深海探査用潜水艇や戦闘用デューンバギーでガレージが満杯なら、そろそろ普通サイズのセダンを買って人並みの生活に戻ってはいかがでしょうか。何も恥じることはありません。誰にでも起こりうることです。それにもし後悔したとしても、ロスサントス・カスタムに行きさえすれば、煙を吐き出しエンジンをうならせながら爆走する、レース仕様のモンスターに生まれ変わります。この街ではそういう保険も必要です。
– ミサイルのロックオン・ジャマー可能(Legendary Motorsportでの解説)
「エージェント・オブ・サボタージュ」アップデートで追加されたチャヴォスV6。いい大人の余裕を見せたい、しかし妻より若くて綺麗な女に言い寄られた時のために、いつでも野生を解放する準備はしておきたい。中年男の需要を完璧に満たす1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:ディンカ(Dinka)
名称:チャヴォスV6(Chavos V6)
分類:セダン
駆動方式:FR
乗車定員:4人
購入価格:$1,420,000
モデル車の考察
モデルはホンダ アコード(第9世代)ですかね。純正ホイールは第8世代アコードのホイールカバーオプションが元ネタになっていそうで、リア周りは日産 セントラ(第7世代)がモデルになっていそうです。
モデルのアコードはガソリンエンジンとハイブリットが共に用意されている車種でしたが、V6エンジンはガソリン車の上級グレードにのみ搭載されていたので、チャヴォスV6はその名の通りV6を積んでいるガソリンエンジンの上級グレードという設定だと思われます。走っててハイブリッドな感じはしないですからね。
もう一つモデルとの比較で気になるのは、駆動方式がFRである点。アコードは全世代がFFレイアウトの伝統があるので、この車も一見してFFっぽい雰囲気がありますが、中身はFRなので面を食らう人も居るかも知れません。
過去作ではGTA4でChavosの名で5代目アコードやら3代目インテグラやらが混じったようなディンカ車が登場していたので、V6はそれの後継機にあたる車でしょう。ディンカのアッパーミドルクラスを担う乗用車ですね。
通販サイトではカリン製と書かれていますが、バッジが思いっきりディンカですし乗車時の字幕でもディンカと出るので間違いなく誤植です。なお、パッチノートでも最初は「カリン チャヴォス」と書かれていました。おい。
走行性能
非常に乗りやすく速さも丁度いいスポーツセダンで、運転がそこまで得意でない人でも使いこなせる良い塩梅な1台ですね。モデル的にはFFであってほしかったですが、このゲームのFFは非常にトリッキーな動きをするので、安定感のあるFRになっているのが功を奏しています笑。
加速性能はそこそこ、セダンとしては良い部類という感じで、スポーツカーなどと比べるとちょっとゆったり。トラクション性能はそれなりで、普通に走る分には不足は感じないものの悪路や急坂を走るとホイールスピンが多くロスを感じますね。最高速はセダンカテゴリーとしてはトップクラス。
コーナリング性能は上々で、ニュートラルなステアリング特性で落ち着いています。どの速度域でも予想できる動きをしてくれますし、ブレーキの性能も高いのでとにかく安定感があるのがセダンとして素晴らしい点です。常にコントロール下に置ける車ですね。
サスペンションを変えると動きがソリッドになり若干のアンダー傾向に。その代わりスパッと動きが決まって余計なロールも無くなるので、少し路面のギャップを拾いやすくなるデメリットを含めても車高は落とし気味の方が速く走れると思います。スポイラーを変えるとグリップの限界が一段階上がる感じで、セダンからスポーツカーに格が上がるというか、グリップがしっかりしすぎてエンジンパワーの不足を感じ始めるくらい。スポーツ走行をするなら車高を落としてウイングを付けましょう。
ボディーの強度は弱めで初期車と同じレベルで柔らかいです。すぐベコベコになってタイヤもハの字になりますし、リアをぶつけてGTウイングがぐにゃぐにゃになるのも笑えます。原型が無くないほどボコボコにしても元が乗りやすいので意外と走れてしまいますが、荒っぽく使うならアーマーの強化はしておきましょう。
自分のタイムアタック記録
救急ドリフト 0:56.623
カスタマイズ
その辺に走ってそうな乗用車ということでカスタマイズの部分で楽しみたい車ですが、パーツ自体は多くありません。誰が弄っても大体同じ仕様になってしまう車でしょう。
バンパーの項目は無く代わりにスプリッターがフロント、リアディフューザーがリアのエアロとなります。フロントスプリッターは適度に存在感のあるパーツが多数用意されていて良いですね。リアディフューザーは派手めのものが大半で、1種類だけ比較的落ち着いたデザインのものがある以外はレーシングカーのような派手さ。純正バンパーにディフューザーだけデカいのを付けても浮くので、このゲーム特有のとりあえずディフューザーだけ用意しとけ的なラインナップは勘弁してほしいです。
グリルは格子状など中のデザインを少し弄れます。一つだけディンカバッジが埋まっちゃってるグリルがあるのはご愛嬌。ボンネットは真ん中に大きめのダクトを付けるものがスポーティーで良い感じですが、穴を空けるタイプのものは穴のサイズと深さが大きすぎて海苔をペタペタ貼ったような印象になっているのがちょっと使いづらいか?
