雑記

ワイスピの思い出を語ろう

投稿日:2020年9月26日 更新日:

最近、作業用にアマプラでワイルド・スピードの映画を垂れ流している麻乃です。シリーズの順番通りに流しているのですが、ナンバリングが進むほどに作風が大きく変わっていったよな〜改めて思います。ローカルなストリートレーサーの話から、世界規模のカースペシャリスト集団の物語に変貌していくのがよく分かります。なんだか懐かしい気持ちになったので、改めて視聴した各作品について感想を書いていきたいと思います。

初代は久しぶりに見るとこんなに重たい作風だったっけと驚きました。強盗集団のリーダーと潜入捜査官が車を通じて奇妙な友情を紡ぐ作品ですが、主人公のブライアンは犯罪と嘘の中で生きているためどうしても話が暗くなりがち。グラフィックも音響もそんな作風に合わせてハードな雰囲気になっていて、シリアスなカークライムアクションとなっています。

ただシリアスな作風でもストーリー展開などはチープで、所謂B級アクション映画って感じですね。作りは正直粗いんですが、ストリートレースを題材にしカッコいい改造車が沢山出てくるので車好きなら楽しい作品です。ここから人気に火が付いたのも分かります。

X2は初代の暗い雰囲気から一変して、明るいバディ物になりました。ローマンは「こんな重要ポジションだったっけか」と思うくらい活躍してましたね。今ではすっかりお笑い担当ですが、X2のローマンは破天荒であってもマヌケではないパワフルな男でした。

ストリートレースとカスタムカーの魅力はそのままにアクションの迫力とストーリーの魅力がパワーアップし、カッコいい車たちの活躍を楽しみつつ最後にはスカッと終われるこの2作品目はやっぱり車映画の一つの完成形だと思います。車が好きな人も単にアクション映画を楽しみたい人にもオススメできる作品ですね。自分にとってはX2こそが「ワイスピ」です。唯一無二。

X3はツッコミどころ満載ですが出てくる車とハンがとにかくカッコいいのでヨシ!という作品ですね。洋画で出てくるヘンテコ日本の中でもかなりハイレベルなヘンテコぶりですが、これだけヘンテコだと逆に「そういうもんだ」で納得できるパワーがあります笑。中途半端にちゃんとしてる中でアレ?ってなるよりこれくらい振り切ってたほうが楽しめます。それでいてフード自販機とかマイナーな日本文化を拾ってくるのも面白い笑。

まぁ謎日本は置いといて、車を痛めつけるシーンが目立つのがちょっとなぁとは思いました。ショーンの成長を描くため最初に未熟なところを見せないといけないのは分かりますが、ドリフトのことを全く知らない若造が無謀な運転で車をボコボコにするのは見ていてキツイ。序盤のショーンは未熟者にも程があるというか、正気とは思えない考え無しでちょっと引いちゃうレベル。ラスボスのDKもガンガンぶつけてくるし、多くのカーバトルシーンが見ていてスカッとするよりというより痛々しいものになってるのが残念。

まぁイマイチな部分もありますが良いところはとっても良いのがこの作品。まず車が最高にカッコいいのよ。ドリ車仕様のランエボとヴェイルサイドのFDに痺れた人はいっぱいいるはずです。更に、この頃は大いに盛り上がっていたD1グランプリの車も登場し、ワイスピらしいスポコンマシンと日本のドリフトマシンが並び立つ姿は見ているだけでウットリ。もうこれだけで日本×ワイスピは成功です。

あとはハンがカッコいい。ショーンに対してストリートレーサーの先輩としてだけでなく人生の先輩としても送る言葉の数々がじーんと染みます。大好きなんで下に書いちゃいます。

「走って何になる?証明できるのは速さだけだ。もっと何か大切な目的がなきゃ走る意味がない」

「心を開けるやつかどうか見抜くのは難しい。車一台を潰してそいつの真価が分かるなら惜しくもなんともない」

「みんななんのためにルールに従ってんだ。色んなものに怯えて」

「人生は単純だ。行き先を決めたら、振り返らなきゃいい」



MAXは初代に原点回帰するようなシリアスな作品となりました。それを印象付けるようにドミニクらファミリーたちのトレーラー強盗シーンから開始するのがいいですね。あれ見てすぐに「ドミニクだ!初代だ!」って思いますもん。

そして、これがワイルド・スピードで最後の「ストリート」を題材にした作品ではないでしょうか。ストリートレースは出てきますが登場する車は段々と派手なグラフィックを入れた車ではなくなり、純正に近い硬派な見た目のカスタムカーになってきました。MAXで作品の雰囲気が変わり、MEGA MAXで次の方向性が決まった感じがしますね。

