丁寧に刈られた芝を駆け抜けた最高級のウッディ、クリーク・ワゴンは、サンアンドレアスのサーファー界で人気を博した車です。風格ある硬材の豪華さは、人々が「サメに襲われる」などとはつゆほども思わず、無警戒に海へ入っては事故を多発させていた時代を思わせます。
(Southern San Andreas Super Autosでの解説)
「サンアンドレアスの傭兵」アップデートで追加されたクリーク・ワゴン。車に木の板を貼ることがオシャレだと信じられていた時代が本当にあったのです。大自然の香りを漂わせる1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:ヴァピッド(Vapid)
名称:クリーク・ワゴン(Clique Wagon)
分類:マッスルカー
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$1,205,000
モデル車の考察
名前の通りクリークのワゴン版であるこの車は、1951年式フォードのワゴン版であるフォード カントリースクワイアがモデルだと思われます。
何と言っても特徴はサイドとリアにデカデカと貼られたウッドパネル。この時代のアメ車ワゴンなどにはよく見られるスタイルで、自然を感じさせるこの装備と、荷物を沢山積んでどこへでも出かけられる大型車の組み合わせがウケたんでしょうか。その後の年代で木目調のパネルやステッカーを貼ったワゴンやSUVが見られるのは、この時代の名残であったりリバイバルブームによるものですね。
(木材たっぷり!)
通販サイトでは4人乗りと記載されていますが、ドアの枚数を見てもらえば分かるように2人乗りです。リアシートあるし乗れるだろとは思うんですが、それはこの車に限ったことではないので笑。GTA世界の乗車人数=ドアの枚数なのだ。
走行性能
1950年代のワゴン車です。速いわけがありません。レストモッド仕様がモデルのクリークと比べられるレベルにありません。というか、クリークに倣ってカテゴリーをマッスルカーにしたんでしょうけど、果たして本当にマッスルカーでよかったんでしょうか。そもそもワゴン車に適したカテゴリーが未だ存在しないのが問題な気もしますけど笑(トラックカテゴリーもいい加減作れよな!)。
加速は鈍いです。老人が痛む膝を抑えてよっこらしょと立ち上がるようなもんなんですからしょうがないです。最高速は実装時点でマッスルカー最遅。トラクション性能も皆無……と言いたいところなんですがここは意外とあるんですよね。坂道なんかだとズルズルとホイールスピンはするんですけど、ホイールスピンしながらも頑張って登ってくれます。ただ、トルクよりもパワーが足りてないな……とは感じます笑。
「アリーナ・ウォーズ」アップデート以降、マッスルカーカテゴリーの車はサイドブレーキを引いた状態でアクセルを吹かし、サイドブレーキを離すとウィリースタートができるようになりました。この車も一応マッスルカーなので、一体どこから前輪を浮き上がらせるだけのパワーが出ているのか分かりませんが、健気にウィリーしてくれます笑。
ハンドリング面は見た目通りに鈍く、純正だと重心の高さもあってぐわんぐわんとリアを揺らしながら車体を曲げていきます。重さに負けてオーバーもアンダーも出ますし、ブレーキの効きも老人レベル。無理はさせないで。
ボディーの強度はチョイ硬くらい。ぶつけると多少凹みはするんですが、走りに影響が出るような凹み方はしません。まぁ、そもそもの走る速度が遅いから派手に凹むほどの速度で事故ることがないってのはあります笑。
オフロードの走りは悪くない、というかオンロードと大して変わりません笑。重心が高いので横転には気をつけて。
自分のタイムアタック記録
救急ドリフト 1:10.771、DiRT走行会コース 2:38.258
カスタマイズ
この車に合った旧車系パーツが揃っていますね。やりたいことは大体できるでしょう。ただ、満遍なくパーツが揃えられているものの、他の旧車と比べるとパーツの数そのものが少なめで、ほんのり物足りなさを感じる内容ではあります。
バンパーはクリークにもあったスムーズなバンパーなどが5種類。グリルはシャークフィンのような縦型のものだったり、骸骨があしらわれたものだったり。
ボンネットにはボンネットそのものと装飾の2項目があり、ボンネットは中央にトリムが付いたりダクトが付いたりでシンプルな内容。装飾はボンネットの上にアンテナ・色付きディフレクター・ミラーのような丸形スポットライトがあり、ワンポイントの旧車感を演出できます。
ルーフにはラックを載せたり、サーフボードを載せたり。十分と言えば十分ですが、この手の旧車にしてはラインナップが狭く、荷物付きのルーフラックなどもう少しバリエーションがほしかったところですかね。
ミラーはピラーの上に付けられるものなどが5種類。サンシェードはそれぞれデザインの違うものが4種類。マフラーは2本出しやサイド出しなどが選べます。
ペイントはサブカラーが存在しません。そのため各パーツのカラー差分が用意されていないのもパーツの数が少なめに感じる要因でしょうか。また、ボディーの一部ということでダッシュボードなどもメインカラーが入り込んでくるので、他の車と比べてもメインカラーの影響度が高いですね。
(トリムカラーを黒にした状態ですが、メインカラーの青が目立ちます)
ボディーペイントは殆どがウッドパネルにフューチャーしたもので、ウッドパネルにお洒落な印字をしたり、ウッドパネルの色を赤などに変えてみたり。ウッドパネルの色を変えるとルーフラックなどの色も変わるので、この辺が実質サブカラーということでしょうか。後はサビペイントが用意されていて、ちゃんとウッドパネルも汚れるのが高ポイントですね笑。
(トランクはこんな感じに開いたり、乗れたり。後ろのスペアタイヤとか、荷台の中も弄れたらよかったね)
感想
ウッドパネルの存在感を全面に出した旧車ワゴンということで、とてもキャラが立っている1台ですね。それだけで十分といえば十分なんですが、微妙に物足りなさがあるカスタマイズ性が気になると言えば気になるか。
個人的に思うのは、差分パーツが一切ないのが物足りなさの一因かなと。どのパーツも差分が無くかさ増しをしていないのは偉いっちゃ偉いんですけど、差分が無いので多色での調整の幅が無いというのも事実ですからね。
特にこの車は外せないウッドパネルがあることで、どうしてもカスタムがウッドパネルありきになっちゃうんですよね。ウッドパネルから逆算したカスタムをすることになるので、カラー差分などでちょっとした変化をつけられないのが地味に痛い気がします。
あとは、パーツが全体的に正統派すぎるか。キャラに沿ったものはしっかり揃っているんですけど、ヘンテコなパーツが無いので純正から大きく外れたカスタムが出来ないんですよね。敢えて純正っぽくするのと純正っぽくしかできないのでは大きな違いです。贅沢を言えば、折角こんなに古いワゴン車を出したんだから救急車みたいなペイントとか変わった方向性のカスタムもできたらよかったですね。
性能度外視でカスタマイズ性全振りの車なので、どうしてもカスタムパーツへの要求は多めになってしまいます。価格も120万ドルに到達しているわけで、それなら予想通りの内容でオッケーではなく、予想を超えたプラスアルファも欲しかったかな〜と。
まぁ、こんだけ長々と語っていますが、クオリティーそのものには文句無しです笑。普通に弄るだけで普通にカッコいい車ですからね。イメージ通りのカスタムが出来るのでこの車に外観に惹かれたなら満足できると思いますが、愛着が湧けば湧くほど「もう少し何か出来たんじゃないか」と思ってしまうかもしれません。それくらいの魅力とポテンシャルがある車なのです。
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