FIFAのメインコンテンツであるUT。そのUTではコインという通貨を使って選手カードのやり取りをしていくわけですが、UTにはカードを売買できる市場があり、各選手カードにはそれぞれ大体どれくらいの値が付くという相場が存在します。
その相場というのがどうやって決まっているのかを知れば、どのカードにどれくらいの値段が付くのかが分かるようになるし、今後どのような価格の推移をしていくか読めるようになるよ、という趣旨の記事になります。これを読めばあなたも今日からUT市場マスター!
(この記事はFIFA22時点で執筆していますが、FIFA23でも市場のシステムは変わっていないため問題なく通用するはずです)
目次
需要が価格を決める
まず根本的な話として、なぜ選手のカードに高い安いの差が生まれるのかを考えておきましょう。それは「需要」です。そのカードを欲しい人が増えれば「この額を出しても買いたい!」と価格が吊り上がり、欲しい人が居なければ「この額でいいから売りたい!」と価格が下がっていきます。その需要の均衡がとられる価格帯が所謂「相場」になっていくわけですね。
なので、以下で話していく様々な要因というのはカードの需要を決める要因だと考えてください。どういった要因でユーザーたちが値を付けていくのか、そしてその値付けがカードの真の価値に対して適正なのかどうかを見極めれるようになりましょうということですね。
もしカードを売買することで儲けを出したいあるいは損をしたくないのであれば、以下の要因をしっかりと見極め、需要が高すぎる(価格が適正より高い)時はスルーし、需要が低い(価格が適正より低い)時に買うを徹底すれば大丈夫です。みんなが欲しがらない時にカードを買って、みんなが欲しがっている時にカードを買うということですね。まぁ、そうやって簡単に欲望を抑え込めたら苦労しないですけど笑。
強さ
まず単純に、使って強いカードは需要が高いので価格が上がります。メッシやロナウドなどレートが高くて強いカードは当然として、レートはそれほど高くなくても強いカードなら同レートのカードよりも割高の相場になります。
特に、裏抜け合戦になりやすい対人戦において重要で、尚且つケミストリー的に全く代えが効かないCBなんかはとにかくペースの高い選手の価格が上がりやすい傾向にあります。同様に、SBもCBほどではないですが足の速い選手の価格が上がりやすいですね。FIFA23からは加速タイプの概念が登場し、これも価格に大きな影響を与えています。
この手の“強さ”が価格を支えているカードを購入する際に気をつけなければいけないのは、「より強いカードが登場したら需要が落ちて価格が下がる」ということです。強さ以外にも需要があるカードならまだしも、レートが低かったりケミストリーが合わせにくい金カードだと、開幕から1ヶ月は数万コインしてもそこからみるみる内に価格が落ちることも。強さだけで値上がりしているようなカードはあまり長い間保有しない方がいいでしょう。
また、銀のTOTW選手もシルバー系目標をクリアする上で強力なカードになるため、下手な金TOTWよりも高価になります。銀TOTWだけでなく、目標をクリアするために必要なカードの中で強いと評価されれば需要が高まり価格も上がります。
レート
使ってみての強さとは別に、レート(OVR)が高いカードは価格が上がります。何故かというと、報酬の良いSBCほど条件に高レートが要求されるからですね。そのため、レートの高い選手カードには常に一定の価値があります。足が遅かったりしてゲーム的にはあまり強くないタイプの高レートにそれなりの値がつくのはこういうことです。
高レートのカードは需要が高いSBCが来ると値上がり、そうでないと値が落ち着く傾向にありますが、常に一定の需要があるため極端に価格が落ち込むことはありません。価格が落ち着いている頃に買っておいて、価格が上がってきたら売っておくと手堅く儲けられるでしょう。
21までは83が1000〜2000くらい、84が3000〜4000くらいの相場でしたが、22は高レートのカードの排出率が上がったため軒並み相場が下落。84でも2000コインで買えるようになっているので、具体的な価格については適当なこと言えないんですが、とりあえず高レートのカードは今使い道が無くとも持っておくと役立つことがあると思っていただければ。
