ラリー最盛期、ターボを搭載したブリキ缶が泥だらけの土手に集まった観衆の間を突っ切っても、あの強大な政府には打つ手がない。オベイ オムニスは、そんな無邪気で無秩序な時代の象徴的存在でした。ファンの皆様に捧げる一台です。
(Southern Sanandreas Super Autosでの解説)
「スタントライダーズ」アップデートで追加されたオムニス。小さなボディに不釣り合いな巨大エアロで武装したラリーマシンです。ラリーに詳しい人もそうでない人も、このマシンを見たら興味をそそられるのではないでしょうか。
目次
車両データ
メーカー:オベイ(Obey)
名称:オムニス(Omnis)=全て(ラテン語)
分類:スポーツカー
駆動方式:AWD
乗車定員:2人
購入価格:$701,000
モデル車の考察
小さく角ばったボディを見るに、ベースはフィアット 131だと思われます。フロントは初期型(シリーズ1)、リアは中期型(シリーズ2)をモデルにしているようです。
しかし、凶暴なエアロダイナミクスと、メーカーがアウディをモデルにするオベイになっていることから分かるように、アウディスポーツクワトロS1の要素が色濃く出ています。むしろ、設定的にはクワトロがベースと言ってもいいですね。
つまり、131の軽量コンパクトなボディにスポーツクワトロS1の要素をぶち込んだような、トンデモラリーカーになります。ラリーに詳しい人はそれだけでドキドキする設定の車ですが、よくよく考えればリアルのWRCではもっとヤバい車がいくつもいたので、実際にオムニスが存在していても違和感はないかも。80年代のラリーは常軌を逸した世界でしたね。
公式の説明ではこの車が競技中に事故を起こしていることが示唆されていますが、実際のWRCでも車が観客に突っ込んで大惨事を引き起こした事故があるので、それをネタにしているのでしょう。その事故を起こしたのは131でもクワトロでもないですが。この話についてはGB200の方で。
名前のオムニスはラテン語で「全て」を意味していますが、これはモデルのクワトロ(Quattro)がラテン語で「4つ」、つまり4輪駆動を意味したネーミングだったので、そこから「Quattro=4輪=All Wheel Drive=全て=Omnis」と連想させてつけられた名前でしょう。
「犯罪事業」アップデートでは同じ名前を持つオムニスe-GTが登場しました。この世界ではクワトロシステムならぬ「オムニスシステム」がオベイの代名詞なんでしょうね。
ボディーペイントの元ネタ
クラシック・ラリーは、アウディがWRC用のマシンをパイクスピーク仕様に改造したスポーツクワトロS1がモデルでしょう。ただ、南SAスーパーオートの販売モデルではメインカラーが赤色なので、KEM RacingのスポーツクワトロS1もモデルになっているのかもしれません。
走行性能
この車の設定を考えると、モデルのクワトロのようにパワーで全てを解決する直線番長的な車かと思いきや、とても乗りやすい現代風ラリーカーのような乗り味です。グループBのモンスターマシンみたいなじゃじゃ馬を想像すると面食らうかもしれません。
ラリーカーなので最高速は伸びませんが、その分加速能力の高さは折り紙付き。高回転までパワフルに吹けるエンジンと4輪駆動システムが、車体を前へ前へと押し出します。
更に、軽量なためかグリップがよく効いてコーナリングもスムーズ。ブレーキ性能も良く、リアが滑ってもアクセルオンですぐに立て直せるので、強気でコーナーを攻められますね。
悪路にも強いので、ラリーカーらしく山道などで走らせてあげるといいでしょう。最高速以外はかなりの万能マシンですね。
カスタマイズ
外装は殆ど変えられず、スポイラーを変えられるくらいです。派手か、超派手かの違いしかないですけど。ペイントで個性を出していきましょう。
車両取引のビジネスではミッドレンジ枠の車で登場するので、そこでカスタマイズを試したり試乗したりするのもいいでしょう。
感想
えげつない見た目と、それに反して優等生な車です。これがギャップ萌えか。でも、見た目とモデル通りにパワー馬鹿なオムニスでも面白かったなとは思います。レースカー並みに直線が早く、コーナーでは泣けるほど曲がらないラリーカーをGTAでも乗り回したかった。
そんなワガママを除けば、オムニスはとってもカッコいいし、乗りやすくて運転が楽しい車なので、見た目でビビッときた人は買って損はありません。昔のラリーが好きな人はコレクションしたい1台だと思います。
モデル車について
フィアット 131 アバルト・ラリー
子会社のランチアが名車ストラトスによってWRCを席巻した70年代前半。フィアット社は自身のモータースポーツ部門であるアバルトに、ストラトスに代わってWRCを制することができるマシンを開発するよう指示した。そして、アバルトはフィアットを代表する大衆車であった131を強力なラリーカーに仕立て上げ、WRCに投入。131 アバルト・ラリーは高い戦闘力で70年代後半のラリー界を牽引することとなった。
アウディ スポーツクワトロS1
当時、フルタイムの4輪駆動と言えば「重くて曲がらない上に整備性も悪い」と、競技車両としては使い物にならないシステムとされていたが、アウディはクワトロをWRCに投入し、その悪評を吹き飛ばした。これはWRCのみならず、自動車産業の歴史を動かすほどの快挙だった。クワトロの成功から他社が4WDのラリーカーを開発させたことで優位性は無くなっていったが、以降は性能を高めたスポーツクワトロ、スポーツクワトロS1を投入し、アウディは激動の時代を戦い抜いた。
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