こんばんは、麻乃ヨルダです。ここ数年、Youtubeの様々なチャンネルで積極的にアニメ作品の公開をしてくれている遊戯王ですが、先日、遊戯王アニメ公式で第101話~第104話が期間限定公開されました。
サムネで分かる通り、今回の話はアニメオリジナルの乃亜編のエピソード。BIG5と遊戯たちの戦いが描かれています。原作ストックが尽きたことで、バトルシティ決勝トーナメントの最中に突然海馬コーポレーションの内乱が始まり、早くトーナメントの続きを見せてくれよ!と多くの子供たちが思ったことでしょうが、普段はデュエルをしない面々のデュエルが見られる良さもありました。
特に良かったのがそう、杏子。杏子のデュエルは色んな意味で伝説となり、後々まで語り継がれるものとなりました。自分は恐らくこの話をリアタイしていなかったので性癖を歪められることはありませんでしたが、恐らくリアタイをしていたデュエリストたちは杏子のデュエル姿に熱きモノを感じたことでしょう。そんな伝説のデュエルを見る機会が来たので、改めて見てみようと思います。
ペンギンに襲われる前からピンチの杏子
自分は確か乃亜編をちゃんとはリアタイしておらず、飛び飛びで何話か見たことあったかなくらいに記憶しています。パーフェクト機械王と本田・御伽・静香ちゃんが戦っていたのと、海馬と豪三郎の戦い、乃亜と海馬が戦って遊戯が海馬の後を引き継いだ話をうっすら覚えているかなといった感じ。その後、再放送とかで乃亜編をこれまたちょっと見たり見てなかったりしていたような……。
そんな感じでおぼろげな記憶しか無かったので、杏子がエロペンギンと戦うまでの流れで初見のような驚きがありました。エロペンギンと出会う前に、荒野でサイクロプスの群れに襲われてたんですね(この辺の話は今回の動画で公開されている前の動画、99話・100話で出ています)。
ちょっと待ってくださいよ、エロペンギンが出てくる前からグヘヘな展開になってるじゃないですか。最高じゃねーかよ乃亜編。ネットでエロペンギンの話ばっかりされてるから知らなかったよ、サイクロプス×杏子の可能性があったなんて。早く教えてや!
サイクロプスの集団に囚われの身となった杏子は、サイクロプスたちが食事の準備をしているのを見て、食べられる前に脱出しないと!と焦ります。あ、食事って言ってもそのままの意味の食事ですよ。薄い本的な食事ではありません。遊戯王は健全な作品なので、キャラクターがモンスターに襲われてイヤ〜ンな展開になることなんてありませんから。少年マンガでそんなことあるわけないじゃないですか。
杏子が困っていると、上に開いた大穴から蔓が垂れてきて、誰かが助けの手を伸ばしてくれます。その主はなんとペンギン。なんで荒野にペンギンがおんねんと思ってしまいますが、バーチャル世界に現実味を考えても意味はなし。杏子が逃げ出したことにサイクロプスたちが気づいて追いかけてきますが、勇気を持って吊橋を渡り、崩れる吊橋をよじ登って脱出成功。杏子はサイクロプスたちに食事(意味深)にされずに済みました。
杏子に襲いかかるBIG5の刺客
BIG5とのデュエルを終え、みんなも身体を乗っ取る戦いに巻き込まれているかもしれないと走る遊戯。そして、吊橋を登り終わって一息ついた杏子は、ある日の遊戯との会話を思い出します。
中学生の頃、ブロードウェイで見たミュージカル「ブラック・マジシャン・ガールー賢者の宝石ー」が忘れられない杏子。ダンス留学をしたら、いつか自分もブラック・マジシャン・ガールになってミュージカルに出てみたいと夢を語ります。
(ミュージカルになるくらい有名なモンスターを「し、知らね〜!」って言ってたのかパンドラの野郎は)
いつの間にか眠っていた杏子は、自分を助けてくれたペンギンに起こされます。ペンギンに連れて行かれるまま、断崖絶壁や危険な森を抜けると、いかだでどこかへ流されていきます。気づけばペンギンが大量に居る謎の神殿に到着。中に入ると聞こえてきたのは謎のおじさんの声……。
「よーぉこそ、真崎杏子16歳……」
初っ端からフルネーム+年齢で杏子のこと呼んでたのかコイツ……。杏子が「誰!?」と声を荒げると、声の主は「そう慌てない、既にオーディションは始まっているのだよ〜」とネットリ。
「君は演じてみたいんでしょ?ミュージカル「ブラック・マジシャン・ガールー賢者の宝石ー」……」
「我が海馬コーポレーションは本場ブロードウェイのミュージカルにも数多く協賛している、君を主役に抜擢することはそう難しいことではありません」
「いい話でしょ〜?あ〜こがれのミュージカルですよ、ぐふふふふ〜!」
と、いかにも夢見る少女を釣っては枕営業を持ちかけてそうなセリフを吐き、姿を現したのはペンギン・ナイトメアの姿をした男。
「あなた、もしかして!?」
「そう、私は海馬コーポレーション、元取締役兼人事部長、大滝修三55歳、ぐふふふ〜!」
「では、オーディションの面接を始めましょう!」
勝手にオーディションを始めるエロペンギン。ここからエロペンギンのキモさが加速していきます。
杏子の個人情報をつらつらと語っていくエロペンギン。大企業の情報網を個人情報特定に使うな!
