車の王様であり自己愛の名手でもあるデュボーシーが、自社の旧車を復活させたら最高だと思いませんか?チャンピオンは、快楽主義的な80年代のクラシックへのオマージュであり、エンジニアリングの集団自慰行為の結晶です。
エージェンシーの乗り物ワークショップで専用のカスタマイズが可能です。
(Legendary Motorsportでの解説)
「契約」アップデートで追加されたチャンピオン。行くところまで行った金持ちの行き着く先は、オーダーメイドのスーパーカーと相場が決まっています。1人の為だけに作られた1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:デュボーシー(Dewbauchee)
名称:チャンピオン(Champion)=覇者、優勝者(英語)
分類:スーパーカー
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$3,750,000(「スタジオでのひと時」をホストとしてクリアで$2,812,500に割引)
備考:マップ上では専用アイコンで表示
モデル車の考察
モデルはアストンマーティン ヴィクターですかね。ベルギー在住の資産家の要望で作られた、世界に1台だけのワンオフモデルです。
Championと言えば「覇者、優勝者」などを意味する英語ですが、Victorもまた「勝者」同じような意味を持つ言葉なので、その繋がりで名前が付けられたのでしょう。なお、モデルのヴィクターは勝者を意味して名付けられたというより、経営不振に苦しむアストンマーティンの復活に貢献した元会長、ヴィクター・ガントレットから名前が取られているようです。
ヴィクターの車体はOne-77がベースとなっていて、足回りなどにはヴァルカンの要素が。どことなくレトロ感がある見た目はV8ヴァンテージをモチーフとして作られているため、チャンピオンもまたセブン-70、FMJ(はヴァピッドだしフォードGTベースだからあんまり関係ないかな?)、ラピッドGTレトロの要素が盛り込まれて作られた1台かもしれませんね。
ちなみにゲーム内ではドレーの愛車の1台になっているようで、VIP契約ミッションを終盤まで進めているとエージェンシーのガレージにモデルのヴィクターそっくりな仕様のチャンピオンが停められます。乗ることは出来ないので悪しからず。
登場時の価格は$2,995,000(割引ありで$2,246,250)でしたが、「ロスサントス・ドラッグウォーズ」アップデートで価格改定が行われ、$3,750,000(割引ありで$2,812,500)に値上がりしました。海外だとこの車は人気が高いらしいのですが、日本版ではそこまでの人気はありませんし、性能的にはむしろ値下げしてほしいくらいなので困惑した日本人プレイヤーは多かったはずです笑。
走行性能
性能に関しては残念ながら低いと言わざるを得ません。調整をミスったか、あるいはカテゴリーを間違えたかというくらいの性能で、スーパーカーカテゴリーでは下のレベル。それでいて割引込みでも200万ドル超えなので、どうしても辛口評価になります。
加速性能は微妙。トラクション性能は若干難アリで、発進時はアクセル全開だとホイールスピンします。最高速はカテゴリー内で中間くらいで、速度が乗ってくれば他のスーパーカーとも一緒に走れそうですが、速度が乗るまでに中間加速で差をつけられてしまいそうです。
更なる問題はコーナリング性能で、近年の追加されたスーパーカーのように車体をベタッと押し付けるダウンフォースがありません。そのためメカニカルグリップで走っているような浮ついた接地感で、走っている感覚は完全にスポーツカーです。
ハンドリング特性はオーバーステア傾向で、限界を超えると一瞬でズルっと滑ってしまうタイプ。ブレーキ性能は高いとはいえ、コーナリングでの不安定さは初期から登場しているスーパーカーたちと変わらないレベルであり、ストレートスピードも含め総合的な速さは「時代遅れ」と言って差し支えないでしょう。カテゴリーがスポーツカーであればまだ救われたんですが……(まぁ、スポーツカーに入れたとしても中の上くらいの速さなんだけど)
戦闘能力
エージェンシー内の乗り物ワークショップで武器などを装備することができます。まずはマシンガンで、高威力タイプのものなのでそこそこ実用性アリ。銃口は黒いグリル部分に埋もれているので、パッと見では非武装と見分けがつかないくらい目立たないのも評価できるポイント。
アーマープレートは車体の強化ができ、爆発物一回分の攻撃を耐えられるようになります。また、防弾ガラスが装備され車体の銃撃耐久力も大幅アップ。ただし車体の強度は変わらないので、車体の強度を上げたいならアーマーを装備しましょう。
地雷はスリックが装備可能で、追手をツルンと滑らせることができます。仕事用に使うなら付けておくと役に立つかもしれませんね。まぁ、実用性に期待するより遊びで使うのが主な装備だと思いますが。それと、マシンガンあるいは地雷を付けるとパッシブ不可になるので注意。
