共産主義者について言いたいことはいろいろあるでしょうが、猛烈な威力と洗練されたスタイルを併せ持つ兵器のセンスは認めざるを得ないでしょう。V-65モロトクは発展途上国の軍事政府や独裁政権によって再生産され続けてきましたが、その理由は攻撃の効率と破壊力の高さや、パイロットの快適性と安全性を度外視した設計だけではありません。一目みれば、離陸する前に勝利宣言ができるほどの機体の威容にあるのです。
(Warstock Cache & Carryでの解説)
「極秘空輸」アップデートで追加されたモロトク。西側諸国に衝撃を与えたジェット戦闘機です。ソ連の優れた技術力を雄弁に語る1機を見ていきましょう。
機体データ
メーカー:なし
名称:V-65 モロトク(V-65 Molotok)
分類:飛行機
乗車定員:1人
購入価格:$4,788,000(極秘空輸ビジネスの調達ミッションを18回クリアで$3,600,000に割引)
備考:保管には格納庫が必要。マップ上では専用アイコンで表示。武装機のためパッシブ不可。
モデルの考察
モデルはミコヤン・グレヴィッチ MiG-15及びその改良型であるMiG-17ですかね。非常に特徴的な機体形状が再現されている他、左右で機銃の口径が違う(モデルは機首に37mm機関砲(N-37)と23mm機関砲(NR-23)が装備されている)ところまで再現されています。
飛行性能
モデルからすると約70年前の機体となる骨董品のような戦闘機ですが、ジェット戦闘機なだけあってスピードはかなりのもの。速度だけであればハイドラより僅かに最高速と加速が劣る程度の性能を誇ります。
その代わり機動性に関しては他のジェット戦闘機と比べると低めでのっそり動きます。旋回円の大きさもジェット戦闘機の中では一番大きいです。他の戦闘機とのドッグファイトは厳しそうですね。とはいえ、あくまで「戦闘機の中では」の話なので、他の飛行機たちと比べたらかなりの速さと十分な機動性を誇ります。
また、特徴的なのは滑空時の操作性の高さで、エアブレーキが非常によく効くのでしっかり減速しながら着陸態勢に入れます。そのため滑走路が無くとも開けた道や砂浜などある程度のスペースさえあれば着陸できてしまいます。個人航空機は乗り捨てしづらいので離着陸がしやすいのは地味に大きな利点ですね。
戦闘能力
戦闘機としての戦闘能力は正直言って並以下。戦闘機同士での戦いで勝つには相当な腕前が必要になるかと思われます。
デフォルトの武器はストロンバーグと同等レベルのマシンガンのみ。追加でミサイルを装備できるのでこちらを装備しておきましょう。ただしミサイルの誘導性能は高くないのであまりアテにしすぎないように。
防御面では耐久性が高めでアーマーを強化すればホーミングランチャーが2度直撃しても耐えることができます。チャフやフレアを装備することもできるので、守りに徹すればしぶとく戦うことも可能です。
防御に関しては光るものがありますが、やはり攻撃能力と機動力の低さはネックで、有効打になりづらいマシンガンとミサイルを武器に速度で勝る相手に挑むのは難しいです。対地攻撃でも榴弾による銃撃や爆撃ができるわけではないので対地上戦を挑むのも厳しい。というわけで、戦闘能力に関しては趣味で使うレベルでしかないと言わざるを得ません。
カスタマイズ
カラー変更とボディーペイントで見た目を変えることが出来ます。ボディーペイントはほぼ全てが軍用機を意識したもので、機首にナンバー、主翼などにレッドスターが刻まれ、迷彩が施されたものが用意されています。モデルの雰囲気を活かしているデザインで良いと思いますが、ほぼ全てのペイントがこのタイプなので他のバリエーションももう少し欲しかった気はします。
感想
ソ連を象徴する1機ということでマニアには堪らない機体ですね。性能的には他のジェット戦闘機に比べて勝る部分が殆ど無いですし、価格も割引ありで360万ドルとハイドラ以上の価格なので実用性はさっぱりですが、コレクションとしてはとても魅力的な1機だと思います。眺めて楽しんだり遊覧飛行で遊んだりするための機体にこのお金を出せるのであれば買いです。
モデルについて
ミコヤン・グレヴィッチ MiG-15
第2次世界対戦後、占領したドイツ国内から大量の航空技術に関するデータと技術者を入手したソ連はそれらを活用して新たな航空機の開発に着手する。そうして作られたMiG-15は軽量で機動性が高く、火力の面でも強力な37 mm機関砲(N-37)と23 mm機関砲(NR-23)を備える優れた機体となった。
急ピッチで開発が行われたため欠陥も多かったが欠点を補って余りある性能が評価されすぐに大量生産が開始。欠陥部分も多数開発された改良型で解決されていき、改良型の中でも代表作となっているMiG-15bisは当時の西側戦闘機たちを凌駕する性能を発揮した。
実戦においては朝鮮戦争での活躍が印象的で、アメリカ軍を主とする国連軍が参戦した当初は北朝鮮軍に本格的な航空兵力がなかったため国連軍が完全に制空権を握っていたが、ソ連が中国にMiG-15を供与するとパワーバランスは一変。MiG-15は国連軍の航空兵力に大きな損害を与え、アメリカ空軍は急遽最新鋭のジェット戦闘機F-86Aセイバーを投入し制空権を巡る戦いは激化していった。
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