「それじゃあペンギンが住みづらくなってしまう!」
「ペンギン?」
個人情報公開と理不尽な罵倒の最後に、ペンギンがどうこうという話に帰結して疑問に思う杏子。
杏子は逃げ出しますが、バーチャル空間を氷漬けにして逃げ場を失わせるエロペンギン。杏子は否応なしに戦わされることになり、デッキを作らされます。
自分の夢を象徴する「賢者の宝石」のカードなどを集めてデッキを作る真崎杏子16歳。デッキマスターは勿論、ブラック・マジシャン・ガール。
「美少女がふたぁり!いたぶり甲斐も倍増ですね」
「あなたなんかに、絶対に負けないんだから!」
杏子、そのポーズは何?
デュエル開始ィ!
真崎杏子16歳の先行でデュエルがスタート。トップで聖なるバリアーミラーフォースーを引いた杏子は、ミラフォを伏せてエンシェント・エルフを攻撃表示。
対する大滝修三55歳はシーザリオンを召喚。ペンギン・ナイトメアのデッキマスター能力でシーザリオンの攻撃力が200アップ(しょぼい)。ミラフォを伏せている杏子は強気に煽りますが、見え見えの罠にはかからないおじさん。
「せっかちはいけない……歳を取って1つだけ良いこともありました。何か分かりますかァ?それはね、用心深くなったことです。足元にあるカード、恐らく何かのトラップ。おじさんを罠に嵌めようなんてイケナイ娘だぁ♡しかし小細工は通用しません。私は更に魔法カード、<大寒波>を発動します」
大寒波によって杏子のイケナイ罠を封じるエロペンギン。「その手は読んでるぜ!」をここまでキモく言えるデュエリストは大滝修三55歳しか居ません。シーザリオンがエンシェント・エルフに襲いかかり、攻撃が通ります。
ライフポイントが減ると、杏子の足元が凍っていき身動きが取れなくなります。ショーパンの杏子が凍っていくのを見るのはこっちまで寒くなってきます。疑似闇のゲームみたいになってきました。
乃亜の仕掛けたダンジョンを遊戯が攻略してく裏で、エロペンギンと戦い続ける杏子。凍える杏子は有効な手が思いつかず、モンスターを伏せてエンド。
「可哀想に。私の愛用のももひきをプレゼントしましょうか?」
隙あらばセクハラを忘れないエロペンギン。ゆっくりプレイして時間を稼ぎ、杏子の体力を奪う老獪な戦術を見せます。
「まさか、君のデッキにはブラック・マジシャンが入ってないんですか?」
「おやおや、どうやら図星のようですねぇ〜。ぐふっ、アーハハハ!何たる無知ィ!ブラック・マジシャン・ガールがブラック・マジシャンとペアで活躍するのはデュエルモンスターズの常識!ブラック・マジシャンの居ないデッキに居るブラック・マジシャン・ガールなど、福神漬けの付いていないカレー同然!」
会話の中で杏子のデッキにブラック・マジシャンが入っていないことを看破する大滝修三55歳。独特の例えで杏子を煽ります。カレーで例えるならカレーとライスじゃないのか、大滝修三55歳にとって福神漬けがカレーと同格レベルのペアなのか、っていうかブラック・マジシャンが福神漬けポジションなのかと、無限にツッコミどころが出てきます。
杏子のデュエリストレベルが低いと見たエロペンギンは、伏せられ続けている罠への警戒も含め、リバースカードを2枚セットしてエンド。
杏子は引いてきたサイクロンでリバースカードを1枚破壊します。しかし、もう1枚の伏せは猛吹雪。猛吹雪は他の伏せカードが破壊された時に発動でき、相手の場の伏せカードを破壊できます。
伏せカードへの警戒が裏目となり、ミラフォを失ってしまった杏子。寒さで凍え手も動かなくなっていく中、ブラック・マジシャン・ガールの助けもあり手札から死者への供物を発動。シーザリオンを破壊します。
