気高きJDMにひれ伏しましょう。アニス レミュスは並外れた皇帝のごとき力を備えています。どんな力かって?リージャン・スクエアのど真ん中でドリフトを決めてみれば分かります。数十人の見物人を用意すれば、雷鳴のごとき拍手喝采が起こるでしょう。皇帝万歳!
(Southern San Andreas Super Autoでの解説)
「ロスサントス・チューナー」アップデートで追加されたレミュス。ドリフト界のモナリザがロスサントスに上陸です。最も走り屋に愛され、最も走り屋に壊された1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:アニス(Annis)
名称:レミュス(Remus)
分類:スポーツカー(チューナー)
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$1,370,000(名声レベル上昇で$1,027,500に割引)
モデル車の考察
モデルは日産 シルビア(S13型)ですかね。フロントバンパーにはトヨタ カローラレビン(AE92型)、リア周りはホンダ インテグラ(第2世代)の要素が見受けられますが、全体的にはほぼS13シルビアです。
解説文のJDMとはJapanese Domestic Market(日本国内市場)の略で、元々は日本国内の自動車関連製品を指す単語でしたが、それが転じて「日本車を日本製品で改造するカスタムスタイル」を指す言葉に変化していきました。
S13シルビアは北米で海外版モデルとして「240SX」という名前が付けられ販売されましたが、そのままの仕様だと現地のヘッドライト位置の法規に引っかかるのでヘッドライトをリトラクタブルライトに変えた仕様で売り出されることになりました。
そして240SXはファストバックモデルとノッチバックモデルの2種類が販売され、ファストバックは日本での180SXそのまま、ノッチバックはS13に180SXのフロントをくっつけたようなスタイル(所謂後述の“ワンビア”)で販売されることに。つまり、このレミュスのようなS13顔のシルビアは北米で販売されておらず、S13顔のS13(ややこしいな)はその存在そのものが正に“JDM”と言えるでしょう。
余談ですが、240SXのファストバックを排気量を落とした仕様で日本国内に売り出したモデルが180SX(ワンエイティ)となっています(240SXは2.4L、180SXは1.8L)。逆輸入みたいな感じですね。この180SXとS13シルビアは姉妹車ということでパーツの互換性が高く、180SXにS13のフロントを移植した「シルエイティ」、S13に180SXのフロントを移植した「ワンビア」が簡単に作れるということで、この顔面スワップがユーザーの間で一つの改造ジャンルとして確立されました。
名前のRemusは、ローマ神話においてローマを建設したとされる双子の弟のこと。そして、RomulusとRemusの両親は軍神Mārsと妻Rhea Silviaの2人となっていて、ここから関連付けてシルビアがモデルのこの車にレミュスの名を付けたと思われます。ってことは180SXをモデルにした車がRomulusという名前で登場したり……しないかな。
ボディーペイントの元ネタ
高性能ブランディング、白はTakashi Mine氏のS13がモデルだと思われます(画像)。色違いの高性能ブランディング、黒も同様ですね。
「ATOMIC」モータースポーツはDriver Motorsportsが制作したPANDEM V3 SILVIAがモデルだと思われます。色違いの「Fukaru」モータースポーツも同様ですね。
走行性能
安定した性能で走りやすい車です。スピードは速くもなく遅くもなくで、レースで勝てるかはともかくとして楽しんでスポーツ走行するには非常に良い車だと思います。
加速性能は未改造でもそれなりで、改造すれば中々の速さ。ただ最高速はあまり伸びないのでチューナーカテゴリーの中だとストレートスピードは遅い部類。とはいえストリートレースはあまり長い直線を走ることがないのでそこまで気にならないかもしれません。
ハンドリング面は優秀でベタッと地面にグリップしながら走ってくれます。特性もニュートラルで操作に対してとてもスムーズに動いてくれます。ブレーキも高性能なので乗りやすさという点ではチューナーカテゴリーでも屈指の車と言えるでしょう。
カーミーティング場限定で装備できるローグリップタイヤを履かせると、タイヤが4輪とも滑るようになります。このゲームでは以前からグリッチで車の車高を下げてグリップ力を落とし、ドリフトをするという技がありましたが、今回のアプデでローグリップタイヤが追加されたことによりグリッチを使わなくてもドリフトが出来るようになりました。
今回追加されたチューナーカテゴリーの車はどれもローグリップタイヤを履かせることができますが、挙動の関係もあり有識者によると綺麗なドリフトが望めるのはフトGTX、レミュス、RT3000の3台だという話です。GTAの車の挙動は癖がありローグリップタイヤを履いたからといって簡単にドリフトは出来ません。しかし、興味を持った方はこれを機にこの車でドリフトを始めてみるのもいいかもしれません。
この車に限らず今回追加されたチューナー車両に共通することで、ボディの強度が初期の車と同等かちょっと高い程度になっています。そのため、何度もぶつけるとすぐに車体がベコベコになってしまいます。アーマーを付ければ多少マシになるので綺麗に走る自信が無ければアーマーで補強しましょう。
カスタマイズ
非常にパーツが豊富で、正統派なものからイロモノまで幅広くパーツが取り揃えられています。フルエアロで真っ当なチューニングカーを目指すのも良いですし、バンパーを取り外したりステッカーボムで個性を追求していくのもいいでしょう。
中でもインパクト大なのがマフラー。チバラギ仕様を思わせるシャコタンマフラーが複数用意されていて、星型やハート型に加工されているものまであります。後述のスタンスと合わせてシャコタン仕様を楽しむのもいいかもしれません。
ボディーペイントはストリートチューンっぽいステッカーが沢山貼られたものや、企業ペイント、痛車ペイントなどが揃っています。どれも悪くないんですが、色違いでバリエーションを増やしている感もあるのでもう少し個性的なペイントやスタイリッシュなペイントがあると幅が広がったかなとは思います。
「ロスサントス・チューナー」アップデートで追加された車両は、アクションメニューの「車両」から「車両のスタンス→下げる」を選択すると車高がグッと下がります。どの車でもシャコタンに出来るのでシャコタンが好きな人は試してみましょう。なお、その状態のまま走るとハンドリング性能がかなり悪化するので要注意。
感想
グリップもドリフトも走れてカスタマイズもしっかり楽しめるため、遊ぶ車としてのクオリティは最高です。アップデート初週に「ストリートレースで3回3位以内に入る」をクリアするとカーミーティング場のこの車がゲットできたのですが、景品に選ばれたのは良いチョイスだったかもしれませんね。追加車両たちの中では色々と丁度いいポジションに居る車というか。
ボディーペイントがちょっと物足りないかなという以外は文句なし。価格も昨今のインフレを考えればこんなものだろうという値段なのでいいでしょう。車好きならきっと満足できる1台ですよ。
モデル車について
日産 シルビア(S13型)
1988年、デートカーとして一斉を風靡したホンダ プレリュード(第3世代)の牙城を崩すべく日産が送り込んだ刺客。その未来的なデザインから女性人気を集め、目論見通りにプレリュードを超えるデートカーとなった。
しかしそれだけではなかった。当時数が減っていた「手頃な価格のFRスポーツ」の位置にすんなりと収まったシルビアは走り屋たちの目にも留まり、若者を中心に人気が爆発。スポーツ走行に適したターボエンジンの存在も手伝い、シルビアはデートカーからスポーツカーとしてイメージを変えていくことになる。
S13は1993年に生産が終了したが、その後も安価なチューニングベースとして人気が持続し、特に車体の特性と競技性が噛み合うドリフトの世界で活躍。姉妹車である180SX、後継車であるS14・S15と共にドリフターの相棒として今も愛され続けている。
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