ビジャレアル戦を見たのでツイッターで軽く感想を書こうとしたんですが、思いの外感想が長くなってしまったので「つぶやきと言うには長すぎる」ということで記事にしました。ツイート用に用意した文章をほぼそのまま載っけているので、記事として読むとあまり綺麗な文章じゃないですがご容赦ください。
ビジャレアル戦見た!セットプレーに強いアトレティコ(笑)締まった試合と見せかけてお互いにCBのへっぽこなミスで点を分け合う不思議な試合に。ただ、アトレティコの2失点は恐らくどっちもプレスが上手くいかなかったとこからで、文脈のある失点だった。
(両チームのスタメン)
1失点目はリプレイで映像が切れちゃってたから推測なんだけど、相手のゴールキックからプレスに行くも上手くハメられず前進されてからの流れ。ピノにボールが渡ったところでカラスコが戻りながら、スライドしたエルモソが同時にアタックして2人かわされて勝負あり。
ビジャレアルのビルドアップはGK+3バック+キャプーに、インサイド2枚が適宜ヘルプに入る。トリゲロスはキャプーの隣に来てみたりサイド開いてみたり、AモレノはSBとインサイドの位置を行ったり来たりでプレスの基準点を外す狙い。
アトレティコのプレスはスアレスがアルビオル、コレアがマンディをマンツーで見て、キャプーは基本コケがチェック。ルマルはトリゲロスを見つつフォイスにボールが入ったらプレスに行って全体のスイッチを入れる役割(ボールが右サイドにある時はキャプーを見てることもあった)。
ただこれ盤面見て分かるようにビジャレアルの「3バック+3センター」を「2トップ+3センター」で見てるからどうしても無理がある。ルマルがフォイス追ったらトリゲロス空くし、トリゲロスにコケがついていったらキャプー空くし。
そんなわけで前半の半ばからカラスコが前に出てトリゲロスを捕まえにいくようなシーンが増える。そうなるとピノのマッチアップはエルモソ。前半だけでもエルモソはピノに2回ほどぶち抜かれててこのマッチアップはヤバそうな雰囲気。それでも、ゾーン2以降のビジャレアルの攻めが淡白だったのと、アトレティコは個の守備力でなんとか出来てたから前半は無失点で終われた。
後半に入ってビジャレアルはフォイスをSBにしてキャプーをサリーダさせるように。これでアトレティコのマッチアップは更に混乱。アルビオルとマンディは2トップで見張るとして、SBの位置にいるフォイスとAモレノを誰が見るの状態に。一応コケがキャプーを、ルマルがフォイスを、トリッピアーがAモレノを見るような気配だったけど、前半以上にスライドやマークの受け渡しミスると危険な配置。
そして、コレアがシャペウからシュート外したシーンをリプレイで流してる間に失点のシーンが。ルマルが前に出ていたから、フォイスかキャプーのあたりを使われて前進されたのでは。
65分にビジャレアルは3枚替え。エストゥピニャン、Aモレノ、ディアが下がってペドラサ、コクラン、ダンジュマ。ペドラサはエストゥピニャンの位置に、ダンジュマはディアの位置に、コクランはトリゲロスの位置に入ってトリゲロスはAモレノの位置へ。
2失点目は選手交代からジョレンテが2トップに入って、前プレを掛けにいったところから。とにかく前から奪いに行きたいジョレンテが後ろに行くぞ行くぞといってマンディ、ルジと続けてプレス掛けに行くんだけど、キャプーが降りてきてワンタッチでプレスを剥がす。
アンカーのコケは降りるキャプーについていき、ルジのところまで追いにいく。キャプーはポジションに戻ってフリーになるから、コレアはアルビオルを見てればいいんだかフリーになるキャプー見ればいいんだかでちょっと迷う。そしたらルジからボール貰ったアルビオル、フォイス、キャプーとダイレクトでパスが繋がって、キャプーは追いかけるコケを振り切って前を向く。
そしてキャプーが苦し紛れに出したロングボールの処理をヒメネスがミスって2失点目に。ヒメネスが上手く処理できていれば問題なしなシーンではあったけど、アンカーのコケが降りるキャプーからルジまで追いかけにいって、フリーになったキャプーをまた捕まえに行かなきゃいけない歪なマッチアップから起きた出来事だったし、前半から通じてビジャレアルのプレス回避策に上手いこと振り回され続けてしまったなという印象。
