ウッドランダーは目的地がどこだろうともパレト・フォレストの素朴な雰囲気を連れて行けます。ダウンタウンにいる昼間から飲み過ぎて仕事をこなせなくなっているマネージャーのもとへ急いでいるときだろうと、午前中にして7件目のバインウッドでのオーディションに参加するために集中力を上げるヤクをかみ砕いているときだろうと、窓をおろし、深呼吸してパリッとした松の木、しめっぽい大地、そして数キロ手前でひいたコヨーテの死骸などの香りを堪能しましょう。
– ミサイルのロックオン・ジャマー利用可能(Southern San Andreas Super Autosでの解説)
「マネーフロント」アップデートで追加されたウッドランダー。世界中の車がオフローダーのフリをした街乗りSUVに変貌するずっと前の時代、日本ではどこでも走れるステーションワゴンが開発されていました。ラリーで得た技術が詰め込まれた1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:カリン(Karin)
名称:ウッドランダー(Woodlander)
分類:SUV
駆動方式:AWD
乗車定員:4人
購入価格:$1,611,000
モデル車の考察
モデルはスバル フォレスター(SG型)ですかね。エアロなどが標準装備なことを考えると、高性能バージョンのSTi(SG9)が直接的なモデルになっていそうです。
フォレスターはスバルが販売していたクロスオーバーSUVです。初代の頃はアウトバック、レガシィ・グランドワゴンのような同社のステーションワゴンに似た形で設計され、そのステーションワゴン然としたスタイルから車高を上げたりターボエンジンを標準装備したりしてSUVに寄せた、今で言うクロスオーバーSUV的なデザインで作られました。
第2世代のSG型もキープコンセプトで、ステーションワゴンっぽくありながらSUVのようでもある、スポーティーかつタフな雰囲気の車となっていました。第3世代以降はSUVに大きく寄せたデザインになっていったので、この低くスタイリッシュな造形は2代目までの味ですね。
高性能仕様として「STi(スバル・テクニカル・インターナショナル)」の名を冠したスポーツモデルがあり、こちらがウッドランダーの直接的な元ネタとなっています。専用エンジンにサスペンションやブレーキなどあらゆるところに手が加えられていて、インプレッサをSUVにしたような、この頃のスバルらしい攻めっ気がある車に仕上げられていました。
ちなみに、フォレスターは米国でも販売されていましたが、STiは日本だけの限定販売。STiの存在を羨む海外のスバルファンも居たでしょうね。ウッドランダーはアメリカで当時から売られてたのかな?
「Woodlander」は「森の住民」を意味する言葉で、元ネタの「Forester」は「森に住む人」を意味する言葉なので、実質同じ言葉です。そのまんま!
ボディーペイントの元ネタ
走行性能
性能はSUVカテゴリーでも中位クラスで、スポーティーな見た目の割にあまり速くないですね。安定感はありますが、悪く言うと退屈な走りかもしれません。
加速性能はそこそこ。発進がちょっともたつき、そこからの加速は力強いですが速度が乗ってくるとまた加速感が無くなってきて、水平対向エンジンのドロドロしたエンジン音を聞きながらのんびりとした気持ちになります。
トラクション性能は見た目通り強力。坂とか関係なし。最高速はSUVカテゴリーで中位クラス。フォレスターならこんなものかなと思います。
ハンドリング面は安定していて、SUVなのでやや重たさはあるものの動かそうとした通りに動いてくれますし、ブレーキの効きも良いです。アクセルオンでのアンダーステアは姿勢の安定化にも使えるので気になりません。
この車は車高を下げると滑りやすくなるタイプのようで、サスペンションを変えるとブレーキング時にリアがブレイクしやすくなります。正確に言うと滑りやすくなるというより、操作に対して敏感になるという感じでしょうか。純正車高だとそこまで大きく動かなかった操作でも、車高を下げるとアクションが起こります。
ただこれも使いようで、慣れてくるとオーバーステアを活かして車体の向きを変えられるようになります。実際、僕は車高を下げた方がタイムは良くなりました。
スポイラーを付けると高速域でダウンフォースが効いてビタッと安定します。元々安定感のある車が更に接地感を持って走らせられるようになるので、安心してコーナーを攻められます。車高を下げて動きをクイックにして、スポイラーで安定感を与えるのがベストですね。ダウンフォースの効かない低速域だけは注意。
ボディーの強度はチョイ硬くらいで普通。ボディーが凹むと走りに影響が出ますが、元々安定している車なのでそこまで極端に走りづらくなることもないです。
