どうも、麻乃ヨルダです。昨日、寝る前に眺めていたYoutubeでたまたまオススメでルイス・スアレスのインテル・マイアミでのゴール集が流れてきたので、スアレスの近況を知るために見てみました。
ルイス・スアレス──アトレティコ・マドリードのファンである自分にとって忘れられない選手の一人。世界がコロナウィルスで混乱する最中、バルセロナを追われるようにしてアトレティコへ流れ着いた世界トップクラスのフォワード。スアレスのアトレティコ移籍は様々な偶然が重なった特別な縁でした。
膝の怪我によって活動量が落ち、明らかにピークを過ぎていたものの、アトレティコではストライカーとしての本領を発揮。試合中の殆どの時間で消えていても、ひと度ゴール前でスアレスにボールが転がり込めばほぼ間違いなく決めてくれるであろうという圧倒的な安心感。近年絶対的な点取り屋が不在だったアトレティコにとって、スアレスは久しぶりに現れた「本物の9番」でした。
そして、アトレティコはスアレスが移籍したそのシーズンに数年ぶりのリーグ優勝を飾ります。コロナショックで無観客試合という、スポーツ選手にとって「誰のためのプロスポーツなのか」を問われる非常に難しい時期を送ったシーズンで、このシーズンを勝ち抜いたことは非常に大きな意味がありました。
スアレス自身も、監督に構想外にされ忠誠を誓っていたバルセロナから追い出されたことで、自身の価値を改めて証明するために意地を見せなければいけないシーズン。それなのに、手術後のリハビリがパンデミックの影響により完了できず、膝の状態は増々悪い。逆境に次ぐ逆境の中で食い下がる、アトレティコとスアレスのアイデンティティが融合しての成果でした。
こちらが自分の見たスアレスのインテル・マイアミゴール集です。いやー、変わらない。見ていて惚れ惚れするゴールばかり。
リヴァプール時代までのスアレスは、ゲームの組み立てに絡んでドリブルでディフェンダーをぶち抜いてフリーキックまで決める、全てをこなす意味不明の怪物でした(ついでに奇行も担当)。バルセロナに移籍すると他の選手がゲームメイクを担ってくれることで、スアレスはフィニッシャーの仕事に専念。暴れまくりでイケイケのフォワードから、職人ストライカーへとプレーが洗練されていきました。
そうして完成したスアレスのプレースタイルは、然るべきタイミングに然るべきポジショニングを取れる教科書通りなストライカーの側面と、どんなボールにも身体を合わせて作りミートできる野性的なストライカーの側面を併せ持つものになりました。「合理的な野生児」というゴールのために完成されたスタイルは、ストライカーにとっての一つの頂点に違いありません。
ゴール集を見ても、無理めなところから無理に決めるというゴールは殆ど無く、「ここに居てほしかった!」というところから決めるお手本のゴールばかり。それでいて、シュート前の一瞬の身体の使い方で守備者を欺いたり、信じられないシュートコースを選んだり、シチュエーションによって柔軟にフィニッシュパターンを変える技術。残された野性味をロジカルに武器に使っている感じがすごく“大人”で、スマートなゴールの数々が美しいです。
あと思ったのは、メッシとの連携ゴールが多すぎ笑。何回メッシと抱擁するねんとツッコミたいくらい崩しのイマジネーションが合致してますね。プライベートでも仕事でもこんなに完璧に通じ合う友人が居たら人生楽しいだろうな〜、と思わされます。
スアレスがアメリカでキャリア最終盤のプレーを楽しめているようで自分も嬉しいです。そして何歳になってもどこでプレーしてもストライカーの技術は変わらず。多分、今後の人生でもずっと「スアレスは凄い」「スアレスが最強のストライカー」と言い続けて僕は懐古厨になっていくんだと思います笑。ペレが最高、いやマラドーナが最高と言い続けるお爺さん達のように。
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