こんばんは、麻乃ヨルダです。最近GTA+ミニカーの企画を始めて、ミニカーを探しまくってはニヤニヤしてる怪しいおじさんになってしまった僕ですが、やはり色々探しているとGTAと関係ないミニカーも目に入って脱線をするのが常です。
中でも目移りしてしまうのが、自分が幼少期〜少年時代に現役だった車のミニカー。大体1980〜90年代、昭和から平成、レトロからネオクラシック的な、時代の移り変わりを生きた車たち。あの頃のちょっと垢抜けない、洗練される前の個性が溢れてた時代の車って、どうしてあんなに魅力的なんでしょうか。
というわけで今回は、BM CREATIONSのいすゞ ビークロスを紹介していこうと思います。
ビークロスはいすゞ自動車が1997年から2001年にかけて販売していたSUVです。今では完全にトラックやバスといった商用車のメーカーというイメージのいすゞも、昔は乗用車も販売していました。ただ、乗用車部門の販売は長年不振を続けていて、1993年には乗用車の自社生産から撤退を始めて、商用車の生産販売に注力していくようになりました。
そんな事情があった1990年代、ビークロスは東京モーターショーに出品するコンセプトカーとして開発がスタートしました。「海外の悪路を走破できる全天候型スポーツカー」というコンセプトで、ラリーレイドも可能なクロスオーバーSUVに仕上げられました。
名前はVehicle(乗り物)とVision(未来像)とCross(交差)を合わせた造語で、オンロードとオフロード、日常と非日常のクロスオーバーを表現しているとのこと。コンセプトカー時代の名前はヴィークロスで、市販車がビークロスの表記になったのは運輸省へ認可を取るための書類で表記を誤ったせいだと言われているとかいないとか。
モーターショーで前衛的なスタイリングが評価されたヴィークロスは市販化が決定、1997年に販売までこぎつけました。市販化にあたってベース車両が変わり、中身はクロスカントリー寄りに仕上げられたものの、外観はコンセプトカーとほぼ同じ。その斬新なデザインは唯一無二の光を放っていました。
しかし、この車はあまりにもオリジナリティーが強すぎました。元々はクロスオーバーSUVとしてスペシャリティーカーとSUVの両面を併せ持つ性能を目指していたものの、市販化にあたりベース車両が変更されたことで本格的なクロスカントリーSUVに切り替えられたことで、スペシャリティーカーとして扱うには無理のある乗り心地に。
コンセプトカーの見た目をそのままに再現したことで、3ドアという使い勝手の悪さや後方視界の悪さもそのまま受け継いでしまい、普段使いには向かないコアな性格の車であったため、前衛的なデザインも合わせて世間からの評価は「珍車」扱い。元々少量生産の予定ではありつつも、メーカーの想定を下回る販売台数でビークロスは早々と販売終了。いすゞの乗用車部門を救う車にはなれませんでした。
スポーツカーのようなSUVと言うと、今となってはどの自動車メーカーもこぞって売り出すくらいの人気ジャンルです。ビークロスのコンセプトは現在のクロスオーバーSUVの姿と合致しており、「近未来のSUV」というのは全く過言ではなく本当に20年先を見ていた車と言えるでしょう。しかし、未来が視えていることと今ウケるものが出来たかは別物であったと……。まぁ、ビークロスの場合は新しすぎたことより尖りすぎていたのが良くなかった感じですが。
そんなビークロスですが、この車は祖母の友人であるご近所さんの愛車でした。なので乗ったことはなくてもよく見た車で、幼い自分は「変わった車だなぁ」と物珍しく見ていました。
ビークロスの販売台数は1700台前後だったらしく、今考えてみるとかなりレアな光景でした。一度くらい乗せてもらえば……と少し後悔しています笑。こんなに面白くて価値のある車だとはヨルダ少年は全く気づかなかったですね。惜しいなぁ……。
なので、昔は身近に感じていたビークロスが実はかなりのレア物だったと大人になってから知り、いいないいな、ミニカーくらい買っちゃおうかなと思うわけです。皆さんにもそんな存在の車はありませんか?昔は当たり前のように見ていたけど、実はレア車だったなんて車……。
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