それより驚いたのは耐久力で、ぶっ壊すつもりでガツンガツンぶつけても全然エンジンから煙が出ませんでした。バンパーどころかフェンダーもトランクも何もかも外れてキュッと小顔になるくらいぶつけても煙を吹かなくて、こっちが疲れるくらいぶつけてようやく煙が出ました。アーマー未強化でこれなので、壊れにくさは流石の日本製です。
オフロードでの走りはまずまず。ターマックだと安定していた動きがグラベルだとそこそこ滑って暴れるようになります。そこの暴れ方は制御できる範囲なので良いとして、車高が低めなので純正車高でも路面のギャップでガツンと突き上げられるのが辛いところ。まぁ、元ネタ的にSUVっぽいステーションワゴンですから無理も言えません。
オフロードでの速度の減衰はあまり感じないんですけど、如何せん元々が速度感の無い車なのでオフロードだと余計に速度が遅く感じて、かなり退屈。どのコースを走るにしても、走ってて驚きだったり興奮したりするところが乏しい車なんですよね。淡々と走ってしまうというか。性能云々よりもそこが残念に思います。
拡張強化版ではHSWがあるので、HSW前提の性能ということでしょうか。HSWだと途端にSUV最強クラスの性能になりますからね。
自分のタイムアタック記録
救急ドリフト 0:59.860、DiRT走行会コース 2:11.331
カスタマイズ
元々ドレスアップして遊ぶタイプの車では無いとは思うんですが、それにしたってカスタマイズ性はかなり乏しいです。最低限これがあれば、というものも無いので、弄ることを楽しみにして買ったらガッカリするでしょう。
フロントバンパーの項目は無くスプリッターのみ。スプリッターは良いとしてもスプリッターを外して純正に近づけるオプションが無いのは残念。フロントバンパー自体も何種類かあって旧フォレスターっぽくできるとかあったらなぁ。
リアバンパーはリアバンパーとリアディフューザーの2つの項目に分かれていますがどちらも微妙。リアバンパーはほぼ間違い探しのカラー差分などで、ディフューザーは相変わらず車両のイメージとか関係なくただ付けてるだけで違和感バリバリ。SUVにギザギザディフューザーだけ付けてどうすんねん。
グリルはメッシュの柄を変えたりクロームにしたり出来ます。ボンネットは純正のようなスムーズなもの、いくつかのダクト付きのものが色々あって、サブカラーとカーボンの差分あり。
スカートは18種類とやたら数は多いのに、中身は全て細い板が付くだけ。ミラーはカラー差分のみ。サンストリップも細くてボディーペイントも適用されないつまらんものだけ。マフラーはチタンや六角形など数種類。しかしどれも左側シングルで何を付けても大して印象変わらず。
スポイラーは純正でついている物のカラー差分と小さいGTウイングだけ。
にあったインプレッサのWRカーみたいなスポイラーとか、ラリーカーを連想させるウイングとかがあれば全然違ったのに。
サスペンション変更による車高の下げ幅は普通。コンペまで下げても純正みたいな車高ですね。真面目だなぁ。
ペイントはメインカラーとサブカラーがありますが、サブカラーの適用範囲は無しでカラー差分パーツを付けないと変化なし。ボディー下部にサブカラーが適用されるとかがあれば初代フォレスターみたいな弄り方も出来たんですけどね。
ボディーペイントはアイライン付きのサイドストライプ、企業ペイントなど。見てすぐに「あんま気合入ってないな」と分かる、シンプルな造りのペイントしかないです笑。
全体的にかなり辛口ですが、実際にこの車を買ったら僕と同じ感想が出てくると思います笑。本当に何もやることがない。買ったそのままでSTi風に乗るくらいしかないです。
(STiのミニカーがあったので、ミニカーに寄せた仕様を作ってみました→ミニカーでGTAワールドを作りたい!〜「スバル フォレスター(ウッドランダー)」)
感想
フォレスターを追加車両に選ぶチョイスは激シブで大興奮でした。しかし、その中身は呆れるほどつまらないロックスター仕草で、ハーディで「こんな面白い車を作れるなんてどうしたんだ!?」と思ったら、ウッドランダーはいつもの調子である意味安心しました。そうそう、いつもこんな風に車種で期待させといてツボを外してくるんだよな。バッキャロー!
ライトポッドを付けられるとかラリーカーみたいなウイングを付けられるとか、RVっぽくルーフバーを付けられるとかバンパーガードを付けられるとか、流用程度でもできることが沢山あったはずなのにこの体たらく。フォレスターを出す意味が感じられないカスタムパーツのしょっぱさ。全世界のカリニストが顔面WRブルーマイカですよ。手抜きなら手抜きでそうは見えないようにやりなさい!
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