「泳げる?」と事もなげに問いかけて、ベスプッチ桟橋の先に向かってスピードアップ。一瞬後にはフロントガラスから太平洋に飛び込み、居合わせた歩行者に冷たい水しぶきを浴びせながら、舵とロケットエンジンをうならせて追跡者を置き去りに。ふと助手席を見ると、美しかった恋人があまりの恐怖にゲロまみれ。そう、こんな瞬間こそストロンバーグを運転する醍醐味というものです。
(Warstock Cache & Carryでの解説)
「強盗:ドゥームズデイ」アップデートで追加されたストロンバーグ。海中を優雅に泳げる唯一の車です。海を愛するマシンを見ていきましょう。
車両データ
メーカー:オセロット(Ocelot)
名称:ストロンバーグ(Stromberg)
分類:クラシックスポーツカー
駆動方式:MR
乗車定員:2人
購入価格:$2,500,000(「強盗:ドゥームズ・デイ 第2幕:ボグダン・プロブレム」をクリアで$1,875,000に値下げ)
備考:マップ上では専用アイコンで表示。武装車両のためパッシブ不可。水中走行時に潜水モードへ切り替え可能。コサトカに保管可能。
モデル車の考察
モデルは、映画「007:私を愛したスパイ」で登場したボンドカー、ロータス エスプリ S1ですかね。潜水艦モードの造形がほぼそのまんまです。GTAで出てくる映画リスペクトな車両の中でもかなり再現度が高い一台ですね。
ただ、エスプリS1そのままなわけではなく、ヘッドランプはリトラクタブル式ではなく固定式になっていたり、サイドがかなり角ばった造形になっていたり、エスプリS1から大幅にデザインが変更されています。どの車がモデル、というよりは、エスプリS1と同じ70年代のスーパーカーたちを参考にして作り上げたようなデザインでしょうか。
解説文に「泳げる?(Can you swim?)」の話が出ていますが、「私を愛したスパイ」の中で、この台詞を言ったジェームズ・ボンドが車で海に飛び込んで、追手から逃げるシーンがありました。そのパロディですね。もちろん、映画ではヒロインがゲロまみれになるなんてことはありませんでしたが。
名前のストロンバーグは、同映画で登場したキャラクター、カール・ストロンバーグ博士からとられたものでしょう。ストロンバーグ博士は、海を愛しすぎて地球環境を汚す人類を壊滅させようとする悪役です。海に関連付けて、ボンドではなくストロンバーグ博士の名前を使ったようです。
登場時の価格は$3,185,350(割引ありで$2,395,000)でしたが、「ロスサントス・ドラッグウォーズ」アップデートで価格改定が行われ、$2,500,000(割引ありで$1,875,000)に値下がりしました。元の価格もミサイル付きの水陸両用車と考えれば割と安い方でしたが、トレアドールが来たことで需要もだいぶ下がり、割引込みで200万ドルを切るほどになりましたね。
走行性能
走行性能は、いかにもスーパーカー系のクラシックスポーツカーといった感じです。機敏な走りと力強いエンジンサウンドが心地良いです。グリップ力も高く、素直な挙動で乗りやすいです。海に潜る用事がなくとも、普段使いのスポーツカーとして使えますね。
そしてやはり最大の特徴は、潜水艦モードに切り替えられること。海に飛び込んでも水没しないばかりか、そのまま海中を動き回れるのは画期的です。潜水中に乗り降りも出来るので、海の中に潜らなければいけないミッションで力を発揮するでしょう。ちなみに、ドアが吹っ飛んだ状態でも潜水できます(以前はドア無しだと水没した気が……)。どんな超技術?
Can you swim?
