こんばんは、麻乃ヨルダです。最近GTA+ミニカーの企画を始めて、ミニカーを探しまくってはニヤニヤしてる怪しいおじさんになってしまった僕ですが、やはり色々探しているとGTAと関係ないミニカーも目に入って脱線をするのが常です。
中でも目移りしてしまうのが、自分が幼少期〜少年時代に現役だった車のミニカー。大体1980〜90年代、昭和から平成、レトロからネオクラシック的な、時代の移り変わりを生きた車たち。あの頃のちょっと垢抜けない、洗練される前の個性が溢れてた時代の車って、どうしてあんなに魅力的なんでしょうか。
というわけで今回は、BM CREATIONSのスズキ カプチーノを紹介していこうと思います。
カプチーノはスズキから発売された軽自動車のスポーツカーです。バブル経済の終わりとなった1990年代初期、軽自動車の税制優遇を活用するために開発されたカプチーノのような軽スポーツカーが各社から続々と登場し、カプチーノはオートザムAZ-1、ホンダ・ビートと合わせて「ABCトリオ」と呼ばれました。
同じ軽スポーツカーでも3台のキャラクターは異なり、カプチーノは特にスポーツ走行を意識したモデルとなっています。スズキのスポーティーなイメージを再構築するために生み出されたカプチーノは、「スタイリッシュで手頃な価格の2シータースポーツカーを所有する夢を叶える」というテーマを見事に実現させました。
FRレイアウトのカプチーノは、ターボチャージャー付き3気筒657ccのDOHCエンジンをフロントミッドシップに搭載。51/49の重量配分を実現し、車重は725kg。走る楽しさを最小サイズに詰め込んだような車に仕上がりました。
ルーフは3ピース構成で、各部を着脱することでクローズドクーペ、Tトップ、タルガトップ、フルコンバーチブルに変身します。「小さなカップに入ったちょっとクセのあるおしゃれな飲み物」をイメージして付けられた車名を表すように、走りもデザインも唯一無二な個性を持つ車ですね。
AZ-1は小さなプロトタイプレーシングカーのような独創的なデザインが魅力的だったものの、そのせいでコストが嵩み軽スポーツカーとしては高額な車になってしまいました。ビートはスポーツ走行よりも街乗りを楽しむ小さなNSXのようなデザインで、ピュアスポーツのカプチーノとはキャラクターが違います。
漫画「頭文字D」でも取り上げられたように、安価で格別なスポーツ走行を体験でき、同社の車からパーツの流用もできるカプチーノは走り屋に愛されました。僕の近所でも年上のお兄さんがカプチーノに乗ってチューニングを楽しんでいましたね。確か、けいおん!の誰かが大きく貼られた痛車でした笑。
(カプチーノから5人くらい人が出てきて「どこ乗ってたんだよ」でお馴染み(?))
非常に良い車だったのですが、バブル経済の最中に開発されてバブル経済の終わりに発売されたABCトリオは時期が悪く、スペシャリティーカーの需要低下と軽自動車の規格変更(普通車と同じ安全基準が採用されボディサイズを大きくしないといけなくなった)のダブルパンチで、後継機も出ず21世紀を迎えることなく販売を終了しました。バブルの残り香を感じさせる個性の塊だった軽スポーツクーペは、ダイハツのコペンが出るまでしばしお別れとなります。
景気が良く各社が豊富な資金で色んなチャレンジをすることができ、ネットが普及しきっておらず各社のノウハウが共有されていない個性の時代。そんな時代を象徴するこの1台は、いつ見ても輝きを放っていますね。そんなカプチーノのミニカーは実車さながらで小動物のように可愛らしい……。
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