最終的にはジャレアルがあり得ないオウンゴールを決めてくれたから同点で終了。こっちはこっちで前半からゴリゴリ攻めることが出来たし、内容的にドローでの決着は妥当なところかなとは思うけど、あのまま負けていても全く文句は言えない試合だったね。
ビジャレアルの策は面白かった。AモレノとエストゥピニャンっていうSBを2人置いて、1人は偽SBで1人は外張りをやらせて役割分担してた。右もフォイスがCBもSBもできるおかげで人の交代をせずDFラインの枚数を調整できるし、パウ・トーレス戻ってきたらすごい厄介なことになるんじゃ。中盤はパレホも居るし。えぐい。
守備時はピノとエストゥピニャン下げて5バック、ピノの位置取りによっては4バックにも。ビジャレアルは最初からプレスにいかずミドルゾーンでブロックを組む守備で、DFラインのビルドアップ能力が低いアトレティコはすごい苦しかった。それでも両WBや中盤の質でフィニッシュまで漕ぎ着けるから凄いけど。
ビジャレアルほどの強度じゃなくても、CB放置して5バックベースでミドルゾーンからコンパクトに守りましょうをされると今後もアトレティコは辛いだろうな。まぁ、それは昨シーズンからずっとそうだけど。ビルドアップで貢献できるCB欲しい〜でもエルモソみたいな雑守備は困る〜。
以下、アトレティコで特に言及しておきたい人への個人評。ルマルのパフォーマンスは圧巻。あれだけ守備で広いエリア走り回って、ボール失わないわ決定的なパスも出すわシュートも打つわで、加入当初のひ弱なロストマシーンが嘘のよう。シメオネのファンタジスタ魔改造は大抵失敗に終わるんだけど、ルマルは数少ない成功例の1つになった。嬉しい。
コケはアンカーやりながらプレス時はトップ下みたいなことしてて、いくらなんでも働かせ過ぎでは。ルマルがトリゲロスとフォイス見てたのも大変そ〜と思ったのに、コケが2失点目の場面でルジのところまでプレッシャー掛けにいったのは見ていて涙が出るレベル。サッカー界に労働基準法は無いのか。
スアレスはなんとも評価が難しい。間違いなくコンディションはまだまだ。守備で走れないし、スアレスのところがキャプーとアルビオルどっちも見られるような人だったらもうちょっと守備はやりやすかったはず。まぁ、後半の修正されたらスアレスじゃなくても難しいだろうけど。
そして、同点ならまだしもビハインドで前にスアレスが居ると前から取りにいけなくてキツいよなーとか思ってたら、ワンチャンスものにして点取った。いやぁ、流石っす。あそこにスアレスが居てよかったね。
ジョレンテもまた評価が難しい。相変わらず意味不明の走力で「それは届かんだろー」ってボールを尽くマイボールにしてた。同点弾も敵陣のスローイン掻っ攫ったところから。流石のパフォーマンスだったんだけど、2トップに入って前からイケイケプレスし始めたところで失点。
多分、ジョレンテが2トップに入って前プレのスイッチ入れてなかったら、ああいう失点してなかったのでは笑。スアレスが前線に残ってたら無理めなプレス仕掛けてなさそうだし(なおスアレスは負傷交代なのであのタイミングの交代は仕方なし)。ジョレンテのヒートアップしやすいところがこういう形でチームに影響を与えることもある、ってことなのかもしれない。でも無茶な前プレ以外は本当良かったっす。
CB3人は頑張れ。エルモソはいつも守備ヤバいけど、ドリブラーと対峙するといつもの倍はヤバい。ヒメネスはいつまで経ってもポカする弟分気質が抜けないね。サヴィッチは守備対応は冷静だけどパスずれまくり。層が厚そうであんまり厚くないCB陣。フェリペ使ってくれないかな。
おしまい。やっぱね、リアタイで眠い目こすりながら視聴するより後から見た方が内容は頭に入るね笑。リアタイは眠いわツイッター見てるわで大抵雰囲気でしか見れてないからね。でもリアタイにはリアタイでしか味わえない興奮があるんだわ。
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