「契約」アップデートで新登場のイマニ・テックでは面白い機能が2つあります。1つはミサイルのロックオン不可で、これを付けておけばフリーセッションでの移動がかなり安全になるでしょう。
もう1つはリモート操縦で、アクションメニューの「所持品」からラジコンと同じように車を操作できます。視点が一人称固定でカメラを動かすこともできない、壊れたら保険金を支払わないといけない点を除けば、仕様はラジコンと同じ。デフォルトで自爆機能があり、マシンガンやスリック地雷を装備していればそれも使用可能ということで、発想次第でいくらでも遊べそうなアイテムとなっています。イマニ・テックの装備は1つしか付けられないので、自分の遊び方に合わせてどちらの装備を使うか選びましょう。
戦闘力そのものはロールプレイ向きのお遊び車両という感じですかね。「ギミックが付けられるスーパーカー」と言えば聞こえは良いですが、ぶっちゃけ性能はマッスルカーのバッファローSTXの方が高いくらいなので、実用性でスーパーカーとして誇れるところはありません。
カスタマイズ
パーツの数は控えめですが、この車のレーシーな雰囲気に合ったパーツがちゃんと用意されているので不足感はありません。この車が元々持っているキャラクターを更に引き出していきましょう。
エアロはフロントにスプリッター、カナードを装備してレーシングカーのような雰囲気にすることができます。リアは元々付いている巨大なデュフューザーと同じようなものがいくつか用意されていますが、どれも主張が激しすぎるのでデュフューザー無しにも出来たら良かったかなとはちょっと思います。
スポイラーは小さめのウイングと大きめのGTウイングがあり、ロードカーっぽくするかレーシングカーっぽくするか選べます。あとはボンネットやスカートをカーボンにするとか、マフラーの色を変えるとか細々した部分を変更できます。
ボディーペイントはストライプ系やファイヤーパターンに加えて、派手めな企業ペイントが多数用意されています。この車の元々のデザインが良いからだと思いますが、どのペイントもよく似合っていて魅力を引き立たせてくれるので、どれを選べばいいのか迷っちゃいますね。
ちなみに、「白のストライプ」のペイントを選んでサンストリップを付けると、サンストリップの部分に堂々とデクラス(DECLASSE)の文字が書かれてしまいます。この車デュボーシー製なのに。他のペイントではちゃんとDEWBAUCHEEと書かれていたりするので、白のストライプだけおかしいんですよね。このペイントシンプルで使いやすいのに……
感想
お遊びギミックとはいえ戦闘車両に出来るスーパーカーで、スクラムジェットやヴィジランテのようなドリームカーと違い現実味のあるスタイリングということで、性能さえ値段相応なら結構な人気が出たのではないかと残念な気持ちになる車ですね。マシンガンとオイルを装備して、遠隔操作も出来るデュボーシー(アストンマーティン)のスーパーカーって、めっちゃボンドカーじゃないですか。要素だけ見ていったら人気が出る要素いっぱいな車ですよ。それが、こんな性能なばっかりに「スーパーカー(笑)」という扱いに……
まぁ、高い値段とスーパーカーであることを頭から消し飛ばせば、レトロモダンな雰囲気がカッコいいしギミックがあって遊べるしで良い車です。そんなわけで、スーパーカーに実用性を求めず2〜300万ドルをポンと出せる方が購入してください。
モデル車について
アストンマーティン ヴィクター
ディープな車好きであるなら、自身が想像する「理想の1台」というものがあるはずだ。そして、その理想を実現するだけの富があるならば、車好きは迷うことなく私財を投じるだろう。とあるベルギー在住の資産家も、そんな車好きの1人だった。
そのオーナーは400万ポンド(6億円)と噂される大金を用意し、アストンマーティンに自分だけのワンオフモデルを作ってくれと頼み込んだ。偶然にも、アストンマーティン社内には2009年に作られたスーパーカー「One-77」用に作られたプロトタイプのタブシャシーが保管されており、1人の人間のワガママを叶える準備が整っていた。
近年のスーパーカーといえば、ターボエンジンをミッドシップレイアウトで置き、モーター付き4輪駆動のハイブリッドシステム、セミオートマでシフトはパドルシフト……時代が進み車という乗り物が洗練される程に、人々の夢であるスーパーカーも独自性を失い画一化されてきた。しかし、ヴィクターはフロントエンジン・リアドライブの2シータークーペ。エンジンはコスワースがチューニングした自然吸気V12気筒で、マニュアルミッションをHパターンのシフトで操作する。
One-77をベースに作られ、足回りなどはサーキット専用のハイパーカー「ヴァルカン」から流用。エクステリアは往年の名車V8ヴァンテージ、そしてDBS V8をモチーフにデザインされ、どことなくレトロな空気感が漂う。使い切れないほどの金を持つ昔ながらの車好きが、アストンマーティンにメーカーの集大成とも言えるワンオフモデルを作らせたらどうなるのか。そんな空想の産物がこのヴィクターだ。
フォトギャラリー
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