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— 麻乃ヨルダ (@yolda2s) 2018年5月25日
水中での操作感は他の潜水艦2隻と同じような感じで、ストロンバーグの方が若干速いかなくらいの違いです。そして、深く潜りすぎると水圧で潰れ、乗員ごとオシャカになるのも潜水艦と同じなので気をつけましょう。また、地上に戻ってきたとき、潜水艦モードのまま地上に置いておくと船舶類と同じようにダメージを受け、最終的に爆発してしまうので、陸に上がるときは早めに潜水艦モードを解除しましょう。
余談ですが、この車のガラス部分はダメージを受けてもヒビが入るだけで割れません。簡単に割れてしまうと些細なダメージを受けただけで潜水艦モードになれなくなるので、その為の処置でしょうね。ただし、見た目は割れていないだけで銃弾はそのまま貫通します。どういうことなの……
潜水艦モードでコサトカの下部に近づくとそのままコサトカのムーンプールに入って保管することができます。特別なガレージとして使ってみると秘密基地っぽくていいですね。
戦闘能力
珍しく、マシンガンだけでなくミサイルも標準装備されています。乗り物ワークショップがなくても十分な装備がされているのは嬉しいポイントですね。
ちなみにですが、ミサイルを装備しているときだけグリルがポップアップして発射口が見えるようになります。芸が細かいです。
マシンガンの威力は他の武装車両とは違いかなり高く、車に当て続ければ4秒ほどで爆発します。他の車両のマシンガンが倍の時間をかけてようやく火を吹かせることができるレベルなのを考えると、相当な破壊力です。
低威力と前方にしか撃てない点でオモチャでしかなかった車両マシンガンですが、この車に付いている物くらいの高威力なら実用性が十分にあります。他の車両のマシンガンもこれくらいでいいのに。
ミサイルは、ヴィジランテなどに付いているような誘導性能最高のモノではありませんが、十分な性能でしょう。30発と弾数も豊富なので、浪費しなければすぐに弾切れを起こすこともありません。連射力はあまりなく、一呼吸ずつ置いてから発射されるくらいの頻度です。
ミサイルの誘導性能よりも大事なのはこの車の耐久力で、対爆性能があり、ミサイルなどの爆発に2回は耐えられるようになっています。他のミサイル付き車両でありがちな自爆のリスクがかなり軽減されているので、誤爆に怯えなくて済みます。余計な保険代を払う必要もなくなりますね。
水中ではマシンガンとミサイルは使えず、代わりに魚雷が使えます。装填数は60発で、ミサイルのように使うことができます。というか、完全にミサイルです。水中から出たらそのまま飛んでいきますし。魚雷とは。
カスタマイズ
潜水艦モードへの変形があるためか、外装のカスタマイズはほぼできません。外観を大きく変えられるのはボディカラーの変更とホイールの交換くらいですね。
感想
JB700Jに続くボンドカーシリーズで、ギミックがしっかり再現されているのがいいですね。B700もギミックが使えるようになって欲しいんですが、アップデートされる気配は一切ナシ。悲しいなぁ(とか言ってたらJB700Wが追加されました!)。
ブーストを持つヴィジランテ、飛行機能を持つデラックソなどと比べると地味ですが、この車の戦闘能力は大したものです。惜しむらくは、この車が最も得意とする海中でのジョブが全く無いので、活躍の場がないことですね。「それならヴィジランテかデラックソでいいじゃん」となってしまうので、中々不遇。
とは言え、十分に実用性はある車なので、007ファンや、海中を車で旅したい方はストロンバーグを選んであげてもいいのではないでしょうか。本物の潜水艦と違って、自由に陸上と水中を行き来できますしね。
……という感じで、唯一無二の潜水できる車だったんですが、同じように潜水できてブーストまで付いていて4人乗りができるトレアドールが登場してしまいました。実用性では圧倒的にトレアドールなので、今からストロンバーグを買おうと思っている人はその辺を踏まえて購入を検討してください。
モデル車について
ロータス エスプリ S1 ボンドカー
007シリーズに登場するボンドカーたちの中でも異彩を放つ1台。「私を愛したスパイ」で登場。撮影用には模型を含む7台のエスプリが用意され、各撮影シーンに使われた。その内の1台である潜水艦仕様のエスプリは、撮影クルーが乗り込み実際に水中で運航することができたが、運転席を満水状態にし、クルーは潜水具を着用しなければいけなかった。この車両は2013年の9月9日、ロンドンのRMオークションにて55万ポンドの値がつけられ落札された。
フォトギャラリー
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