合理的な2ドアスポーツカーであったZR380が、ディーゼルを飲み干す終末の使者へと変貌するには核の冬が1度や2度は必要でした。このマシンにそれだけの価値がないと言うなら、他のどんなものもそうでしょう。
(Arena War TVでの解説〜アポカリプス)
これこそがスポーツカーの未来です。デザイナーズバッグとホローポイント弾の間を行くようなこのマシンは、地球上のどんなものよりも優雅に人間を挽き肉に変えるでしょう。
(Arena War TVでの解説〜宇宙都市)
このZR380のルーツは、光り輝くブランディングと幻覚まみれの精神崩壊の間にある微妙な一線をついたものでした。武装化トリップ体験をお望みの方にはうってつけです。
(Arena War TVでの解説〜ナイトメア)
「アリーナ・ウォーズ」アップデートで追加されたZR380。過酷なアリーナでの日々を生き残るために改造された日本車です。力強く進化した日本製スポーツカーを見ていきましょう。
目次
車両データ
メーカー:アニス(Annis)
名称:ZR380
分類:スポーツカー
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$2,138,640(アリーナランク上昇でランダムに$1,608,000へ割引)
備考:武装などの改造はアリーナ内のワークショップのみで可能
モデル車について
全体的なモデルは日産 フェアレディZ(Z33型)で間違いないでしょう。後継機であるZ34の要素も見られます。名前のZR380もZ33が北米で「350Z」、Z34が「370Z」と呼ばれていたことが元ネタでしょう。
より厳密なモデルを探していくと、恐らくドバイのチューナー「DX Garage」が制作した350Zがモデルだと思われます(画像)。デスレースをイメージして作り上げたという車両で、ドリ車としても活躍しているそうです。
同じZをモデルとする車としてはS30型Zがモデルの190Zが存在しています。モデルだけ考えるとZR380のご先祖様にあたりそうですが、190Zのメーカーはトヨタがモデルのカリンなので、日産がモデルのアニス製となっているこの車とはメーカー的な繋がりがありません。190Zはトヨタ 2000GTの要素も大きく入っている車なので、単純にZと見るのも違うかもしれませんね。
過去作のサンアンドレアス(以下:SA)では、「ZR-350」の名でFD3S型RX-7をモデルにした車が登場していました。ネーミング的にはこの350が380の先代に思えますが、モデルはFDとZ33で全く繋がりが見えません。Zっぽい名前ということで名前だけ借りてきたのでしょう。
(SAのZR-350)
と思ったら、「ロスサントス・チューナー」アップデートでZR350が復刻されてしまいました(しかもアニス製)。モデル的には一切関係がないのに、名前もメーカーも深い繋がりがあるとしか思えないような関係性になってしまっています。更に同アップデートでZ34をモデルとするユーロスが登場したためモデル的には大混乱。まぁ、あまり深く考えずZR380の後継車がユーロスくらいに思っておくのがいいんだと思います。
走行性能
ギミック付きとはいえスーパーカー並みの値段だけあって性能はかなりのものです。特に直線加速はニトロを装備することで相当なレベルになります。
一方で旋回性能は難あり。とにかくよく滑り、少しでもオーバースピードでコーナーに侵入するとハーフスピンかアウト側の壁に激突です。直線番長なマシンですね。多分装甲のせいで重量が大幅に増しているんでしょう。
もう一つ厄介な点はワイドボディ故にすり抜けがしづらいこと。グリップ力の無さと相まって、慣れない内はあちこちにリアをぶつけることになるでしょう。
このように中々癖は強いですがアリーナウォーズの車両では最速クラスなので、「破壊」ではこの車を使うと安定して上位を狙えると思います。
カスタマイズ
この車に興味を持った殆どのプレイヤーが求めているであろう「ZR380を普通のスポーツカーっぽくした仕様」ですが、アポカリプスを選んでボディーペイントのサビを取り、武器で前方のスクープを外せば普通車に近いデザインになります。フロントガラスの装甲などは残るので装甲クルマ的な仕様になりますが。
宇宙都市だとあちこちにあるトゲが消えず、ナイトメアではボンネットが紫色で固定です。アポカリプスだとボディーペイントがラスティ系しかないのが残念ですが、スポーツカーとしてZR380を乗り回したいならアポカリプスが一番理想に近いので、少しの妥協はやむ無しでしょう。
改造パーツですが、エアロなどのパーツは無くいかにも戦闘車両というアーマープレートなどのパーツしかありません。まぁ、元からフルエアロだと考えればパーツが無くても十分だとは思います。
戦闘能力
アリーナウォーズ車両の共通仕様として、爆破系の攻撃を1度耐える装甲と、ほんの少し銃弾を防ぐプレートが用意されています。ただ、これはやはりおまけ程度の能力でしょう。戦闘車両として使うならもう1台同じ車が買えるだけのお金を掛けて武装を追加していく必要があります。
アーマープレートを装備すると銃弾からの攻撃には多少強くなります。あくまで多少ですが。他の戦闘車両とは違い、ドライブバイが出来なくなるなどのデメリットも無い(投擲武器は元々使用不可)ので、戦闘車両っぽくしたいなら付けても良いと思います。
