
こんばんは、麻乃ヨルダです。ここ数年、Youtubeの様々なチャンネルで積極的にアニメ作品の公開をしてくれている遊戯王ですが、今年は5D’s、ZEXALと続いて遊戯王ARC-Vの一挙放送が開始されました。
ネット上でボロッカスに評価されているこのアニメ、自分はZEXALと共にリアタイせず通り過ぎていった作品で、VRAINS以降で遊戯王に復帰した後も「わざわざこんな不評の作品見たくねぇな……」とスルーし続けていました。
何ならもう見ることは無いだろうくらいの気持ちでしたが、ZEXALⅡの一挙放送を追っていったことで、「来週からARC-Vか……まぁこの流れのまま見たるか」と、一挙放送を見る習慣が残ったままだったのでARC-Vを見る気になりました。そして、先日25〜36話が配信されたわけですが……。
ARC-V、超面白ぇ!?
前の回で13〜24話が配信され、赤馬零児社長の実力披露、遊矢に喝を入れる塾長、ジュニアユース選手権の出場を賭けた連戦、そして最後に黒咲さんのワンターンスリーキルゥ……が見られました。19〜20話のアレを除いてこちらも非常に楽しい話ばかりだったわけですが、今回の25〜36話の舞網チャンピオンシップ編は前話で加速した勢いそのままに突き抜けました。
連戦の最後を飾る権ちゃんとの戦いからいきなりフルスロットルで、アユちゃんのロリロリデュエル、柚子と真澄のリベンジマッチ、権ちゃんと暗黒寺の遊矢ヒロイン化デュエルなど、どの話も見どころたっぷり。キャラの魅力引き立つストーリーでした。
そして、沢渡さんと遊矢のエンタメデュエル。ここまでエンタメデュエルってなんやねん、アクションデュエルってなんやねんとなっていたところ、その一つの答えが提示されたような回で、二人のエンターテイナーによって会場を大いに沸かせるデュエルが披露されました。
ペンデュラムをせずにペンデュラムのような展開力を見せる妖仙獣は、デッキバウンスコンボで遊矢のペンデュラムをしっかりメタ。さらに、ペンデュラム召喚も使用して切り札を出すことで遊矢は一気に逆境へ。
今までであれば遊矢は自信を失って塞ぎ込んでいたかもしれませんが、ここまでの経験で地に足をつけた遊矢は、むしろ逆境に燃えて笑うように。沢渡の言葉もあり、逆転を演出するために観客を煽る正しいレディースアンドジェントルメーン!も決めて、絶体絶命のピンチを乗り越えます。
最後はお互いにアクションマジックを取りに行き、そのカードが逆であったら勝敗も逆であったというギリギリの決着。両者の戦いぶりに観客は自然と湧き、まるで決勝戦が終わったかのような盛り上がりを見せるのでした。「この回が一番好き」というコメントが多く流れていたのも頷ける、沢渡さんと遊矢のベストバウトでしたね。
ランクアップ、エクシーズチェンジ!
ここで盛り上がりのピークを向けたかと思いきや、もう一段先がありました。お次は素良と黒咲の戦い。先程のエンタメデュエルとは180度方向転換し、デュエルを用いた戦争を具現化した破壊的なデュエルが展開されました。
最初は余裕たっぷりの素良でしたが、黒咲の特殊召喚と魔法カードを徹底的にメタった融合殺しの戦法に苦戦し、打つ手を一つずつ潰されダメージを受けます。その度に化けの皮が一枚一枚剥がされ、最後は狂気を剥き出しに。
フィールド魔法「ハートランド」を舞台に、故郷を破壊された怒りに燃える黒咲と、自分が狩られる側となって本気を出さざるを得なくなった素良。融合に次ぐ融合でモンスターを強化していく素良に対して、黒咲は前作のZEXALを象徴するカード「RUM(ランクアップマジック)」で対抗。
そのままリアルファイトでもするんじゃないかという両者のアクロバティックな動きでアクションデュエルが彩られ、燃え盛るハートランドの中で最後まで立ち続けたのは黒咲隼。鉄の意志と鋼の強さを体現したデュエルで、素良を破ってみせました。
ここまで強者の風格を漂わせながら本気の戦いを見せておらず、底が見えなかった黒咲と素良のデュエル。敵か味方かはっきりしない強者同士のマッチングは面白くならないわけがありませんが、期待以上のものを見せてもらいました。みんなが黒咲さんのファンになる理由がよく分かります。あんなのを見せられたらレイドラプターズ組みたくなるわ。
前話の遊矢vs沢渡戦もARC-V全体を通してのベストバウトと評価されており、黒咲vs素良戦も同じかそれ以上のベストバウトとされていて、興行としてのデュエルと殺し合いのデュエルが連続で来て対比されるストーリー。この盛り上がりはヤバすぎる。ARC-V、超面白いです。
最高のスタートを決めたが……
ARC-Vを視聴済みの人たちは口を揃えて「全部が悪かったわけじゃないんだけどね〜……」と歯切れの悪い評価をしていましたが、確かにこんな面白い話を序盤にバンバン見せられたら期待して最後まで見届けたくなりますよね。1期目の面白さで言ったら間違いなく遊戯王シリーズトップですよ。本当に素晴らしいスタートダッシュを決めています。
それだけに、この最高潮の盛り上がりから今後「鉄血のアークフレンズ」などと呼ばれる作品になっていくのが信じられないというか、ここから100話以上をかけてあの評価に着地するの!?と思ってしまいますね。段々と明かされていく世界の謎、主人公たちの成長、本当に戦わなければいけない敵……殆ど完璧に近い序章から、どうやって失速したのか。逆に気になってきました。
少なくとも、ここまでの素晴らしい話を見て、僕自身のARC-Vに対する評価も「光る部分は間違いなくあった」というのが確実なものになってきました。ここからどれだけ転げ落ちても、僕がARC-Vを全否定するようなことは無いでしょう。やはり、駄作と言われる作品でも自分の目で見ないと確かな評価は分かりませんね。
(Twitterでたまに遊戯王について呟いているのでフォローしてね→@yolda2s)
(この記事が面白いと思ったらSNSでシェアや感想の投稿などよろしくお願いします!)
関連コンテンツ



「麻乃ヨルダ」と申します。カードゲームオタクです。連絡やメッセージはツイッター(