存在ですが、このゲームのAIスポッターがやってくれるのは「ジョーカーラップに入るのを忘れるなよ!」という指示くらいです。まぁ、ジョーカーラップを忘れないようにしてくれるだけでもありがたいです。
ジョーカーラップ無視以外のペナルティーも気をつけなければいけません。スタート時にジャンプスタート(フライング)してしまうとスタートは仕切り直しとなり、ジャンプスタートをしたドライバーはそのレースでジョーカーラップ2回通らないといけなくなります。また、連続でジャンプスタートをしてしまうと失格になってしまいます。
コーナーカットもペナルティーの対象となります。4輪が完全に外れてコースのインをカットし、タイム面で利益を得たと判断されるとレース後にペナルティーが科されレース後のタイムにタイムペナルティーが加算されます。クラッシュやスピンなどやむを得ない場合を除いて強引なインカットはやめておきましょう。
勝利するためのコツ
ジョーカーラップ
ここからはラリークロスで勝利するために必要なテクニックを解説していきます。色々とありますが共通して言えるのは「クリーンに走れるかどうか」が重要だということです。車同士の接触にペナルティーが無い、ぶつけ合い上等のラリークロスではありますが、速く走りたいならとにかく争いは避けましょう。
まず、レースの大きな特徴であるジョーカーラップについて考えていきます。ジョーカーラップを使う利点は他車と離れて走ることが出来ることで、混戦から抜け出すことができます。特に、ペースの遅い車につっかえて自分のペースが上げられない場合は早めにジョーカーラップに入って距離を開け、前がクリーンになったところでプッシュした方がタイムが良くなりますね。どの車もジョーカーラップに必ず1度は入るので、良いタイムで走れていればどこかで逆転のチャンスはあります。
逆に言うと、混戦から抜け出せるのがジョーカーラップの利点なので、自分が上の順位でフリーに走れている時はジョーカーラップに入ってはいけません。ジョーカーラップ後に相手の後ろについてしまって、ペースが上げられなくなったら最悪です。レースをリード出来ているならジョーカーラップは最終ラップに入るのがセオリーです(最終ラップにジョーカーラップを忘れることがないように)。
自分の方がペースが遅くて後ろの車に追い上げられている時はジョーカーラップのタイミングを遅くしてブロックを続けるのも手です。後ろが詰まって混戦になれば敵同士で潰し合いになることもありますし、一波乱起こせるかもしれません。悪あがきではありますが、形振り構わない戦術も時には必要です。
CPUとの付き合い方
お次は敵車との付き合い方です。CPUはこちらに合わせてラインを譲るような走りはしませんし、むしろ自分のラインを確保するためにガツンとぶつけながらコーナーに侵入してくることもザラです。というか、上述のようにラリークロスは接触によるペナルティーが無いレースのため、CPUとか関係なく強引なラインの奪い合いは当たり前の世界です。それを利用してのオーバーテイクも狙えますが、他車と接触をして良いことはあまり無いので、基本的にはぶつかり合いを避けるように走りましょう。
そこで問題となるのが第1コーナーの競り合い。ラリークロスのコースは距離が短い上にタイトでテクニカルなので殆ど抜きどころがありません。そのため第1コーナーとジョーカーラップくらいしか順位が入れ替わりやすいポイントがなく、第1コーナーで前に出られるかどうかは非常に重要となります。
それだけに是が非でも第1コーナーで前に出たいところですが、あまりリスクを取りすぎるのも考えもの。グリッド位置的に優位を得られているなら強気に攻めてもいいですが、グリッド位置的に不利なら少し様子を見ながら慎重に第1コーナーをクリアし、その後のジョーカーラップを交えた走りで順位を上げていきましょう。
レースがある程度進行して、もう抜きどころが殆どない!という状況であればラフな走りに移行するのもアリです。相手のインに強引に飛び込んで、押し出すようにして前に出てしまいましょう。他のレースであればブーイングものの行為ですが、ラリークロスなら立派な戦術です。
ここまで話したようにラリークロスは接触がつきもののレースなので、視点は一人称ではなく三人称がオススメです。一人称でも敵車の位置は矢印で表されるので全く見えないわけではありませんがやはり把握しづらく、三人称であれば車全体が見えるので他車との位置関係も掴みやすくなります。一人称でレースゲームをやることが多い人でも、ラリークロスをするなら三人称に慣れたほうがいいですね。
予選と決勝ラウンド
予選と決勝ラウンドの大きな違いは、予選はタイムで決勝は順位と、争う部分が異なることです。なので、予選には予選の走り、決勝ラウンドには決勝ラウンドの走りが存在します。
予選はとにかくタイムさえ良ければいいので、あまりレースでの順位に拘らず走りましょう。具体的には、他車とぶつけ合ってでも前に出たりブロックしたりしてりしてでも順位を確保するような走りはせず、とにかくクリーンな状態で走って自分のタイムを縮めることに専念しましょう。グループ内で下位に沈んでもタイムでは上の順位になることもよくありますし、逆も然りです。
決勝は逆にタイムは関係なく順位だけが大事になるので、強引な追い抜きやブロックも駆使しながら上位を確保しましょう。タイム的には遅くても決勝まで進んでしまえばチャンピオンシップポイントは積み上げられるので、速い走りではなく勝つための走りを追求するのが大事です。ただ、闇雲にぶつかり合ってもクラッシュの危険性が増えるだけなので、勝負どころ以外はクリーンな走りを忘れずに。
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