遊戯王マスターデュエルに新しいイベントが追加されました。その名も「デュエルトライアル」。レンタルデッキだけが使えるというミニイベントで、参加者は全員レンタルデッキを使ってデュエルすることになります。
このゲームのイベントにおけるレンタルデッキというのはしっかり活用されているとは言い難く、特にイベントのレンタルデッキは初期のイベントのものよりは改善されたものの、流石にイベントを回れるレベルとまではいかない(そこまでやっちゃうとイベント用にデッキ作ることも無くなってしまうので当たり前だが)ので、折角の「自分の持っていないデッキに触れられる」という販促チャンスを持て余している感があります。
なので、今回のようにレンタルデッキしか使えない環境で、持っていないデッキに触れる機会を作るというのは良い試みだと思います。しかも今回は十代、遊星、遊馬が使ったデッキをモチーフにしているという、原作アニメファンもニッコリなテーマ。というわけで、大いに期待をしていたわけですが……
なんじゃこの紙束はァ!?原作使用カードだけで固めていると言えば聞こえは良いですが、その実態は原作使用カードを集めた“だけ”のデッキ。アニメキャラ並みの運命力でしか回せないデッキが用意されています。
そしてデッキ格差が酷い。ZEXAL時代の遊馬デッキはインフレによって全体的なカードパワーが高いだけでなく、ランク4エクシーズとそのサポートでコンセプトがハッキリしているためそれなりの動きができますが、十代デッキはE・HEROとネオスが混在していてシナジーが無い上に融合+コンタクト融合というアド損の塊。下級モンスターも単体では悲しい戦闘力なので、古のモグラビートが最強という有様です。
一番悲惨なのは遊星デッキで、下級が弱いのは仕方ないにしても、エクストラデッキの面子がアニメ時代のモンスターなので素材に縛りがあり、ジャンク・シンクロンが起点にならないといけないのに肝心のジャンク・シンクロンがピン挿しという地獄の構築。レベルが合っても縛りをクリアできなくてシンクロできないという事態が多発し、エクストラデッキを使えないシナジー無しのローレベルデッキという「確かにこれは拾ったカードで作ったデッキだわ」としか言い様がない戦いになりがちです。
報酬がパック1個というショボさもツッコミたいところですが、レンタルデッキがまともだったら報酬がショボくても遊べるイベントだったと思うのでそこは一旦置いておきます。いややっぱりショボすぎるからもうちょっと豪華にしてくんねぇか。
レンタルデッキを使うにあたって期待することは、そのデッキがどういう動きをするかを知れることです。キャラデッキを使うにあたって期待することは、原作を再現したごっこ遊びができることです。どっちも出来ないんですよこのイベントは。その上、3つのデッキで強さが大きく異なるので、古の遊戯王を遊ぼうとしても時代のカードパワー(エクシーズ)で蹂躙されて昔を懐かしむにも中途半端。何を楽しんでほしいのかが分からなくなっています。
「レンタルデッキ限定イベント」というアイディアは良いだけに、その実態があまりにもボロボロなのが悲しいです。お試しとはいっても見切り発車が過ぎます。改善の余地しかないイベントなので、運営の方々にはユーザーがレンタルデッキに何を求めているのかしっかり把握した上でリベンジしてもらいたいですね。
ただ、こんな悲しいイベントでしたが僕は大きな収穫を得ることが出来ました。それは、公式のレンタルキャラデッキが酷すぎて「俺の方が良いキャラデッキ作れるわァ!」とやる気が出て、一晩で十代デッキと遊星デッキを組み上げたことです。いずれはキャラデッキも沢山作っていこうとは思っていたんですが、忙しさもあり中々手が出なかったところ、感情に任せてデッキを組んでしまいました。複雑な気持ちですが、良いきっかけになったのは間違いないのでそこは感謝したいです笑。
追記:新セレクションパックの収録テーマ(Gゴーレム、宝玉獣、ジェムナイト)を使ったデュエルトライアル2イベントは、かなりまともなデッキが用意されていて3デッキのパワーも大きく開いていたわけではないのでちゃんと遊べるイベントになっていました。相当デュエルトライアル初回で反省したようです。よかったよかった。
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