スパイクとブレードはただの飾りではなく当たれば即死判定の武器となっています。だからといって実用性はほぼ無いですが、何も機能が無いよりはマシでしょう。
突撃兵器のスクープは装甲ボックスヴィルの楔などと同様に吹き飛ばし効果があります。この吹き飛ばし性能は車両自体の重量に大きく左右されるのでZR380だと気持ちよく吹き飛ばせるわけではないですが、邪魔な車両を簡単にどかせるのは魅力です。ブルーザーのように大柄で重量のある車両だと気持ちよく吹き飛ばせます。
メインウェポンの銃は戦闘車両のマシンガンと同様の射角で、戦闘用タンパのミニガンと同じような威力だと思ってくれればイメージしやすいかもしれません。アリーナウォーズのミッション中ではリロードが必要ですが、それ以外の場面ではリロード要らずなので遊ぶ分には中々良い武器です。
地雷は5種類あり用途によって使い分けることができます。
キネティックは戦闘車両に付けられる地雷と同じようなものですが、威力は大幅に落とされています。アリーナウォーズ専用の武器と言ってもいいでしょう。
スパイクは踏んだ相手のタイヤをパンクさせることができますが、相手が防弾タイヤなら意味なし。ミッションでNPC相手に使って遊ぶのには使えるかもしれません。
EMPは踏んだ相手を一時的に機能停止させます。アリーナウォーズでも普段使いでも有効な武器ですね。
スリックはオイルを撒いて踏んだ相手を滑らせます。面白いですが実用性を考えるとEMPでいいような。
スティッキーは踏んだ相手を一瞬でスローダウンさせます。やっぱりこれもEMPでいいような。
垂直ジャンプはルイナー2000などと同じようなジャンプができる機能です。普段使いでは中々活躍する機会は無さそうですが、アリーナウォーズではあると便利です。
ブーストは2種類あり、ニトロブーストかシャントブーストかを選べます。ニトロはロケットブースト程ではないですが加速を良くしてくれる機能です。ただ、超加速という程ではないので、遊びで使うのが主でしょうか。シャントブーストは横方向へのスライド移動ができるようになる機能で、隣りにいる車両を吹き飛ばすこともできます。使い所が難しいですが、使いこなせばレースなど色んな場面で遊べる面白いギミックです。
以上が、アリーナウォーズ車両共通の武装です。ここからZR380単独の能力を見ていきます。
通常のミッションなどで使う場合、ギミックは多いですが実用的な物が少ないので「色々オマケが付いたスポーツカー」という扱いになるでしょうか。戦闘車両として使うには色々と物足りないでしょう。
アリーナウォーズではある程度どのミッションでも使える万能な車両として使えるはずです。特に「破壊」ではスピードと耐久力共に申し分ないので活躍が期待できます。ただ、万能さでは圧倒的に上なデスバイクが存在するため、「破壊」以外ではデスバイクに遅れを取るかもしれません。まぁ、これはZR380が悪いわけではなくデスバイクが強すぎるだけなんですが。
感想
インペイラーと同じようにノーマル仕様とカスタム仕様で分けてくれよ〜と言いたい気持ちは山々ですが、とりあえずはZをモデルにした車が出てきてくれたことに感謝したいと思います。カッコいいもんね、ZR380。
と、実装された当初は言っていたんですが、まさかのユーロス登場により「非武装のZ」が現実のものとなりました。まさかの恵みに感謝感謝ですね。まぁ、厳密にはユーロスもZR380とは違う車両なので、結局非武装のZR380という夢は夢のままなんですけど。とりあえず、ノーマルのZが欲しかったらユーロス、ギミック盛り盛りのZが欲しかったらZR380と住み分けは出来たので良いんじゃないでしょうか。
走りに関してはここまで癖があるとは思わなくて驚きました。もっと扱いやすくてその代わり最高速に難があるようなタイプと思いきや、インペレイターのようなマッスルカーとどっこいな滑りやすさ。同じアリーナ車両だったらアリーナ・ドミネーターの方が安定しているような。個性的ではありますがもっと乗りやすい方が良かったかなぁ。
モデル車について
日産 フェアレディZ(Z33型)
先代のZ32が生産終了してから約2年、5代目となるZ33が登場しフェアレディZのブランドが復活。V35スカイラインと同様のFMプラットフォームが採用され、丸みを帯びたそのボディは、当時としては最高クラスの空力性能を発揮した。Z32までのターボエンジンから3.5LのNAエンジンに切り替え、初期には硬さが目立った足回りなど、デザインの変化に発売当初は賛否両論が巻き起こったが、「Zは毎年進化する」という言葉通りマイナーチェンジを繰り返したことで、Z33は国内屈指のスポーツカーに育っていった。
日産 フェアレディZ(Z34型)
2008年、更なる進化を求めてZはフルモデルチェンジを敢行した。Z34と名付けられたこのマシンは見た目こそZ33とあまり変わらないものの、中身は着実に進化を遂げている。Z33で明確になった「FRスポーツ」のコンセプトを磨き上げるため、ホイールベースを100mm短縮。ボディ剛性も向上し、ハンドリングマシンとしての能力を磨き上げた。エンジンは排気量を200cc増加させ、パワーも向上。それでも車重はそのままで、ハンドリング性能とパワーの向上を両立させている。
フォトギャラリー
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