頑丈なマシンを探してる?時には目当てのものが本当に自分に必要なものとは限りません。たとえば動物保護施設に行って、足一本と片方の目を失いながらも動くものと片っ端から交尾しようとする老犬に惹かれてしまうこともあるでしょう。周囲の微妙な反応も、ありあまる魅力のせいだと言い聞かせることさえできれば、ウォーレナーHKRは一生の相棒になってくれます。
(Southern San Andreas Super Autoでの解説)
「ロスサントス・チューナー」アップデートで追加されたウォーレナーHKR。古いトラックを自分色に染め上げ田舎者としてのランクを上げましょう。整形手術に成功した1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:ボルカー(Vulcar)
名称:ウォーレナーHKR(Warrener HKR)
分類:セダン(チューナー)
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$1,260,000(名声レベル上昇で$945,000に割引)
モデル車の考察
モデルは日産 サニートラック(B120型)、通称“サニトラ”ですね。フロントマスクが“ハコスカ”こと日産 スカイライン(C10型)になっていますが、これは実際のサニトラにあるカスタムスタイルの一つで、サニトラにハコスカ風のフロントマスクをくっつける“ハコトラ”カスタムがモデルになっていると思われます。単にサニトラがモデルの車を実装するのではなく、顔面スワップ版がモデルの車を実装するというのは面白いチョイスですね。
ボディは完全にピックアップトラックですが車のカテゴリーはなんとセダン。今作では既にハコスカをモデルにしたウォーレナーがセダンで登場しているので、それに合わせて設定をしたんだと思いますが、完全にトラックなのにセダン扱いというのは不思議。まぁ、それを言い出すとそもそも今作には「トラック」のカテゴリーが無いので、他のトラック系もオフロードだったりマッスルカーだったりでカテゴリー分けがバラバラなんですけどね。次回作はトラックカテゴリーを新設した方がいいのでは。
また、ウォーレナーのメーカーがボルカーだったのでそれに合わせてこの車もボルカー製になっています。しかし、ボルカーはボルボがモデルで、ウォーレナーよりも更にボルボ要素が無いこの車がボルカー製なのはかなり違和感があります。日産がモデルのアニスがあるのにね。
ボディーペイントの元ネタ
HKRレーサーはマレーシア人のキーン・ヤップ氏が手掛けたハコトラがモデルだと思われます(英語ですがこちらに詳しい経緯が書かれています)。
クラシック「VULCAR」はBREダットサンのカラーリングがモデルだと思われます。BREとはアメリカ人のピート・ブロックが設立したレーシングチームで、日産やトヨタなど日本メーカーとタッグを組んでアメリカのレースに出場していました。中でも、日産(ダットサン)のフェアレディ2000、240Z、510ブルーバードでの活躍で知られ、「BRE=ダットサン」と強く印象付けられています。そのためか、これらの車種以外にもハコスカなど日産の旧車をBREダットサンのカラーリングに仕上げるファンメイドのカスタムは多いです。ハコトラもその1台。
「VULCAR」ターボはHKSのレーシングリバリーがモデルだと思われます。HKSのこのペイントで日産車というとR32が有名ですが、スカイライン繋がりでこの車にHKS風のペイントが用意されたのでしょうか。まぁ、スカイラインなのは顔だけだし、かなり薄い関連性ですけど笑。
走行性能
旧車のトラックということで性能は低め。セダンカテゴリーでは中の上くらいですがチューナーカテゴリーでは最下位。ストリートレースで勝とうと思ったらこの車は選ばないように(勝つ気でトラックを選ぶ人は居ないと思うけど)。
車の走りはノーマル状態と改造後で大きく変化します。ノーマルだとそこそこに速くて乗りやすいトラックという感じですが、フルカスタムして加速性能が大幅に向上すると速度域が上がるせいか、本来のトラクションの低さ、グリップの限界の低さが顔を出して暴れん坊になります。
加速性能はノーマルだと低め。いかにも旧車と行った感じでゆっくりと加速していきます。改造するとアクセルオンでホイールスピンを起こすようになり、中々のスピードで加速していくようになります。最高速は全体的な速さと同様、セダンカテゴリーでは中の上でチューナーカテゴリーでは最下位といった感じ。まぁトラックならこんなものでしょう。
ハンドリングはやや重ためで操作に対してまったりと車体が動き出します。フリーセッション内だとグリップがしっかり効いて落ち着いて走れるんですが、レースジョブ内だとグリップの限界が低く、入り口はアンダーで出口はオーバーといった感じでダラダラと動きます。ブレーキは優秀でよく止まるので、レースで使うならコーナー手前でしっかり減速して立ち上がりのアクセルワークに気をつけましょう。レースで乗るとなるとだいぶ厳しいものの、フリーセッションでゆったりドライブする分にはストレス無く走れる車だと思います。
この車に限らず今回追加されたチューナー車両に共通することで、ボディの強度が初期の車と同等かちょっと高い程度になっています。そのため、何度もぶつけるとすぐに車体がベコベコになってしまいます。アーマーを付ければ多少マシになるので綺麗に走る自信が無ければアーマーで補強しましょう。
カスタマイズ
ウォーレナーから流用されたパーツと、他のトラック系車両から流用されたパーツで構成されたラインナップです。物足りないと言えば物足りないし、十分と言えば十分と言えるような感じですね。良くも悪くも想像通り。
フロント部分はほぼウォーレナーと共通。バンパーを取ってインタークーラーを外付けしたり、ライトにカバーを付けたりなどができます。リア部分はトラック系車両から持ってきたパーツが殆どで、リアスポイラーをつけたり荷台部分にロールケージを付けたりできます。それだけでも十分なんですが、荷台に荷物を置けたりとかもうちょっと遊びがあるとこの車の良さがもっと出たと思います。生活感が欲しい。
ボディーペイントはシンプルなストライプ、ステッカーに加えて、ハコスカなどをイメージしたようなレトロな競技車両風のペイントが揃っています。中でも目を引くのはHKSのレーシングカー風のペイント。これエレジーレトロとかキャリコとかで欲しかったなぁ笑。
「ロスサントス・チューナー」アップデートで追加された車両は、アクションメニューの「車両」から「車両のスタンス→下げる」を選択すると車高がグッと下がります。どの車でもシャコタンに出来るのでシャコタンが好きな人は試してみましょう。なお、その状態のまま走るとハンドリング性能がかなり悪化するので要注意。
感想
日本の旧車トラック、しかも顔面スワップ版を持ってきたのは中々にアツいチョイスですね。しかし、楽しみ方のメインであるカスタマイズの部分は他の車輌からの流用パーツが殆どで、ぶっ飛んだものや遊び心のあるものが無かったのは正直残念。不満を抱くラインナップでもないので、合格ラインギリギリの点数確保って感じです笑。最低限これだけ用意しとけばいいでしょ、みたいな。+αで楽しめる要素があればもっと評価できたかなと。
性能面はフリーセッションでのんびり楽しむ分には十分。雨降ったりするとかなり暴れますけど、ドライのオンロードなら全く問題なく走れます。トラック野郎になってロスを満喫しましょう。
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