あなたは何度もこの光景を想像したことがあるはず。警官を志した理由もまさにこれでしょう。あなたはハンドルを握り、80年代風のパーマを高速道路の風になびかせている。助手席には冷えたピスワッサーを飲む相棒。後部座席には気絶している犯人。そして足元には恋人。レッドウッドに火をつける。バッジが輝く。その瞬間、伝説のウィラードが映し出される。このクラシックなアウトリーチファクションで、堕落の道を突き進みましょう。
– 「ディスパッチ・ワーク」可能
– ミサイルのロックオン・ジャマー利用可能
注意:この乗り物は所有中の物件でのみ改造可能。売却価値は$0。(Warstock Cache & Carryでの解説)
「エージェント・オブ・サボタージュ」アップデートで追加されたアウトリーチファクション。地域住民と良好な関係を築くため、警察は若者たちと共にローライダー作りを始めました。人々の架け橋となる1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:ウィラード(Willard)
名称:アウトリーチファクション(Outreach Faction)
分類:緊急車両
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$4,150,000(「クラッキンベル工場襲撃:不正資金」をクリアで購入可能。「ローライダーズ:スロー&ロー」をクリアで$3,112,500に割引)
備考:プレイヤーが所有している物件の中でのみカスタム可能。売却価格は$0。
モデル車の考察
ファクション・カスタムのパトカー仕様ですね。ベース車両にパトランプや警察装備の内装などが備えられています。ローライダーのパトカー仕様ということで、パトカーでありながらハイドロサスが装備されているという特別な1台です。
ローライダーのパトカーなんてファクションじゃなくてフィクションだろ(激ウマギャグ)と思ってしまいますが実在していて、特に近年で話題になったのはアリゾナ州のツーソン警察が地元のサニーサイド高校の生徒たちと一緒に古くなったパトカーを整備し直し、ローライダー化するプロジェクト。制作費用は市内で行われたカーショーへの寄付と募金で賄われており、税金を使わず地元の若者に自動車整備と警察の仕事を教えることができる素晴らしい取り組みですね。
もう一つ元ネタになっていそうなのはカリフォルニア州の動きで、カリフォルニア州は2023年までローライダーが集まってクルージングをするのを禁止する法律がありました。クルージングは1950年代くらいからアメリカで流行し、その後時代が進むほどにクルージングイベントの規模拡大と治安悪化により規制への動きが強まり、21世紀に入るまでにアメリカ各地でクルージング活動は違法なものとして取り締まりの対象になりました。
カリフォルニア州はアメリカ内で最後まで規制を維持してきた地域でしたが、2024年をもって規制を撤廃。クルージングが合法化されると同時に、それをアピールするようにオーシャンサイド警察とサンディエゴ警察はローライダー化したパトカーを配備。地域活動に活用しています。
「アウトリーチ(Outreach)」とは地域奉仕活動を意味する言葉で、やはりこのファクションはこういった個体をモデルにした広報車という設定だと思われます。コケットD10パスートと同様にギャングから押収したローライダーを改造して、みたいな物語が想像できます。
ファクションのモデルであるビュイックのリーガルやグランドナショナルはパトカーとして生産・配備されたことはないですが、コネチカット州警察はカスタムされた2台を無地の覆面仕様で運用していたことがあります。1980年代のアメリカでは、麻薬密売人などの犯罪者はチューニングカーで警察の追跡を逃れていました。そのため、警察もカスタムされた高性能なパトカーが必要だったわけですね。
また、同じ理由でFBIも特別仕様のリーガルとグランドナショナルを発注していたという有名な都市伝説もあります。書類など、政府機関が特別仕様のリーガルとグランドナショナルを保有していた明確な証拠は見つかっていないようですが、当時のディーラー従業員やFBI捜査官の証言により、この都市伝説は事実の可能性が高いとされているようです。
走行性能
パトカー用にチューニングされていますが、ファクションはファクション。古いアメ車の走りで、スタニアーとかとどっこいですね。現代の車とカーチェイスは大変でしょう。
通販サイトでも書かれているようにミサイルのロックオンジャマーが装備可能。公開セッションでもミサイルを気にせず取り締まりできます。ミサイル以外で攻撃してくる凶悪犯は、知りません。
カスタマイズ
ベース車両のカスタムパーツが流用されています。ただ、元々ファクション・カスタムはパーツの少ないローライダーですし、警察車両ということでルーフと内装も弄れないので改造範囲はかなり狭いですね。
警察の装備はサーチライト、緊急ライト、プッシュバーが揃えられています。緊急ライトは回転灯など時代に合わせたレトロなデザインのものが用意されています。プッシュバーも同様で、赤ランプなどの古めかしさが実に良い。
ボディーペイントは全てパトカーペイントで、こちらも古めのデザインのものばかりですね。ツートンなど特徴的で渋いものも用意されているのが嬉しい一方、前述の元ネタのようにトランクなどにアートが描かれているものや、ブリッジポート警察のDAREカー仕様のグランドナショナルのようなペイントなんかもあったらもっと良かったなとか思ったり。
感想
ローライダーのパトカーという変わり種が登場!エアサスでポヨンポヨン跳ねながら巡回が出来る面白い車なのですが、それ以上でもそれ以下でもないのは切ないところです笑。
ベース車両と同様にカスタムパーツは少なく、異彩を放つペイントなどが追加されているわけでもなく、ローライダー+パトカーであることを活かした何かがあるわけでもない。本当に「ローライダーのパトカーだね」で終わる車なので、過度な期待をせずに購入してほしい1台です。どうせならファクション・カスタムのボディーペイントを流用して、見た目完全にローライダーにできるくらいのハジケがほしかった。そんな感じなので、自分は現在ローライダーであることを無視して覆面仕様で仕上げてます笑。
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