ケミストリーの合わせやすさ
レートと同じくらい重要な要素となるのがケミストリーの合わせやすさ。5大リーグ所属で、尚且つトップ9の国籍を持つ非常に合わせやすいカードは価値があります。しかし、ただ合わせやすいだけだと価格が上がりにくく、使って強かったりレートが高かったり、他の要素と合わせるとより価格が上がりやすくなるって感じですね。
5大リーグの中でもビッグクラブの場合はSBC条件に入りやすいので、特にビッグクラブ所属でケミストリーを合わせやすいカードは価値が高いです。ビッグクラブ所属のあまりレートが高くないカードは普段は安値でも良いSBCが来たりすると高騰することがあり、転売ではよくターゲットにされていますね。
ポジション
ポジションも重要な要素で、特に代えの効かないCBで他の要素を備えていると価格が上がりやすいです(なぜ代えが効かないかはこちらの記事で)。CBの次に代えが効かないSB(WB)も同様。特殊性でいったらGKも代えが効かない存在ではありますが、GKはGK以外のポジションに置くとケミストリーが低いので、潰しが効かないことから他のポジションのカードと比べて同条件でも価格は低めです。
また、「クラブ内で同ポジションの選手が居るかどうか」も重要となります。例えば、クラブ内でLB本職の選手が1人しか居ないとなるとSBC要員としての価値は上がりますし、その上LMやCBなどLBを兼任できる選手の数も少ないとなれば更にそのLBの選手は重要になります。
他にも、「本職が同じ選手が複数いるけど安値の選手は1人しか居ない」という場合も価値があります。同じクラブにLB本職の選手が2人居たとして、1人は1000コイン以下で買えてもう1人は10万コイン超えの強力選手となったら、SBC要員になるのは当然前者ですよね。
FIFA23からはポジションの概念が大きく変わった(詳しくはFIFA23で激変した「ケミストリー」システムを理解しようの記事で)ため、ディフェンダーだから代えが効かないということは無くなりました。これによりリーグや国籍といった各属性の中からどのポジションが足りていて、どのポジションが足りないかがかなり把握しづらくなっているので、この点で価格を読むのは難しくなった反面、どこかに掘り出し物が隠れているかもしれませんね。
流通量
カードの価値はカードに書いてある内容だけで考えることはできません。流通量も重要な要素で、普通のカードと比べて流通量が少ない高レートのカードや特殊カードは価格が高めです。
更に、TOTWなど特殊カードは基本的に排出期間が決まっていて、復刻でもされない限り一度排出が終わったらそこから数が増えることはありません。更に、特殊カードがSBCで使用されたり、特殊カードを所有するユーザーがUTを辞めたりすれば尚更市場に出回る数が減っていくため、基本的に排出期間が決まっている特殊カードは排出中が最安値で、そこからじわじわ値上がりしていくのが常だと思っておきましょう。
また、流通量が価格に大きな影響を与えるタイミングとして「プロモパックの登場」があります。通常時は微妙なパックしか売られていないストアに、時々レア選手パックなど当たりが期待できるパックが売られることがあります。そういう時は各ユーザーが課金してパックを買いに行くので一気に流通量が増え、その時に排出されているカードは軒並み価格が下がります。常に排出されている金カードで10万コイン超えの強カードはプロモパックが来る毎に一段ずつ価格が下がっていきますね。
特殊カードだけでなく、通常のカードも排出が止まって価格が上昇するタイミングがあります。1つはTOTW選出で、TOTWに選ばれた選手の通常カードは1週間排出が停止します。なので、排出停止されたカードの需要が高いと一時的に値上がりが起きます。これを利用して今週のTOTWを予想してカードを仕込むのも面白いかもしれません。
