FIFAのメインコンテンツであるUT。UTには独自の要素として「ケミストリー」と呼ばれるものがあります。この単純なようで奥深い要素をマスターするとUTがもっと面白くなること間違いなし。ということで、今回はケミストリーについて理解していきましょう。
FIFA23からのケミストリーシステムについてはFIFA23で激変した「ケミストリー」システムを理解しようの記事で。
目次
ケミストリーの効果
UTではケミストリーが大事と言われますが、何故ケミストリーが大事なのか。それはケミストリー値によって選手の能力が大幅に変わるからです。
ケミストリーには個人ケミストリーとチームケミストリーがあります。個人ケミストリーは「ポジション適正」と「隣り合う選手同士の属性(国籍・リーグ(クラブ))」によって決まり、適正の合ったポジションで起用され、隣り合う選手と同じ属性を持っていると高くなります(最大値10)。チームケミストリーはスタメン11人の個人ケミストリーを合計した値で、100が最大となりそれ以上は切り捨てられます。
選手の能力は個人ケミストリーとチームケミストリーの数値によって上下し、個人ケミストリーとチームケミストリーが最大の時に最も高い能力を発揮できます。このケミストリー値による能力値の変動はかなり大きく、個人ケミストリーとチームケミストリーが最大ならデフォルトの能力からOVR+5くらいの効果があることも。ケミストリー無視で能力値の高い選手を並べるより、能力がそこそこでもケミストリーが高い組み合わせで並べる方が強いチームに仕上がります。なのでスカッドを構築する際はケミストリーを最重要視しながら組み立てましょう。
ケミストリーは試合中に変動することはありません。例えば、試合中にゲームプランの変更をしてフォーメーションが変わると各選手のポジションが変わりますが、本来の適性ポジションと違うところに移動したからといって選手の個人ケミストリーが落ちたりはしません。なので、スカッドのフォーメーションと試合中のフォーメーションは全く別物と考えて選手を並べてみるのもいいでしょう。
また、個人ケミストリーが変わるのはスタメン11人だけで、ベンチの選手は一律で個人ケミストリー5に設定されます。ベンチスタートだと最高の能力を発揮できないと捉えるか、全く属性の合わない選手でもベンチからなら個人ケミストリー5で起用できると捉えるかはあなた次第。
ケミストリースタイル
各選手カードにはケミストリースタイルと呼ばれるカードを付けることができます。ケミストリースタイルを使うと特定の能力が上昇するようになっていて、選手の能力を大幅に上げることができます。勿論、ケミストリースタイルでどれだけ能力値が上がるかもケミストリー値次第となっています。
ケミストリースタイルについての細かい説明は長くなるので【FIFA21/FUT】ケミストリースタイルまとめの記事をお読みください。
SBC(チーム編成チャレンジ)
ケミストリーが重要となるのは試合だけではありません。UTにはSBC(Squad Building Challenge:チーム編成チャレンジ)と呼ばれるモードがあり、ここでは指定された条件に合わせてスカッドを構築していくことになります。SBCをクリアするとカードやパックなどの報酬が手に入るので、条件と比べて報酬が美味しいSBCにはどんどん挑戦していくべきです。
SBCは試合をするわけではないので選手の強さや使い勝手が全く求められない代わり、細かい条件と固定されたフォーメーションを守った上でスカッドを構築する必要があります。ケミストリーについて深い理解が無いとクリアは難しく、クリア出来たとしても無駄に高額なカードを使って損をしてしまうことも多々あるので、綺麗にSBCをクリアするためにもケミストリーについて理解しておくのは重要です。
ポジションを合わせよう
まずは基本中の基本であるポジション合わせから。先にフォーメーションを設定してから選手を当てはめていくか、使いたい選手を用意してからそれらの選手が並べられるフォーメーションを選ぶかは人それぞれだと思いますが、ともかく選手とフォーメーションが決まったら選手を並べていきます。
選手のポジションとフォーメーション上のポジションが合致しているなら全く問題はなし。しかし、ポジションが完全に合致しないこともあります。ポジションが合わないとケミストリーが落ちてしまうので何か対策を考えないといけません。
手っ取り早い対策としてポジション変更カードがあります。ポジション変更カードを使うと選手の本職となるポジションが変更できるので、フォーメーションに合わせたポジションに変えることができます。ただしポジション変更カードは全てのポジションに対応しているわけではないので万能ではありません。以下、ポジション変更カードで変えられるポジションの範囲です。
