フィンやスクープ、装飾的なホイールキャップであふれていた戦後自動車産業において、より冷静で思慮に富んだヴァーゴは異彩を放っていました。サイの角製フィッティングや車内ミニバー、輸送コンテナにショッピングカートのタイヤを付けたような性能にだまされてはいけません。これこそが、アメリカ自動車産業が優雅さに最も肉薄できたマシンです。
(Legendary Motorsportでの解説)
「ダーティー・マネー」アップデートPart1で追加されたヴァーゴ。巨大な2ドアボディで幅を利かせる高級車です。ガソリンをたっぷり食らって大きく育った1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:アルバニー(Albany)
名称:ヴァーゴ(Virgo)=乙女座(英語)
分類:マッスルカー
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$195,000
モデル車の考察
モデルは1967年式のキャデラック エルドラドですかね。1970年式あたりの要素も含まれているので、第8世代のエルドラドをモチーフにした車となっているようです。
ヴァーゴは過去作だとバイスシティ及びバイスシティ・ストーリーズに登場していて、その頃は1977〜1979年式のマーキュリー クーガーとリンカーン コンチネンタル マークⅤを合わせたような車でした。そしてGTA4ではバイスシティ時代のリメイクとなるヴァーゴが登場しました。
それがGTA5ではこの車が「ヴァーゴ」の名前で登場し、後の「ローライダーズ」アップデートではGTA4時代のヴァーゴが「ヴァーゴ・クラシック」の名前で登場しました。これにより、モデル的には年式が10年も新しい方が「クラシック」扱いになっている謎の状況に。
しかも、ヴァーゴはアルバニー製なのにヴァーゴ・クラシックはダンドリアリー製と、2台は他社の製品となっていてもはや設定がムチャクチャ。追加された車両と既存の車両の設定がおかしくなるのはこの2台に限った話ではないですが、この2台の関係は特に奇妙ですね……
走行性能
マッスルカーカテゴリーの車ですが、乗ってみてもあまりマッスルカーらしさは感じませんね。どっしりと落ち着いていてどちらかと言うとクラシックスポーツカーっぽい走りだと思います。
トラクションの掛かりは良いですが加速はまったりで最高速も高くありません。加速感は緩やかですね。車の動きには重量感があり操作に対するレスポンスも遅めですが、動きは素直で安定しているので乗っていてストレスを感じません。
速さ自体は遅い方なのですが、操作感が良好なので「落ち着いた走り」とポジティブな評価ができます。マッスルカーらしいオーバーステアやブレーキの弱さも無いので、ゆったりドライブするなら楽しく乗れる車ですね。
カスタマイズ
パーツ自体は多くないですが、フロントバンパーやグリルなど各部に1種類ずつパーツが用意されています。細かに印象を変える程度の改造なら問題ないでしょう。
感想
殆ど改造ができず速くもない車ですが、のんびりドライブして楽しむクラシックカーと考えれば十分楽しめると思います。値段も今となっては安価ですし。
それにしても何故この車がヴァーゴとして登場したんでしょうね。過去作のヴァーゴとはモデル的な繋がりも無いのに。まぁ、「あの頃は設定について深く考えていなかった」で終わりかもしれませんが。
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