もう1つは移籍で、選手が移籍すると新たに所属クラブが変わったカードが登場し、以前の所属クラブのカードは排出が止まります。そういったカードで需要が高いカードだとグッと値が上がることもありますね。珍しいところでは、選手が国籍を変える(代表チーム選びの時に元々の国籍でない国を選ぶとか)ことでも以前の国籍のカードが排出停止になったりするので、選手カードの属性が変化するような時は排出停止になって価格が動くと覚えておきましょう。
変わり種として、ブロンズとシルバーのカードも流通量が少なめで価値が高いです。というのも、ゴールドのカードはパックがどんどん開封されて市場に増えていくのに対し、ブロンズとシルバーの選手カードが入ったパックは特別なイベントでも無い限りユーザーが開封しようとしないので、市場に出回る数が金に比べて増えてこないためですね。
シルバーのカードはシルバー系の目標をクリアするのに必要ですし、SBCで必要になることもちょくちょくあるので、レアで尚且つCBやSBなど代えが効かないポジションだったりすると下手なゴールドより高額だったりします。ブロンズも稀にかなり価格が上がっているものがありますが、シルバーほど全体的な相場は高くないですね。
将来性
特殊カードの中にはOTWなど一定の条件を満たすことで能力が上がるアップグレード系のカードが存在します。そういったカードは将来的な価値の上昇を見込んで同性能のカードよりも価格が高くなります。
ただし、アップグレード系ならどんなカードでも価格が上がるわけではありません。そのカード自体にちゃんと需要があって、アップグレードの条件を満たす可能性が高い場合に人々の希望(欲望)が支えとなって価格が上がります。大して使われていないアップグレード系のカードを持っていてもあまり意味は無いということですね。
また、こういったカードは「価値が上がる“であろう”」という希望的観測が価格を支えているため、アップグレードの条件を満たさないと判明した瞬間に価格が半値以下になることもあります。ずっと握りしめておいて価格が上がるのを待つのもギャンブル的で楽しいですが、あくまでコインを増やす投機のためにこういったカードを買うのであれば、値段が落ち着いている頃に買っておいてアップグレードされそうな値上がりする時期に手放し、暴落したらまた買い戻すのが賢い立ち回りだと思います。
SBCと目標
ここまでプレイ時の強さとは別に、SBCや目標で使えるカードは価値が高く価格が上がることがあると説明してきましたが、どんなSBCや目標でも価格が高騰するわけではありません。あくまで需要が無ければ価格は上がらないので、報酬がトレ不可のしょぼいパックだったりするといくら条件がピッタリ合ったカードでも価格は上がりません。
どんなSBCや目標が出てくるか、そしてどんな報酬が来るかはEAの気分次第なので、「こんなSBCが来そうだぞ!」といった情報がどこかから流れてきてもあまりアテにしすぎないようにしましょう。
実際のカードを見てみよう
では上の要素を踏まえながら実際のカードを見ていきましょう(以下のカードはFIFA22のものです)。
まずはレアル・マドリードのミリトンです。リーガ・エスパニョーラ及びブラジル人のCBでペースが最速の83ということで、開幕で4万コイン超えの価格を記録しました。レアル・マドリード所属のブラジル人ということでケミストリーの面で恵まれてはいるものの、1000コイン程度が相場のレート82でこの価格は“強さ”に対する需要が高いことを示しています。
ということは、上位互換のカードが登場して相対的な強さが下がれば価格も下がるタイプのカードと言えます。実際、この記事を執筆し始めた時点では2万コイン程度の価格だったんですが、書いている途中で同じブラジル人CBのマルキーニョスのCL特殊カード(RTTK)が登場すると、価格は一気に1万コイン程度に下落しました。今後も属性が被る俊足CBが登場する度に価格が落ちていくことでしょう。
強さがベースでもそうそう上位互換が出ることは無い10万コイン超えのカードは流通量が少ないこともあってすぐに価格が下落することはないですが、ミリトンのように流通量がそこそこある半端なレートで数万コインのカードは、このように開幕からひと月〜ふた月程度で価格が半減していくので、よっぽど気に入ってるカードでない限りはあまり長く持っておくのは危ないですね。
