GTAオンラインに登場するカジノのペントハウス。そこには様々な芸術作品を置くことが出来ますが、それらの元ネタが気になったことはありませんか?自分もそんな1人で、美術は全然詳しくないんですが仲間の知恵を借りて色々と調べてみました。他にももっと元ネタあるよと、美術に詳しい方のご教授お待ちしております。
目次
両面
3つ星
3つ星は壁画に誰かが3つ星を書いているグラフィティアート的な装飾ですが、そのデザインと作者名(Urbanski)から、モデルはバンクシー(Banksi)の作品ですかね。彼は正体不明のストリートアーティストであり、社会的なメッセージ性の強い作品を描いていることから、星を描く(このゲームにおける星は「手配度(犯罪行為)」の象徴ですね)という構図になっているのでしょう。バンクシーに負けず皮肉が効いています。
Geoff Powelの作品
Geoff Powelの3作品、クールスカイ・ドリーミング、取引完了、まずいぞ!はロイ・リキテンスタインの作品に似ているかなと思ったんですが、下の「壁」の項目にあるKircherの作品の方がロイ・リキテンスタインの作品っぽいので、Geoff Powelはまた別のアーティストをモデルにしている可能性が高いです。心当たりがある人は教えて下さい。
フロア
Sid Weldonの作品
Sid Weldonの作品、静止シリーズとバブルシリーズは特徴のある人体像となっていますが、これはアントニー・ゴームリーの作品がモデルになっていると思われます(画像)。ゴームリーは人体を「物質」ではなく、記憶と変化の「場所」と捉え、過ぎ行く時間の中にある個々人の痕跡を人体という場所に収め形作るアートが特徴となっています。
Giles Huntの作品
Giles Huntの作品の作品、カラーを着けた犬シリーズは、ジェフ・クーンズのバルーン・ドッグが元ネタだと思われます。ジェフ・クーンズの作品は日常のありふれたものを極端に拡大するのが特徴で、バルーン・ドッグのように小さい風船のおもちゃを、見た目はそのままに大きさを何倍にもした金属製の物体に仕上げるという表現を行っています。人々は美術作品に隠された意味を見出そうとするが、見た第一印象以上の意味は無いとするのがクーンズの作風らしいです。このカラーを着けた犬という作品も、ただ単にカラーを着けた犬でしかないのでしょう。
Làconiの彫刻
Làconiの彫刻2点、アグライアの誘惑とオミロスの繁栄はどちらもダンスの振り付けが元ネタとなっています。アグライアの誘惑は腰を突き出してお尻を揺らす「トゥワーク(Twerking)」のポースをしていて、ラテン系やヒップホップ系のMVを見るとよくこんなダンスが見られますね。最高です。
オミロスの繁栄は2010年代に急速に流行した「ダブ(DAB)」ダンスのポーズをしています。起源については諸説あるので分かりませんが、アメリカのラッパーがライブ中に行ったダンスが起源ではないかと言われています(発案者本人だと言われているMigosは自身でこのような曲をリリースしています)。どちらも現代的な踊りをギリシャ彫刻風の石像にやらせているというのが面白いところですね。
なお、この彫刻自体のモデルが有るのかは分かりません。アグライアー(Aglaeā)はギリシャ神話に登場する女神の名で、オミロス(Hómēros:ホメーロスとも訳される)は紀元前8世紀に吟遊詩人であったとされる人物ですが、この2人のこんな感じの著名な彫刻はちょっと調べただけでは出てきませんでした。心当たりがある人は教えて下さい。
壁
Billy Wienerの作品
怪しいほど美味はアンディ・ウォーホルの3 Coke Bottlesが元ネタですかね(画像)。
Le Chienの1〜4はアンディ・ウォーホルのシャネル No.5が元ネタですかね(画像)。
他の作品の元ネタは見つけられていませんが、Billy Wienerの作品はアンディ・ウォーホルの作品が元ネタであると見て間違いなさそうです。
役立たず
Didi Urbinaの作品、役立たずはYoutubeチャンネルのVanoss Gaming(GTAオンラインの動画も出している様子)が元ネタになっているそうですが、自分はVanoss Gamingのことをよく知らないですし、検索してみてもこのアートとの繋がりが分かるようなものは出てこなかったので詳細は謎。知っている人が居たら教えて下さい。
