自分が見た中で「これは面白い!」と感じた動画(YouTubeでもニコニコでも)を紹介するコーナーです。今回はVadim M様制作の「GTA VC – “Moviedemo” from the leaked sources✂️ – Feat. BadgerGoodger」です。
ゲームに隠された謎のムービー
このブログで度々紹介しているVadim Mさんの動画シリーズです。今回は「バイスシティで削除された謎のミッションがあった」というお話です。
そのミッションはタイトルにもあるように「Moviedemo」と名付けられていて、その名の通りカットシーンを見るだけのミッション。動画では復元されたカットシーを見ることが出来ます。
始まりは、トミーが警察署から出てくるところ。女性の乗るBansheeにトミーがゆっくりと近づき、乗り込んでどこかへ走り出します。それを遠くからSentinelに乗る二人組が見ていて、トミーたちが動き出したのを見て後をつけていきます。
尾行に気づいたトミーたちは追っ手を振り切ろうとすると、追手もそれについていきます。そしてやってきたのはマリブクラブ。トミーは素早くクラブの中に入ると、2階に居たクラブマネージャーをショットガンで撃ちます。
中に入ってきた追っ手たちも始末し、トミーは外に出ますが、外では警察が待ち伏せていました。急いで逃げる二人でしたが、事故を起こしてしまい車は爆破。そこでカットシーンは終了します。
なんのために作られたムービーなのか
なんだこりゃ?という内容でしたね。結局このデモムービーの正体は分かりませんが、どういう意図で用意されたものなのか推測する材料はあります。それが、映画監督のスティーブ・スコットとのボツ会話です。
ボツになったスティーブからの電話を復元すると、スティーブがアクション映画を撮っていたという話が出てきます。製品版ではポルノ映画しか撮っていなかったスティーブですが、当初は他の映画も撮っている設定だったと。そもそも謎のサメ映画監督でしたし、どう見たってスティーブン・スピルバーグのパロディーですし、ポルノしか撮ってない本編がおかしいです笑。
この通話の着信タイミングはDodoでビラを撒くミッション(DILDO DODO)の後。通話の中で、バイクでビル街をスタントするミッション(G-SPOTLIGHT)を行うことが示唆されています。
元々映画スタジオには様々な設備があったので、当初は色んな映画を撮る予定だったのかもしれません。あれだけ沢山面白そうなセットがあって、ポルノしか撮ってないのは勿体なすぎます笑。
製品版では「DILDO DODO」と「G-SPOTLIGHT」の間にシュラブ議員のスキャンダルを撮影するミッション「MARTH’S MUG SHOT」が入っているので、制作のどこかのタイミングで映画スタジオ関連のコンテンツはこれ以上増やせないと判断されて、アクション映画を同時に制作している設定は消されたのでしょう。
映画スタジオを使おう
今回のムービーデモの内容で思い出されるのは、バイスシティ・ストーリーズの2つのミッションです。1つは、メンデス兄弟からの仕事で、マルチネスを尾行するミッション「THE MUGSHOT LONGSHOT」。警察署から出てきてDEAの捜査官と会うマルチネスを写真に撮り、尾行をするという内容がそっくりです。
ただアイディアが被っただけという可能性は否めませんが、よくシリーズ作でアイディアの再利用を試みるロックスターなので、もしかしたら今回のムービーデモのアイディアを再利用したのかもしれません。こういうのとかね。
もう1つのミッションは、レニからの依頼でカースタントのCMを撮影するミッション「ACCIDENTS WILL HAPPEN」。ヴィックが車で派手にアクションをし、それを映像作品にするという流れで、もしかしたらバイスシティでもトミーがスタントマンとして映像作品に参加するという構想が練られていたのかもしれないですね。
あと、個人的に想像してしまうのは、ゲーム内の映画というとGTA5では映画鑑賞ができるようになりました。もしかしたら、バイスシティの時点でゲーム内映画鑑賞というアイディアが既にあったのかなとか。映画スタジオのミッションで撮影をして、完成した作品をどっかで見る、的な。
ロックスターは映画ネタが大好き、というかバイスシティ自体がスカーフェイスのifストーリーみたいなゲームなので、映画スタジオ関連をもっと充実させたかった説は十分あると思います。映画スタジオの作りが物凄い凝ってますし。この辺のアイディアは続編で活かされたことでしょう。
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