サイドスカートはこちらも板を貼っ付けるタイプのものオンリー。ミラーは純正のものを内側だけ尖らせたものだけ。サンストリップは激細。レーシーにさせたいのかそうでもないのか分からない小物類です。
ルーバーは三種類ベーシックなものとゴツいものと。サイドルーバーも付けることができます。マフラーは純正と同じリア左右で2本出しか4本出しか選べる程度で、純正含め6種類ありますがどれもそこまで大きな違いはないですね。
スポイラーはダックテイル2種と後はGTウイング。GTウイングは小さいサイズと大きめのサイズしかありませんし、シビック的な丁度いいサイズのスポーティーなスポイラーが無いのはかなり残念です。適度なスポイラーがあるだけで全く印象が変わりますから。
サスペンションの下げ幅は丁度いい具合で、コンペまで下げるとしっかりキャンバーが付きつつツライチで決めることができます。その反面、車高を下げる前提のオフセットになっているようで、純正車高でキャンバーが付いていないとタイヤが飛び出ているような印象になってしまいます(なんならリアタイヤはコンペでもちょっと出てる)。車高を下げたくない場合はホイール選びが結構難しいですね。
内装カスタムは無し。いつも思いますが、ガッツリエアロで武装する感じのラインナップならロールバーくらいは最低限用意してほしいです笑。
サブカラーの適用範囲は純正だと一切なしで、各パーツの差分で変化をつけていくことになります。とはいえエアロ系がほぼ板なので、サブカラーで大きく印象を変えられるのはスプリッターとボンネットくらいでしょうか。
ボディーペイントはボディー下部に貼られる白ストライプ、中心から左にズラした白ストライプ、後は企業ペイントが大半で、ワサビ・キティの痛車ステッカーもあり。微妙にツボを外している感じで、ストリートっぽいステッカーを貼り付けただけのペイントが欲しいですし、企業ペイントはどうせならちゃんと競技用っぽくカーナンバーとかも付けてくれたらツーリングカーっぽくできたし、妙にスタイリッシュ路線のペイントしか無くてこの車のイメージに近い地に足の付いたペイントがほぼ無いのが残念。実在性が光る車なのに、その強みを活かす気が全然無いんだから。
感想
モデルのアコードが2012年に登場した車なので、もしかしたらチェヴォスV6はGTA5に最初から登場していたかもしれない車です。というわけでロスサントスの街並みへの溶け込み方が抜群!純正のあまりにオーラが無い立ち姿は野良車に混じっていても違和感がなく、普通の生活をしている風のロールプレイが楽しいですね。この手の普通車は本当に良いものです。
また、2010年代のセダンらしい最大公約数的なスマートかつ平凡なデザインは、弄り方次第でアコードじゃないセダンに見えてくるので、色んな車のパチモンを作るのが結構楽しかったりします笑。こういう遊び方が出来る車がこのゲームには求められているんです!
性能面もイメージを崩さない程度に高性能で乗りやすく、カスタムパーツのガッカリ感が無ければもっと評価が高かった1台ですね。ホントにカスタムパーツが悉くツボを外してます。せめてフロントバンパーを変えられればモノマネごっこももっと楽しめたのにそれすら無い。純正あるいはライトチューンな見た目で満足するしかない、となる人が大半だと思います。それだけでも十分楽しめはするんだけど、もったいないなぁ〜。
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