シーザリオンが居なくなり伏せカードも無くなったので、先程伏せていたファイヤーソーサラーを反転召喚。ファイヤーソーサラーに体を温めてもらい、更に効果で手札を2枚除外して相手に800ダメージ。ダイレクトアタックで1000ダメージも食らわせ、エロペンギンを直火焼き。
大滝修三55歳の足元もこおりますが、ペンギンなので寒さは感じず。この手の闇のゲーム仕掛け人にありがちな、自分だけノーリスクなやつが来ました。卑怯なやつばっかりや。
「あなたに1つだけ興味が湧いたわ」
「ほう、それはありがたい」
「なぜあなたはそんなにペンギンに拘るの?」
「なんだ、そんなことですか?私はペンギンに人生を救われたからですよ」
杏子に質問され、大滝修三55歳は自分の人生を語り始めます。大滝修三55歳は両親が不仲な家庭に産まれ、辛い幼少期を過ごしました。そんな時、本で見たペンギンの親子愛に感動し、近くの水族館に通ってペンギンの姿を見ることで荒んだ心を癒やしていたのです。
いつかペンギンと共に暮す生活を夢見て生きていた大滝修三55歳。海馬コーポレーションで出世し、海馬ランドの一角にペンギンランドを建設するよう社長に提案。しかし、海馬瀬人にその考えを一蹴されます。
「ふぅん、ペンギンだと?白と黒ならパンダの方がマシだ」
これで社長に恨みを持った大滝修三55歳は、クーデターに参加したというわけです。
ペンギンと共に生活をしたいなら、最初からペンギンと関わる仕事をした方が良いのでは……?と思ってしまいますが、それよりも社長のツッコミが独特でそっちに意識が持っていかれます。あの、社長、「くだらん」で一蹴しても良いのに、わざわざパンダを引き合いに出したのは一体……?
大滝修三55歳はトビペンギンを召喚。ペンギンソードを装備させ、自身のデッキマスター能力と合わせて攻撃力1000アップし、攻撃力2200のトビペンギンが完成。ファイヤーソーサラーが破壊され、またダメージを食らってしまう真崎杏子16歳。
海馬とモクバが過去の記憶と対面し、遊戯はまだダンジョンに苦戦中。杏子は弱気になり、死者への供物のデメリットでドローも出来ず手札は1枚。絶望的な状況でエロペンギンに煽られ、ムッとするブラック・マジシャン・ガール。杏子はモンスターをセットしてエンド。
大滝修三55歳は再びトビペンギンで攻撃。スケルエンジェルのリバース効果で杏子は1枚ドロー。ドローカードは装備魔法の魔術の呪文書で、モンスターが居ないと装備できません。
「さぁこれで私のターンは終わりです。真崎杏子16歳、君の手にあるのは今引いたカード1枚のみ。そして頼みの綱は出来損ないの魔術師だけ。もはや君は万策尽きている。その身体は私がゆーいぎに使ってあげます、ゲヘヘ」
杏子の身体を見て舌舐めずりするエロペンギン。これがペンギン・ナイトメアの見た目じゃなかったらとてもゴールデンタイムに流せる絵面じゃありません。ゾゾッと背筋を凍らせる杏子は、絶対に負けられないとドローに祈りを込めます。
引いたカードはマハー・ヴァイロ。これでは相手に勝てないと思い込む杏子でしたが、ブラック・マジシャン・ガールの助言でマハー・ヴァイロに関する遊戯との記憶を思い出します。
そして杏子はマハー・ヴァイロを召喚し、先程引いた魔術の呪文書を装備。マハー・ヴァイロには装備カード1枚につき攻撃力を500アップする効果があるので、魔術の呪文書の効果と合わせて1000アップ。攻撃力2550となってトビペンギンを撃破します。
「ありがとう、遊戯……」
杏子の感謝の言葉は、ダンジョンを走る遊戯にも届いていました。
