こんばんは、麻乃ヨルダです。本日は、昔遊戯王をやっていたけど今はやっていない人に向けて、昔懐かしのカードとそれをリメイクしたカード(OCGでもラッシュデュエルでも)を紹介していこうと思います。「うわ懐かしい!」「こんなカードあるんだ!」と思い出を振り返っていただき、紙やマスターデュエルに復帰するきっかけになれば幸いです。
今回紹介するカードは「トモザウルス」。
底辺の恐竜
通常モンスター
星2/地属性/恐竜族/攻 500/守 400
小さいが性格は凶暴。仲間同士で争いだす。
記念すべき遊戯王OCG最初のパック、Vol.1で登場したトモザウルス。昔のカードにありがちな、低ステータスで効果もないただの弱小モンスターです。
初期の恐竜族モンスターは数が少なく効果モンスターもおらず、ダイナソー竜崎が使ったカードくらいしか存在しない不遇の種族でしたが、その中でもトモザウルスは最弱の存在であり、使う理由のないカードでした。
ビジュアル的にもただの恐竜なので、オリジナリティーもそんなに無い影の薄い存在でしたが、「共食いをしている」という一点でこのカードが記憶の片隅に残っていたデュエリストも居るとは思います。なんか共食いしてるやついたよな、くらいの印象で。
ちなみに初期のモンスターらしく色違いが存在していて、それがこちらのベビー・ティーレックス。ステータス的にはトモザウルスの倍くらい強いモンスターなんですが、共食いをしていないので本当に何の変哲もない恐竜になってしまい、このカードの存在を覚えているデュエリストはトモザウルスを覚えているデュエリストよりも遥かに少ないと思われます。全てが普通すぎる。
(無駄にラッシュデュエルでもリメイクされている)
ゲームボーイの遊戯王DMシリーズでは、初期デッキに採用されていそうなステータスでありながら採用されていないことが多く、わざわざ手に入れてデッキに入れるようなカードでもないので、序盤の敵が出してきては苦もなく倒して終わりのモンスターであることが殆ど。ゲームでも印象に残らない雑魚モンスターでした。
(遊戯王DMシリーズでのドット絵。デフォルメされて可愛げのあるタッチ。おまけにベビー・ティーレックスも→【攻略】GB版遊戯王DM 全カード一覧 その3(101~150))
そして長きに渡って利用価値のないカードとして忘れ去られていたトモザウルスでしたが、2023年に恐竜族の新テーマ「超越竜」が登場すると、突然注目を浴びることに。
超越竜は恐竜族の通常モンスターを展開に絡めるテーマで、恐竜族通常モンスターで唯一のレベル2であるトモザウルスは、シンクロ素材として有用なカードに変貌しました。誰も使わなかった懐かしのカードがいきなり役割を持って必要とされるようになるのは、遊戯王の醍醐味ですね。
そして、遊戯王OCGの海外版であるTCGでは同年、トモザウルスのリメイクカードも登場しました。謎のトモザウルスイヤーを祝うそのカードは、果たしてどんなカードに仕上げられていたのでしょうか。
YU-JYOのカードだ!
ズットモザウルス。TCG版Duelist Nexusで25年ぶりにリメイクされたこのカードは、トモザウルスをコミカルに表現した効果モンスターに(OCGでは翌年のWORLD PREMIERE PACK 2024で上陸)。
効果モンスター
星2/地属性/恐竜族/攻 500/守 400
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに他の恐竜族モンスターが存在する限り、
相手モンスターはこのカードを攻撃対象に選択できない。
(2):自分フィールドの他のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
「ズッ友」という友情を前面に押し出した名前をしていながら、1の効果で味方を身代わりにし、2の効果で共食いを始める、最悪な友情を見せつけるカードになっています。そもそも友達と言えるのかこれは。
イラストはオリジナルの構図を強く意識していて、茶色の恐竜が緑の恐竜に後ろから話しかけているものの、緑の恐竜は心底嫌そうな対応をしています。とてもズッ友の関係には見えず、茶色が勝手に「俺たちズッ友だぜ!」と言い張っているようです。トモザウルスが彼らの過去か未来の姿だとすれば、緑が茶色の押し付けがましい友情を迷惑がるのも無理はありません。
何から何まで最悪なカードですが、よくよく考えると遊戯王の恐竜族は「仲間を破壊してアドバンテージを得る」という、種族全体で共食いをしているようなデザインになっているので、ズットモザウルスはある意味ものすごく正統派な遊戯王恐竜になります。なんなら子供とか卵を割って進化していきますからねあいつらは。
恐竜族にとって有用な効果を持つ一方で、逆にこの手の破壊効果を持つライバル恐竜が沢山いるので、ズットモザウルスをわざわざ採用する恐竜族デッキは少ないと思います。そういう意味では、唯一無二の存在であるトモザウルスの方が確固たる採用理由があって使われやすいというのが面白いところ。
今のところは単におもしろリメイクカードって感じですが、ライバルが多いだけで実用性が無いわけではないので、懐かしいと思ったら恐竜デッキにこのカードを差し込んでみるのも良いかもしれません。なんなら、超越竜でトモザウルスとズットモザウルスを同時起用も有り?
それにしても、ズットモザウルスというセンスはなんだかラッシュデュエルっぽいノリですよね笑。ラッシュデュエルは親父ギャグみたいなリメイクモンスターが沢山居るので、ラッシュデュエルに居ても全く違和感が無さそう。ラッシュデュエルのおもしろリメイクカードも魅力的なものばかりだからOCGに逆輸入してくれないかな〜。
(Twitterでたまに遊戯王について呟いているのでフォローしてね→@yolda2s)
(この記事が面白いと思ったらSNSでシェアや感想の投稿などよろしくお願いします!)
関連コンテンツ