80年代にインペイラーLXに乗っていた人は、警官か警官に追われていた人のどちらか、あるいはその両方でしょう。しかしそれこそが、今日の市場ではあまりお目にかかれない普遍的な魅力と言えます。デクラスは、青春時代のアナログなスリルが懐かしくてたまらない人のあの頃の記憶を瞬時に呼び起こします。
(Southern San Andreas Super Autosでの解説)
「チョップ・ショップ」アップデートで追加されたインペイラーLX。80年代ではどこでも見かけたセダンが帰ってきました。多種多様な人間を後部座席に乗せてきた1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:デクラス(Declasse)
名称:インペイラーLX(Impaler LX)
分類:マッスルカー
駆動方式:FR
乗車定員:4人
購入価格:$1,465,000
モデル車の考察
モデルは第6世代のシボレー インパラですかね。全体的なデザインは1980〜1985年式で、グリルなんかに1977〜1979年式のエッセンスが組み込まれているようです。
今作でのインパラモデルの車は第3世代がモデルのブードゥー、第4世代がモデルのインペイラーがあるので、一世代飛んでインパラシリーズが増えましたね。
インパラには上位モデルの姉妹車としてカプリスが存在し、インパラとカプリスはパトカーやタクシーのベース車両としてよく使われた車でした。過去作のサンアンドレアスではラスベンチュラスのパトカーがカプリスっぽいデザインで登場していて、通販サイトの解説文はこういったインパラとカプリスのキャラクターを示唆しているようです。
走行性能
見かけによらず楽しく走れる車で、かと言って「こんなん旧車じゃないだろ!」と言うほどの高性能ではない、良い塩梅の乗り味です。カテゴリーはセダンっぽいのにマッスルカーですが、走り自体はマッスルカーっぽいパワフルさがあります。
加速性能はまずまず。ゆったりとした発進から徐々に速度が乗っていきます。トラクション性能もまずまずで、流石に急坂や悪路は厳しめ。最高速はマッスルカーカテゴリーで中の上くらいで、年代を考えれば健闘しています。
ハンドリング面は適度な重たさに弱オーバーステア。重心が高めでロールしながら発生するこの弱オーバーステアが良い味を出していて、スピンするほどではない緩やかなスライドで車体の向きを変えていけます。中高速のコーナーを慣性ドリフトで抜けられた時は抜群に気持ちいいですね。ブレーキの効きは効き始めがほんの少し甘めに感じるので、速く走りたいならブレーキで速度止めるより、ブレーキによる荷重移動をきっかけに車体を流す走りを心掛けた方がよさそうです。
サスペンションを変えて車高を下げてもロールオーバー自体は変わりません。ただ、動きが硬くなって安定はする感じがします。スポイラーの変更は高速域での安定感に繋がり、それに伴ってコーナリングスピードが増しますが、コーナリングスピードが上がると今度はタイヤのグリップが負けてスライドする場面が増えるので、結局オーバーステアは出ます。しかし、よりスピード域が高いところで出るオーバーステアをコントロールするのは更に楽しいので、速さと楽しさをもっと味わいたいならサスペンションとスポイラーのカスタムはマストです。
ボディーの強度は普通で、ガツンとぶつければそれなりに凹みます。気になるのは強度よりも耐久力で、何回か高速でクラッシュするとそれだけでエンジンルームから煙が吹き始めます。普通はそんなもんだけど。
自分のタイムアタック記録
救急ドリフト 0:59.326
カスタマイズ
モデルを考えると、やはりここはパトカー仕様やタクシー仕様のカスタムパーツが……ありません。全体的にローライダーあるいはマッスルカーを意識したパーツが揃っていて、そういうカスタムが出来るのは良いけど求められてるのはそこじゃないだろ〜感が強いです。
フロントバンパーはメイン・サブ・クロームのカラー差分が豊富に用意されていてスプリッター付きの物も有り。リアバンパーも同じような感じで、カバー付きのスペアタイヤを装備することもできます。
グリルは純正の縦縞から横縞、十字などを変更できて良い感じ。ボンネットは控えめのダクトが付いたものと、中央が盛り上がっていたりバグキャッチャーがデカデカと突き出したマッスルカーらしいものが用意されています。
ルーフは純正がサブカラー適用でメイン・カーボンのカラー差分に、レザーのメイン・サブカラーが有ります。アクセサリーとしてルーフにはラックを付けて、そこに荷物やサーフボードを載せることも可能。
スポイラーは小さいリップスポイラーの他はストックカーのような大きいサイズのダックテイルが用意されています。こういうパーツが有るんだったらストックカーっぽいペイントも欲しいですね。
トリムはサイドに一本線、一本線と車体下部に太く入るものが有り、これだけでクラシックな渋さを足せるのでかなり効果的ですね。後はブーメランみたいなリアアンテナ、種類が多い割にあんまり変化がないサイドミラー、2本出し・4本出し・サイド出しなどが用意されているマフラーといった感じ。
サスペンション変更による車高の下げ幅はそこまでありません。コンペで丁度いいくらいの下げ幅ですね。
ボディーペイントは太めの2本線ストライプの他、如何にもローライダーらしい派手なピンストライプやジオメトリアート(ワサビキティの痛ペイントもある)。これはこれで良いデザインのものが揃ってるんですけど、やっぱり一番欲しいところはガッツリ外してる感じで不満は大きいですね。
感想
このフツーで渋いビジュアルに、ブンブン振り回せる楽しい走り。これだけでもかなり高得点の車なんですが、カスタムの方向性が外しすぎ。タクシーやパトカーは勿論、マッスルカーにするにしてもウィリーバーとかロールケージとか欲しいし、ローライダーならハイドロとかスピーカーとか付けたいし、ライトカバーとかペイントでストックカーっぽくもできないし。メインでやりたいことができない上に、それ以外のカスタムも特化できるほどではない半端さがモヤモヤ。もったいない、本当にもったいない車です。
純正っぽくピカピカに仕上げる分には本当に渋くてカッコいい車なので、あまり弄らなくても楽しめる人にはオススメです。インパラ・カプリスモデルの車で色々カスタムしたいことがある人にはあんまりオススメできないかな……
フォトギャラリー
他の方から頂いた写真
(一鍵人さんより)
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