(僕は、杏子が僕の名前を呼ぶ度に思う。杏子はどっちの僕のことを呼んでいるんだろうって……答えは分かりきっているけど)
遊戯はコンプレックスに悩まされており、杏子の言葉を素直に受け取れていませんでした。杏子は表の遊戯との思い出に感謝していたのに。ちょっぴり切ない、すれ違いラブストーリー。
遊戯は焦りを抱きながらも闇遊戯の助言で冷静さを取り戻し、ダンジョンを突破。杏子のデュエルが見られる場所までやってきます。しかし、杏子のデュエルに干渉することはできず、声は届きません。
逆転されたエロペンギンは冷静にボルトペンギンを守備表示で召喚し、伏せカードセットしてエンド。
杏子はマハー・ヴァイロで攻撃しボルトペンギンを破壊しますが、速攻魔法のリベンジ・サクリファイスを使われます。リベンジ・サクリファイスの効果で、マハー・ヴァイロを破壊しながら新たなカードを特殊召喚されてしまいます。触手に食われるマハー・ヴァイロ……ぐへへ。
特殊召喚されたモンスターは鉄壁氷山ディフェンド・アイスバーグ。守備力2450の壁を立てられてしまいます。エロペンギンにターンが移り、カードを1枚伏せながらペンギン魚雷を召喚。ペンギン魚雷はダイレクトアタック効果を持ち、杏子のライフを更に削ります。
自分のターンが来ても打つ手なしの杏子。見ていられないとブラック・マジシャン・ガールが壁として場に出ます。しかし、エロペンギンは自分のターンでリバースカードの再生の海を発動しペンギン魚雷を蘇生。ブラック・マジシャン・ガールの壁などお構いなしにダイレクトアタックを決めます。
身体の殆どが凍ってしまった杏子。何も出来ない自分に無力感を抱く遊戯。しかし闇遊戯はブラック・マジシャン・ガールの力を信じており(杏子の力じゃないのか)、ブラック・マジシャン・ガールも「この状況をどうにかできるカードが1枚だけある」と杏子を鼓舞します。
杏子は自分が一番最初に選んだ賢者の宝石のことを思い出しますが、次のターンにそれを引き当てるなんて……と弱気に。そんな時、ブラック・マジシャン・ガールがデッキマスター能力「ソウルサークル」を発動。
自分の墓地のモンスター1体につき、1枚ドローする効果で杏子は賢者の宝石を引き当てます。ペンギン・ナイトメアと雲泥の差のデッキマスター能力。ピンポイントにサーチとかではなく、「4枚も引いたら引けるやろ」というパワフルな解決方法。確かに合理的ではある笑。
賢者の宝石の効果で、遊戯のデッキからブラック・マジシャンが特殊召喚されます。あの、デッキ外から特殊召喚ってありなんすか?ドロー効果よりもこっちの効果をデッキマスター能力にした方が良くないっすか?
ブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールのコンボ攻撃。都合よく存在する守備力2450の壁を破壊しながらダイレクトアタックが決まり、杏子の大逆転勝利。
「おのれ〜!もう少しで若い肉体が、手ぇに入ったぁのにぃ〜」
無駄にミュージカル調な断末魔で消えていく大滝修三55歳。激闘を制した杏子は、助けに来てくれた遊戯に抱きついて泣きます。杏子はデュエル中気丈に振る舞っていましたが、実は不安でいっぱいだったようで、遊戯に女の子らしく甘えるのがとっても良いですね。遊戯くん、杏子がこんなに弱いところを曝け出すのは君だけなんだぞ。
というわけで、真崎杏子16歳vs大滝修三55歳でした。エロペンギンの名演技がとにかく面白く、エロくて笑えて最後は杏子と遊戯のカップリングに萌えられるいいお話でした。なんだ、アニオリって最高じゃん!
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