・STーCFーCAMーCMーCDM
・RF/LFーRW/LWーRM/LM
・RWB/LWBーRB/LB
こうして見ると中盤から前のセンターラインはとても柔軟にポジションを変更することができるのが分かります。ポジション変更カードでは隣り合ったポジションにしかポジションを変えられないので、例えばSTの選手をCMまで下げようとすると「ST→CF」「CF→CAM」「CAM→CM」と3枚ものカードを使わなければいけなくなるので面倒ですが、やろうと思えばここまでポジションを変えられるのは良いところですね。
中盤から前のセンターラインは柔軟にポジション変更ができるのに対し、それ以外のポジションはあまり融通が効きません。なので、ポジション変更は諦めて本職以外のポジションに選手を置くことを考えなければいけない時もあります。というわけで、本職以外のポジションに置いた時に個人ケミストリーがどうなるかをご覧ください。
本職以外を置いた時のケミストリー
ST→CF(8)、RF/LF(5)、その他(2)
CF→ST(8)、CAM(8)、RF/LF(5)、その他(2)
RF→RW(8)、LF(5)、ST(5)、CF(5)、RM(5)、その他(2)
LF→LW(8)、RF(5)、ST(5)、CF(5)、LM(5)、その他(2)
RW→RF(8)、RM(8)、LW(5)、その他(2)
LW→LF(8)、LM(8)、RW(5)、その他(2)
RM→RW(8)、LM(5)、RF(5)、RWB(5)、RB(5)、その他(2)
LM→LW(8)、RM(5)、LF(5)、LWB(5)、LB(5)、その他(2)
CAM→CF(8)、CM(8)、その他(2)
CM→CAM(8)、CDM(8)、RM/LM(5)、その他(2)
CDM→CM(8)、CB(5)、その他(2)
RWB→RB(8)、LWB(5)、RM(5)、その他(2)
LWB→LB(8)、RWB(5)、LM(5)、その他(2)
RB→RWB(8)、LB(5)、RM(5)、CB(5)、その他(2)
LB→LWB(8)、RB(5)、LM(5)、CB(5)、その他(2)
CB→RB/LB(5)、CDM(5)、その他(2)
このように、大体似たようなポジションは個人ケミストリー8、頑張ればできそうなポジションは個人ケミストリー5、全く適正が無いポジションは個人ケミストリー2となっています。後述の忠誠心と監督ボーナスで個人ケミストリーを+2することができるので、個人ケミストリーが8もあれば最大の力を発揮できると思っていいです。
CFとCMは非常に便利で、CFはSTとCAMを高レベルでこなすことができ、CMはCAMとCDMを高レベルでこなすことができます。中盤から前のセンターラインの選手でポジション変更カードでポジションを変更する場合は、CFかCMにしておくと融通が効いて便利ですね。
反対に代えが効かないのがSBとCBで、SBはWBでしか個人ケミストリー8で代用できないので代えが効かないのと同じ、CBに至っては他のどのポジションの選手を置いても個人ケミストリー5にしかならないので、他のポジションの選手では力を発揮できません。プレイヤースキル次第でどうにかなる試合の方はまだしも、SBCではケミストリー的に代えが効かないと困ったことになるので「DFはケミストリー的に重要」なのを覚えておきましょう。
隣の選手と国籍・リーグを合わせよう
ポジションを合わせたら、次に意識するのは隣の選手との属性(国籍・リーグ(クラブ))が合っているか。最低限、国籍かリーグが一致していれば黄色リンクで繋がって十分な個人ケミストリーが得られるので問題ありません。なので、とりあえず国籍統一スカッドかリーグ統一スカッドを作っておけばケミストリーばっちりのスカッドが組み上がります。
しかし、それだとスカッド構築の柔軟性に欠けるので様々な国籍やリーグで選手を繋いでみましょう。使いやすいのはフランスやブラジルといった強豪国(TOP9)の選手で、強豪国の選手は様々なリーグに散らばっているので選手と選手を繋ぐハブになりやすいです。ただ、イングランドだけは選手がプレミアリーグに固まっているのであまり連携には役立ちません。
国籍とリーグの活用に慣れてきたら、今度は緑リンクを活用してみましょう。緑リンク(パーフェクトリンク)は2つ以上の属性が一致しているリンクで、具体的には所属クラブが一致している場合(所属クラブが一致しているならリーグも一致しているはずだから)と、国籍・リーグが一致している場合に緑リンクになります。
緑リンクで繋がっているとケミストリー値の確保がしやすくなります。ご覧のように、黄色リンク1本と赤リンク1本で結んだCBとGKはケミストリーが6になってしまいますが、緑リンク1本と赤リンク1本ならケミストリーが9に。これに忠誠心と監督ボーナスを合わせればケミストリーが10になるのでしっかり能力をブーストすることができます(画像の選手カードは21のものです)。
