グランド・セフト・オート サンアンドレアスに登場するラジオ局、「Wave 103」を紹介していきます。
目次
- 1 概要
- 2 楽曲リスト
- 2.1 Frankie Goes To Hollywood – Two Tribes
- 2.2 Sigue Sigue Sputnik – Love Missile F1-11
- 2.3 Gary Numan – Cars
- 2.4 The Human League – (Keep Feeling) Fascination
- 2.5 Blondie – Atomic
- 2.6 NENA – 99 Luftballons
- 2.7 Kim Wilde – Kids In America
- 2.8 Tears For Fears – Pale Shelter
- 2.9 Corey Hart – Sunglasses At Night
- 2.10 ABC – Poison Arrow
- 2.11 A Flock Of Seagulls – I Ran (So Far Away)
- 2.12 The Psychedelic Furs – Love My Way
- 2.13 Animotion – Obsession
- 2.14 Spandau Ballet – Gold
- 2.15 Thomas Dolby – Hyperactive!
- 2.16 Romeo Void – Never Say Never
- 3 関連コンテンツ
概要
ニュー・ウェイヴ系の曲を流すラジオ局。ニュー・ウェイヴとは1970年代後半から1980年代前半にかけて流行したロックの一ジャンルで、それまでの代表的なロックであったハードロックやプログレッシブ・ロックが停滞し、オイルショックによる世界的な不況による世の中の閉塞感を受けて現れたジャンルです。
ニュー・ウェイヴはイギリス発のジャンルで、この頃にアメリカの音楽専門チャンネル「MTV」を介してニュー・ウェイヴ系のバンドが多数登場しヒットチャートを賑わせたことで、アメリカでは第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン(侵略)が巻き起こりました。正にバイスシティの時代にイギリス音楽の大ブームが起きていたわけですね。
「ケント・ポールの80年代ノスタルジア・ゾーン!(当時バイスシティの公式サイトに載っていたケント・ポールの連載記事。バイスシティの公式サイトは現在閉鎖されてしまっていますが、fandomでアーカイブが残されています)」によると、Wave 103の開局は1981年だそうです。これはMTVの開局年と同じで、MTVを強く意識した設定なのが伺えます。
MTVは24時間ポピュラー音楽のビデオクリップを流し続ける音楽専門チャンネルとして開局されたケーブルチャンネルなのですが、当時のアメリカのバンドの多くは専用のミュージックビデオを作っていなかったため、MTVは以前からミュージックビデオに力を入れていたイギリス勢のバンドのミュージックビデオを中心に流すこととなりました。これがきっかけとなってイギリス勢の大躍進が始まり、MTVもアメリカの音楽文化に大きな影響力を持つチャンネルへと成長していきました。
製品版ではThe Bugglesの「Video Killed the Radio Star」、Anekaの「Japanese Boy」がプレイリストから削除されFlash FMの方に移されているのですが、前者はMTVで一番最初に流れた曲という繋がりがあるので、最初はこっちのラジオ局で流そうと考えられていたんでしょうね。
ラジオ局の名前であるWave 103はスコットランドのダンディーにあるWave 102が元ネタだと思われます。ちなみに、ダンディーはロックスター・ノースの前身であるDMAデザインが設立された場所なので、地元でニュー・ウェイヴを流してそうな名前のラジオ局から名前を取ったんでしょう。なお、Wave 102はアダルト・コンテンポラリーを主に扱っていたようなので、GTAで言えばHead Radioが一番近い雰囲気のラジオ局でしょうか。
ラジオDJはアダム・ファースト。ブームになる前からイギリスの先鋭バンドを好んでいたというアメリカの音楽通でニュー・ウェイヴの大ファンなのですが、音楽性よりアーティストの外見にフューチャーするミュージックビデオを嫌っているという、ニュー・ウェイヴのムーブメントに反抗する主張もしています。
VCSではイギリス人のトリッシュ・カムデンと共同DJをしていましたが、ミュージックビデオよりラジオの方が優れていると主張するアダムに対してトリッシュは真逆の主張をしていたり、反りが合わなかったようでVC時点ではアダムが単独DJを務めています。どこの局もDJ同士で喧嘩してるね。
サンアンドレアスではWCTRでカメオ出演をしているようです。GTA5ではラジオに名前が出たりはしないものの、ウォーク・オブ・フェイムに名を連ねています。きっとHDユニバースでも同じようなキャラクターとして存在しているのでしょう。
ゲーム中ではストリート・ワナビーズがFlash FMとこのラジオ局を好んでいるようで、彼らのギャングカーを盗むとこの2つのラジオ局が掛かっています。流行に敏感な若者たちなんですね。
バイスシティが各プラットフォームに移植される中、ラジオ局のプレイリストは版権の都合で色々と内容が変わっていたりするのですが、Wave 103だけは記事執筆時点でどのバージョンでもプレイリストが変更されていない唯一のラジオ局となっています。どのバージョンでもオリジナルと同じプレイリストを楽しめるのは貴重ですね。
楽曲リスト
Frankie Goes To Hollywood – Two Tribes
ハイマン・メモリアル・スタジアム内で流れる曲です。米ソ冷戦と核戦争の危機を歌った曲で、ロナルド・レーガン大統領とコンスタンティン・チェルネンコ書記長のそっくりさんが土俵上で取っ組み合いをするミュージックビデオが話題に。
Sigue Sigue Sputnik – Love Missile F1-11
ジグ・ジグ・スパトニックのファーストシングル。バンド初期は日本のポップカルチャーを強く意識していて、ミュージックビデオでもその様子が強く表れています。
Gary Numan – Cars
ハイマン・メモリアル・スタジアム内で流れる曲です。ゲイリー・ニューマンのデビューソロシングルで、この曲でニューマンはニュー・ウェイヴというジャンルの先駆者になりました。ちなみにこの曲は彼が渋滞中に他のドライバーとトラブルになってしまい、車から引きずり降ろされそうになったところをなんとか逃げ出した経験からインスピレーションを得たそうです。社会の中で車という個人空間に居る安心感を歌っています。
The Human League – (Keep Feeling) Fascination
シェフをシメてランスと逃げるミッション「Back Alley Brawl」でこの曲が流れます。ポップな曲調ですが「感動し続けよ!」という人生訓的な詩を歌っています。
Blondie – Atomic
銀行強盗の仲間としてフィルを勧誘しに行くミッション「The Shootist」でこの曲が流れます。ブロンディの代表作で、その名の通りミュージックビデオにも原子爆弾のキノコ雲が使われたりしていますが、特に原子力や戦争などへの深いメッセージがあるわけではなく「弾けるような良い夜にしてネ?」と歌い続けている曲です。
NENA – 99 Luftballons
銀行強盗の仲間としてフィルを勧誘しに行くミッション「The Shootist」でこの曲が流れます。
Kim Wilde – Kids In America
Tears For Fears – Pale Shelter
Corey Hart – Sunglasses At Night
ABC – Poison Arrow
A Flock Of Seagulls – I Ran (So Far Away)
PS2版のトレーラーにも使われました。
The Psychedelic Furs – Love My Way
Animotion – Obsession
ポール・ポジションで掛かっている曲ですね。また、印刷所のミッション「Spilling the Beans」ではニセ札の原版の情報を得るためにポール・ポジションに向かいますが、オリジナル版で掛かってるマイケル・ジャクソンの「Billie Jean」が版権の問題で使えなくなっているため、トリロジー版などではこの曲に差し替えられています。
Spandau Ballet – Gold
Thomas Dolby – Hyperactive!
Romeo Void – Never Say Never
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