そんなこともあり、自分の中でのMAXはちょっと中途半端な作品というか、イマイチ印象が薄い作品ではあります。これまでのシリーズのようにド派手な車が出るわけでもなく、この後のシリーズのように特殊な車が出たり大規模なアクションがあるわけでもなく、画的なパワーは他の作品と比べると乏しいような。ストーリー的にはブライアンとドミニクが友情を取り戻す大事な作品なんですけどね。

あと吹き替えのジゼルの棒読みがヤベェ。このレベルの棒読みはなかなか出会えないレベルですごい。映像に見入っても一瞬で現実世界に引き戻されるパワーがあります。一度聞いたら忘れないと思うので、以前MAXを見た時は字幕版だったんでしょうね。

特に中盤のドライバーたちが深夜にブツを運ぶシーンではジゼルがドライバーたちをナビゲートするので、緊迫感のある映像とBGMに素人レベルの演技が入りシュールな笑いが抑えきれないシーンになってしまいました。アマプラのレビューもワイスピシリーズでMAXだけ星が少なくて、中身を見てもジゼルの吹き替えに対するコメントだらけ。たった一人吹き替えのレベルが低いだけで評価がガクッと落ちるんだからすごい。誰だこのキャスティングしたやつ!

MEGA MAXはシリーズで登場してきたキャラクターたちを集めてファミリー大集合、ストリートの枠を超えた大規模作戦で強大な敵に挑む!という近年のワイルド・スピードの方向性を決める作品でしたね。改めてシリーズを見返してみると初代と全然違う!とか、スポコンマシンとストリートレースはどこ行った!とか思うところはありますが、これはこれで面白いし大衆受けするのは間違いないので上手いこと舵を切ったなと感じます。

印象に残っている部分は色々ありましたが、序盤に出てきたHeist Truckのインパクトは大きかったですね。ここからシリーズにオリジナルカーだったり大胆な改造が施された車が出てくるようになり、スポコンマシンとはまた違った華のある車が沢山出てくるようになりましたね。これは見ていてワクワクしますし、「次はどんなのが来るんだ!?」と楽しませる良い要素だと思います。

アクションシーンのスケールが一気に大きくなり、車好きだけに留まらずアクション映画好きなら楽しめる内容になっていっているのも特徴ですね。特に最後の金庫強奪のシーンの迫力には度肝を抜かれました。アイディアそのものもすごいですし、画のパワーも金庫すり替えのトリックも面白い。悪党に一泡吹かせて大金手に入れて、というオチもX2を思わせる爽快さで、これまたワイスピを代表する名作だと思います。みんなにオススメできる一作。

あと吹き替えのエレナの棒読みがヤベェ。またかよ!全然反省してねぇ!



EURO MISSIONはMEGA MAXのシステムを引き継ぎ、シリーズの流れを定着させる一作でした。ここから毎回「今回の敵はヤベェ!」と言われるので、敵のスケールのインフレが止まりません。段々と「車両強盗集団に任せる話じゃないだろ」と思ってきたりもしますが、細かいことは置いといてアクションを楽しめば良いのです。

今回のオリジナルカーはフリップカー。これまた発想がすごいです。他の車をスコンスコン転がしていく様は敵ながら爽快でした。オリジナルカーではないですが戦車も凄かったですね。こんなん車で戦う相手じゃないって。主人公勢の車ではやっぱりドムの乗ったデイトナがよかったです。レッドメタリックの塗装と固定式ヘッドライトで今風にされてて最高にクールだぜ。

ストーリー面ではレティが生きてた!という衝撃の展開から始まる今作。レティはファミリーとして帰ってきてくれるものの、最後はジゼルが死に、彼女の死に打ちひしがれながら東京に行ったハンが殺されるX3のの話に繋がり、ハンの死にはオーウェン・ショウの兄デッカードが関わっていた、というファミリーの生死が大きくクローズアップされる作品でした。そのため今作はちょっと暗めな雰囲気に。

そういえば最新作のジェットブレイクではハンが復活するらしいですが、一体どのようにこの題材を調理するんでしょうね。正直これ聞いた時は「復活させちゃうのかよ!」と思いましたし、よっぽど上手くやらないと飲み込みきれない展開になりそうで不安。ICE BREAKでデッカードが味方ポジションになったのもなんだかなぁと思ってるのに。

SKY MISSIONは単なるシリーズの1作品であることを超えて、ポール・ウォーカーの完璧な遺作として燦然と輝く作品ですね。あんなに綺麗にポール・ウォーカーを、ブライアン・オコナーを送り届けてくれたらファンとしては感無量です。それでいて作品自体もとんでもないアクション映画に仕上がっています。