繋がる選手の少ないGKやSBは緑リンク1本で十分なケミストリーが得られるフォーメーションが多いので、スカッド構築の際はこれを頭に入れておくとやりやすいです。
赤リンクが入っていても十分なケミストリーが得られる組み合わせ
線2本:緑1本
線3本:緑1本+黄色1本
線4本:緑2本 or 緑1本+黄色2本
線5本:緑2本+黄色1本 or 緑1本+黄色3本
忠誠心と監督ボーナス
選手カードを見ている時に右スティックを倒すとその選手の属性など様々なデータが見られますが、その中に2つの気になるアイコンがあります。
一番下の左側の盾のようなアイコンは忠誠心。これがあると個人ケミストリーが+1されます。忠誠心を付けるには条件があり、「報酬で手に入れる」「パックから引く」「10試合に出場させる」の3つがあります。報酬やパックで手に入れたカードは何もせずとも忠誠心が付いていますが、市場から購入したカードは10試合に出場させないと付けることが出来ません。試合出場はとにかく試合に出さえすればいいので、試合の終わり際にベンチからちょっとだけ出すとか、スタメンに入れておいて速攻で交代するでも大丈夫です。
一番下の右側のⓂのアイコンは監督ボーナス。これは起用している監督の所属リーグが選手と同じだと個人ケミストリーが+1されるというもの。この+1が地味に効いたりするので監督のリーグも気にしておきましょう。監督の所属リーグは消耗品の所属リーグ変更カードで自由に変更できるので、所属リーグで監督を選ばずとも好きな監督を選んで所属リーグを変更すれば大丈夫です。
フォーメーションチェンジを駆使しよう
ケミストリーの仕組みについて理解できたら、一歩進んでフォーメーションチェンジを前提にしたスカッドを組んでみるのも手です。
例えば、ロナウド・メッシ・ネイマールを併用したい場合、3者の属性はてんでバラバラ(選手カードは21のものです)。このまま彼らをスカッドに組み込んでもケミストリーが落ちてしまいます。そんな時は……
このように、属性が合わない選手同士を離して、その間に両者の属性を繋げられる選手を置きます。すると今度はポジションが全然合わないじゃないか、と思うかもしれませんがそこはポジション変更カードの出番。STに居るダニーロ・ペレイラをCDMからCFにまで変更、CMに居るディバラをCAMにまで変更すれば、ポジションの問題も解決です。ついでにメッシとネイマールもWGからSHにした方がいいですね。
しかしこんなに無茶苦茶な並びだと試合中のバランスとかとんでもないことになるんじゃ?と思うかもしれませんが大丈夫。上でも軽く触れたように、カスタム戦術からゲームプランを設定して試合中にゲームプランを変更すれば違うシステムに早変わりなので、ヘンテコなフォーメーションはキックオフの時だけ。
この選手配置ならロナウドとディバラを2トップか1トップ+トップ下にして、ダニーロ・ペレイラとアルトゥールを2ボランチにするフォーメーションを超守備的〜超攻撃的の中のどれかに用意しておけば、試合中にちゃんとしたシステムに早変わりです。
アイコン選手を使おう
UTにはアイコンと呼ばれる選手カードが存在します。既に現役を引退したスター選手の各時代の姿をカードにしたものですが、アイコン選手には所属リーグ(クラブ)が設定されていません。
ではケミストリーがどうなるかというと、どの選手とも所属リーグ一致扱いとなるので絶対に黄色リンク以上が確保できます。流石レジェンド!そして国籍が一致すると緑リンクにもなるので、どんなスカッドにも組み込むことができます。なのでアイコン選手が1人居るとスカッド構築が非常に楽になります。能力自体も素晴らしいアイコン選手ですが、スカッド構築を助けるという点でも非常に優秀ですね。
ヒーロー選手を使おう
FIFA22から新登場したカードで、ヒーローと呼ばれる選手カードがあります。アイコン選手ほどのレジェンドではないけれど、忘れることができない印象的な活躍をした引退選手がヒーローとして復活を遂げていて、これまた昔のサッカーが好きなプレイヤーには堪らないカードとなっています。
こちらのヒーロー選手は所属クラブが設定されておらず、代わりに所属リーグのみが設定されています。ではケミストリーがどうなるかというと、所属リーグが一致するとクラブも一致した扱いになります。なのでリーグが一致しているだけで緑リンクになってくれるわけですね。
全ての選手と黄色リンク以上で繋がれるアイコンと比べると汎用性は落ちますが、通常のカードに比べて緑リンクが確保しやすいので上手く組み込めればケミストリー確保に役立ってくれること間違いなしです。
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