こんばんは、麻乃ヨルダです。本日は、昔遊戯王をやっていたけど今はやっていない人に向けて、昔懐かしのカードとそれをリメイクしたカード(OCGでもラッシュデュエルでも)を紹介していこうと思います。「うわ懐かしい!」「こんなカードあるんだ!」と思い出を振り返っていただき、紙やマスターデュエルに復帰するきっかけになれば幸いです。
今回紹介するカードは「カクタス」。
水中に潜んでいる、得体の知れない格好をしたばけもの。
BOOSTER2で登場した古参モンスターのカクタス。初期モンスター特有の「だから何?」と言いたくなるフレーバーテキストが味わい深いですね。そして、このフレーバーテキストが一切誇張ではない珍妙な姿がまた素晴らしいです。
「カクタス(Cactus)」はサボテンを意味する英語で、そこから名前が取られているのではないかと思われます。いやどこがサボテンやねんというのはもっともなツッコミですが、そんな疑問はこのカードの海外版(TCG)の前では些細な問題です。そうです、海外版の名前はCactusじゃないんです。
知らない人は予想してみてください。水中に潜んでいる、得体の知れない格好をしたばけもので、サボテンが関係している、その名前は……。
「Akihiron」。
もう一度言います。
「Akihiron」。
この謎は今なお解明されていません。KONAMIの関係者には作曲家の本田晃弘氏がいらっしゃいますが、その方から名前を取ったのかは分かりませんし、名前を取ったとしてなぜこのモンスターに名前を使ったのかも分かりません。そのまんまCactusでいいだろ。
全てが意味不明の最高のモンスター、それがカクタス。ゲームボーイの遊戯王DM1では、攻撃力1700が当時としては中々強かったので、ボスキャラのペガサスが主力モンスターとして使っていました(まだ原作でロクにデュエルしてなかった時期のゲームだからステータス高いモンスターを寄せ集めたデッキだったのだ)。しかし、それ以外では全く活躍の場が無く、上記の名前イジリで思い出されるくらいのカードでした。
そんなカクタスが20年以上の時を経てリメイクされました。それがこちら。
「メメント・カクタス」。こちらは「メメント」カテゴリーに属するモンスターとしてリメイクされました。
「メメント」とは「思い出」「記念品」などを意味する言葉。直接のモチーフになっているのは、ラテン語の「メメント・モリ」でしょう。「自分が死ぬことを忘れるな」「死を想え」と訳され、現在では「死を前提とすることで今を大切に生きよう」という意味で捉えられています。
「メメント」カテゴリーに属するモンスターは、カクタス以外にもキーメイスや屋根裏の物の怪など、昔懐かしのモンスターのリメイクとなっていて、忘れ去られたあの頃のモンスターが復活!というコンセプトになっています。リメイクの対象になるべきモンスターは山程居ますが、その中で見事カクタスが選ばれたようです。
(メメントの設定についてはザ・ヴァリュアブル・ブックEX4に記載されています)
メメント・カクタスの性能は、メメントデッキに1枚入れとこうかなくらいでそれほど目立つカードではありません。まぁ性能なんていいんですよ、それより見てください、このキッショイ姿。冥府の底から現れたとあって、リメイク元よりキモさがパワーアップして登場しています。ばけものの中のばけものです。
そして気になるのは、このカードの英語名です。あのAkihironがメメント化して、どんな名前になったか、もうお分かりですね?「Mementotlan Akihiron」です。
そりゃあ、メメント化していきなりCactusなんて言い出したら海外の人は「このカードはAkihironだろ?Cactusって誰だよ」とびっくりしちゃいますよね。なので、混乱させないようにちゃんと海外名はそのままAkihiron。メメントのAkihironです。決してふざけてません。真面目にやってます。
こうして現代に蘇ったカクタス、そしてAkihiron。リメイクされてなお謎すぎるこのモンスターを使って、デュエルしてみませんか?
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