アクションのレベルは更に上がり、人も車も飛ぶ、飛ぶ、飛ぶ!もはや凄いを通り越してバカの領域に入りつつありますが、これがイマドキのワイルド・スピードよ。面白けりゃ良し。車の使い捨てっぷりもどんどん加速していってるように見えるのはちょっとモヤモヤするけどね。

あと一応ツッコんでおきたいんだけどドム強すぎ。今作はデッカードにタイマンで勝つし、MEGA MAXでもホブスにタイマンで勝ってるし、本当にお前は武装強盗兼ストリートレーサーだったのか?実は過去に軍に居たとか過去が盛られたりしない?その方が納得できるレベルの強さなんですけど。カリスマ性も含め、ドムの大物化が止まらないぜ!



ICE BREAKは前作で上げてきたハードルを更に飛び越すようなアクション大作となりました。前作で空飛んで無茶苦茶やったと思ったら、今度は街中で大量の車の無人運転が始まるわ、氷の上で潜水艦とバトルするわ、車を使ってどこまでぶっ飛んだこと出来るか選手権に挑むワイルド・スピードの進化は留まるところを知りません。

ドムの裏切りというまさかの展開から始まる今作。ニューヨークでのドミニクvsファミリーの戦いは面白かったですね。特にケーブルで車が縛り付けられていく時のドミニクの表情がなんかツボ。あんな必死でビビりまくりのヴィン・ディーゼルをこれまでのシリーズで見たことがなかったのですごい好きなんですよねあのシーン。

ブライアンが抜けた穴を埋める新たなファミリーはスコット・イーストウッド演じるリトル・ノーバディ。ブライアンの足跡を辿るようにスバルのBRZとWRX STIに乗って日本車の走りを見せてくれました。ただ、リトル・ノーバディはまだまだ未熟なキャラクターなので日本車で活躍するシーンはほぼ見られず。次回作以降に期待。

また、デッカードのまさかのファミリー入りにファンからは賛否両論あったようですが、自分もなんだかなぁという気持ちがあります。ママに振り回されたり赤ちゃんを守りながらお茶目に強さを発揮したり魅力的なキャラクターではあるんですが、一緒に食卓を囲んで祈りを捧げる仲になるのはちょっと違うかなぁと。因縁があるし相容れないけど、利害が一致するなら手を貸してやってもいいくらいの距離感を保ってほしかったような。

本作のボスであるサイファーもちと微妙。なんなんでしょうね、この滲み出る小物臭は。噛ませ犬っぽい効率厨なとこ、クールぶってるけど結構すぐカッカしちゃうとこ、ドムのネックレスin発信機って割とバレバレな策に気づかないとことか、設定上はこれまでで最大の敵なんですけどあんまり威厳無いですよね。まぁ、よく考えたらこれまでのワイルド・スピードシリーズの敵も微妙に小物臭漂う人達だったのでこんなもんかとも思うんですけど、ストーリーの規模が大きくなるほどボスの設定と実際のスクリーンでの大物感にギャップが出来ちゃってる気はします。前作のジャカンディも存在感でデッカードに食われてたしなぁ。

スーパーコンボは予告を見て「ハゲマッチョがイチャイチャする映画だな」と思って見てみたらハゲマッチョがイチャイチャする映画でした。うん、ラーメン頼んだらラーメン出てきた感じ。これだよこれ!

ストリートレーサーではないホブスとデッカードのコンビが活躍する作品なので、登場する車もなんだかマッチョな車たちで、オリジナルの積載車やバギーにレッカー車など無骨なものが多かったですね。これはこれで、と思いますがやっぱスポーツカーの活躍も見たかったかなぁ。スポーツカーに期待する作品でないのは分かるけども。

ストーリー面はあっという間に感染が拡大してみんな死ぬという雑に強すぎる殺人ウイルス「スノーフレーク」がキーになったり、肉体改造されて殆ど人間辞めちゃってる敵ブリクストンが出てきたり、設定の荒唐無稽さが加速しています。もうSFじゃねーか!ブリクストンの倒し方も「交互に殴ったらイケるぜ」ってそんなんでいいのかと思わされたり、ツッコミを入れずにはいられない作品でした。面白いは面白いけど、笑いの方の面白いになっちゃってるけど大丈夫?



さてさて、ここまでアクション映画の一大シリーズとして成長を遂げたワイルド・スピード。スピンオフを除くとあと2作でフィナーレを迎えるとのことですが、一体どんな驚きを見せてくれるのでしょうか。シリーズが進むほどシリアスな笑いが生まれつつあることに若干の不安はありますが、アクション面では毎回度肝を抜いてくれたこのしシリーズなので最後まで期待して追っていきます。

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