続いてこちらはTOTWのミュラー。バイエルン・ミュンヘン所属、ドイツ人でレート88のTOTWカードと非常に好条件なカードですが、価格は22,000前後とこのレートのTOTWとしては安価。足が遅めの前線の選手ということで、使っての強さに期待して買う人が殆ど居ないことが価格が抑えられている要因でしょう。
それに現在はめぼしいSBCが出ていないということもあって価格が上がる理由もありません。そのため、今はこの価格がほぼ底で、今後供給停止やSBCなどによって価格が微増あるいは高騰する可能性のあるカードだと思います。こういったTOTWカードはドカンと高騰することはそうそうありませんが、価格が落ちる理由がまず無いということで、底値の内に貯金代わりに手元で保管しておくとほぼ必ず利益が出る安全資産として役に立ちます。
次はOTWのデ・パウルです。元の金レアは800コインとごくごく一般的な金カードの値段ですが、OTW版は執筆時点で約20倍の16,000コイン前後の価格となっています。性能的に金と全く変わらないにも関わらずこの価格となっているのは、OTWのアップグレードに期待されているからですね。
先日、デ・パウルがアルゼンチン代表で活躍した時は価格がグングンと上がり約1万アップの26,000コイン前後まで高騰しました。その後、TOTWに選出されていないことが分かるとガクッと価格が下がり、元通りの価格に落ち着きました。賢い人は予めデ・パウルを買っておき、TOTW発表前に手放し、その後もう一度買い戻したりしていたかもしれませんね。
このように、OTWは現実の選手の活躍によって価格が大きく変動します。その選手がクラブ・代表で出場機会が多く活躍をする可能性が高ければベースの値段が上がり、スカッドに組み込む強さがあると判断されれば実用性も込みで値段が跳ね上がる感じですね。
このデ・パウルの場合は飛び抜けた能力がないCMということで実用性は高くないこと、所属クラブのアトレティコでレギュラーではないこと、レートが82とあまり高くないことから価格はOTWの中では安価。ただ、アルゼンチン代表では主軸なので代表ウィークの度にアップグレードは期待できますし、仮に怪我などで価格が落ちても大した下落幅にはならないので手堅い投資になりそうです。
最後はRTTKのイサク。元の金カードが82なのに対し、こちらのイサクは86と大幅にパワーアップ。デカくて速くて決定力があって逆足5という怪物ストライカーとなりリーガ・エスパニョーラのFWの中でも屈指の強カードとなりました。その上アップグレードが期待できるということで、14万コイン前後の高値が付けられています。
しかし、実用性が高いとはいえアップグレードへの期待値が価格に乗っているので今手を出すのは結構危険な状態。ソシエダがELの決勝トーナメントに駒を進めれば更に価格が跳ね上がる可能性もあれば、決勝トーナメントに進めなくなれば価格が半減する可能性もある、どうあがいても価格が大変動するであろうカードです。スウェーデン人ということで国籍がケミストリー的にあんまりよろしくないところも怖い部分です。
現状の試合結果やグループステージの顔ぶれによっては決勝トーナメント進出の可能性がどれほどかを計ることも出来ますが、ソシエダの場合はリーグ戦で暫定首位と好調なもののELでは2節とも引き分けに終わり現在3位。全くもって進退が分からない状態です。よほどのギャンブル好きやイサクファンでも無い限り、このカードを買うのはソシエダのELがどうなるか見えてきてからでいいと思います。
価格についてチェックできるサイト
UTの選手価格についてリアルタイムで情報を更新しているFUTBINというサイトがあります。UTプレイヤーならほぼ全ての人が利用しているといっても過言ではないようなサイトで、選手の価格を調べられるだけでなくSBCの攻略例を調べられたりして非常に便利です。このサイトを利用すれば今自分が買おうとしたり売ろうとしたりしているカードが過去の相場から見て高値なのか安値なのかが分かるため、カードの買い時売り時を見極められます。この記事やFUTBINを利用して上手く市場を活用しましょう!
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