不動
Fortuneの作品、不動はジャン=ミシェル・バスキアの無題(1982年)が元ネタっぽく見えるような、そうでもないような。構図とか背景の塗りが一致しているのでほぼ確定だと思いますが、こちらは中央の骸骨が元ネタと比べてかなり整然と書かれているのでそこがハッキリ元ネタ確定と断言できないところです。
兄弟
Axel Keenの作品、兄弟はブラーのベストアルバムのジャケット(ジュリアン・オピー作)が元ネタだと思われます(画像)。
絵には4人の男が描かれていますが、色を見るにサンアンドレアス時代のロスサントスに居た4つのギャング(緑:グローブ・ストリート・ファミリーズ、黄:ロスサントス・バゴス、水色:バリオス・ロス・アステカス、紫:バラス)がモチーフになっていると思われます。
誰もが当惑
Joan Liddleの作品、誰もが当惑はキース・ヘリングの作品が元ネタだと思われます(画像)。
Kircherの作品
Kircherの作品、彼が私を愛してる?、彼女は天使…、無駄になった!はロイ・リキテンスタインの作品がモデルだと思われます。特に無駄になった!は元ネタが分かりやすいですね(上の2枚は具体的な元ネタが分からないんですけど)。なので、上のGeoff PowelよりもKircherの方がロイ・リキテンスタインっぽいんですよね。
Landauの作品
Landauの作品、美味しい苦み、フワフワでしっとりはマーク・ロスコの作品が元ネタだと思われます(画像)。
自由のダンス
Bradeurの作品、自由のダンスはアンリ・マティスのダンスが元ネタだと思われます(画像)。
プロコピオ・シャーク
Francis Christleの作品、プロコピオ・シャークはプロコピオ・ビーチの海底に埋まるUFOが描かれています。このイースターエッグを知っている人ならニヤリと出来る絵ですね。Francis ChristleはもしかしてUFOの存在を知っているんでしょうか?この絵自体に元ネタがあるのかは分かりません。
悪行
Richard Mayesの作品、悪行はバイスシティに出てきた双子の1人が描かれています。絵自体に元ネタがあるのかは分かりません。
カニス・カネム・エディット
Mathew Morseの作品、カニス・カネム・エディットは学生版GTAこと「Bully」に出てきたブルワース・アカデミーの校章が元ネタになっていると思われます(画像)。しかし、学校の校章に拳・蛇・鼠・骸骨って改めて見るとすごいデザインですね笑。
Nilssonの作品
Nilssonの作品、これは子供向け?このパッケージは万全?他の色はある?静か?低刺激性?は、ルネ・マグリットのイメージの裏切りが元ネタだと思われます(画像)。
Choukoの作品
Choukoの作品、ハンピーシリーズは村上隆のフラワーボールが元ネタだと思われます(画像)。
こんにちは
Lngrid Knoppの作品、こんにちはですが、まだ元ネタを見つけられていません。絶対どっかで見たことがある絵柄なんだけどなぁ……
旧友との楽しい時間
Maja Nussbaumの作品、旧友との楽しい時間はTelltale Gamesの「Poker Night at the Inventory」が元ネタになっているらしいですが、具体的にどこがどう元ネタになっているのか分かりません(誰か教えて)。元ネタはさておき、エイリアンやらゴルド山の幽霊やらGTA5のUMAが勢ぞろいしているのが良いですね笑。
Kaito Tsukasaの作品
Kaito Tsukasaの作品、ビジター歓迎とビジターお断りは草間彌生の作品が元ネタだと思われます(画像)。UFO(元ネタはカボチャ)の水玉模様と背景の描き方がそのまんまですね。
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GTA5の様々なデータと設定についてのまとめ→GTA5/GTAオンラインデータベース
「兄弟」の元ネタはジュリアン・オピーの描いたブラーのベストアルバムのジャケットかと思われます。
>>ゆうゆうさん
ドンピシャです、ありがとうございます!