アナログの象徴、アニス ユーロスX32のシフトをリバースに入れたら、前戯は必須ではなく、ポケベルが最先端だった栄光の20世紀までバックしましょう。V6エンジンを搭載したこのスポーツカーは、AIに仕事を奪われ、ソーシャルメディアのアルゴリズムに自由意志を奪われる前の時代の残された最後の痕跡のようなものです。そのスピード、スタイル、世界中に響き渡るようなエンジン音、そしてすべてが地獄に落ちる前の最後の瞬間への輝かしい帰還、そのすべてがここにあります。これは誇大広告ではありません。
(Legendary Motorsportでの解説)
「ボトム・ダラー・バウンティ」アップデートで追加されたユーロスX32。サンアンドレアス州で幻とされてきた日本車が遂に姿を表しました。輸入でやってきた1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:アニス(Annis)
名称:ユーロスX32(Euros X32)
分類:クーペ
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$1,499,000
モデル車の考察
モデルは日産 フェアレディZ(Z32型)ですかね。フロントマスクは非常に再現度が高いですが、テールライトが丸目になっていて大きく印象が変わっています。
ちなみに、解説文ではV6エンジン搭載と書かれていて、実際Z32もV6を積んでいたんですが、この車のエンジンルームを見ると直列6気筒っぽいエンジンが積まれています笑。一応このゲームにはV6エンジンのモデルがちゃんと用意されているはずですが、流用するにしてもV6ではなく直6をチョイスしたのはなぜなのか。
過去作ではサンアンドレアスでEurosが同じZ32モデルの車で登場していて、Z32はGTAにおけるユーロス(フェアレディZ)シリーズの元祖と言える車なので登場が待ち望まれていた1台でした。なお、そのEurosは設定ミスのせいで野良湧きせず、輸出入でしかお目にかかれないレア車でした。
この車の登場で今作のフェアレディZモデルの車はS30型の(ベースは2000GTだけど)190Z、Z32型のユーロスX32、Z33型のユーロス、Z34型のZR380、RZ34型の300Rと揃いました。半分ファイヤーバードですがZ31型のルイナーも居るので、Zシリーズをほぼ網羅できるようになりました。6台ガレージでZガレージを作るのもいいかもしれません。
この車のリア周りは同年代の日本製スポーツカー、マツダ RX-7(FC3S型)に似ていて、「後ろが全然Z32じゃないじゃん!」と不評を買っています笑。ではなぜFCの要素を組み込んだのか個人的に考えると、恐らくGTA世界ではRX-7とフェアレディZが同系列の車として扱われているんじゃないかと思います。
過去作ではFD3S型RX-7をモデルにした車がZR350の名前で登場して、今作ではそこから名前だけ持ってきたと思われるZR380が登場しました(Zっぽい名前だしね)。しかし、その後復刻車と言えるZR350が登場してしまったことで、今作でのZとRX-7はどう考えても血縁関係がありそうな名前になってしまいました笑。元々アニスは日産の要素とマツダの要素が入っているメーカーだったので、メーカー的にも太い繋がりが出来てしまいました。
Z32をGTA5で復活させるにあたり、デザインをどうするかの部分で「Z32と同年代の日本産スポーツカー」「テール部分がそれなりに似ている」など、ミックスさせやすい車の要素を色々と集めた結果、「いっそのことハッキリZとRX-7繋げちゃうか?」とFCをチョイスして混ぜたのではないかな、と。なので、現在ZR350を含めてZ・RX-7系としてユーロスシリーズにまとめられている説があります。全部僕の妄想ですけどね笑。
ボディーペイントの元ネタ
「Dence」レースは、IMSAなどで活躍したカニンガムレーシングのZ32がモデルだと思われます。日本国内のモータースポーツシーンではGT-Rが圧倒的な存在感を放っていましたが、北米ではこのZが大活躍をしてフェアレディZのスポーツイメージを作り上げていました。Z32と言えばコレだという人も多いでしょう。
走行性能
まず間違いなくスポーツカーだろうと思われていた車ですが、カテゴリーはなんとクーペ。しかし、実際乗ってみるとクーペカテゴリーが妥当な性能でした笑。
加速性能は高くなく、特に純正だとその辺の野良車と変わらんレベルなので車のイメージからすると遅すぎてビックリしますね笑。フルカスタムしてもクーペカテゴリー基準の速さでしょう。トラクション性能もまずまずという感じで、悪くはないですがFRらしいホイールスピンが。最高速もそこまで高くないですね。
ハンドリング面は純正の車高だとかなりもっちゃりと重たく、船のようにゆったりとロールしてアンダーもオーバーも出て不安定ですね。速く走ろうと思うと困ったものですが、年代の雰囲気が出ててこの車の味を楽しむには良い感じです。ブレーキの効きは良し。
車高を落とすとロールが無くなりコーナーの不安定さが消えるので、しっかり走らせるならサスペンションの変更はしておきましょう。スポイラーを付けるのもかなり効果的で、中高速コーナーでビシッと安定するようになりますね。
ボディーの強度は普通。凹みはしますが走りに影響が出るほどの凹みにはならず、走りに影響が出る前にパーツが飛んだりエンジンが死んだりしますね。ともあれあまり無理はさせないように。
自分のタイムアタック記録
救急ドリフト 0:58.859
カスタマイズ
全体的に満遍なく必要なパーツが揃っている感じで、ちょこちょこ不足は感じるものの純正の雰囲気を活かしたカスタムならある程度満足できるかなと思います。細かいところにツッコミを入れだしたら止まらないのは、この車に限ったことじゃないです笑。
バンパーの項目はなく、フロント部分はバンパーパネルでパネルの色替え、スプリッターの項目でスプリッターの装着ができます。スプリッターは純正風とガッツリ系がどっちもあっていいですね。リアディフューザーは基本的にディフューザー系ばかりですが、一個だけリップ付きのリアバンパーもあります。ちょっとこのリップはちっちゃめなので、大きいリップのパターンも欲しかったかな。
グリルの項目もフロントバンパーみたいなもので、バンパーグリルの材質やパターンを変えられます。これがあるからバンパーの形状自体は変えられないんでしょうね。ボンネットは真ん中に浅い広めのダクト、サイドにエラのようなダクトが付くものなど良い感じにそれっぽいものが揃っています。
スカートはステップのようなものが大半で、形そのものを下に広げるタイプも欲しかったですね。サイドだとサイドルーバーも付けられるのがちょっと拘りを感じるポイント。でもメインカラーのルーバーもあってよかったかも。
リアウインドウにもルーバーが有り。マフラーは四本出しと二本出しがありますが、二本出し以外ちょっとサイズ小さめか。レースカー仕様を考えるとサイド出しも欲しかったですね。サンストリップもちょっと細め。
スポイラーは大半がステーの大きいGTウイングで、後は大サイズのスポイラーと、純正っぽいちょっとしたスポイラーだったりドラッグ系のダックテイルだったりもほしいな〜って感じですね。スポイラー無しもほしいし。あと、レースカー意識のパーツが多いならロールケージ等内装も弄らせてくれ!いつも言ってるけど!
サスペンション変更による車高の下げ幅は小さめですが、コンペでそこそこに低い車高になってキャンバーも付くので充分ドレスアップにはなりますね。欲を言えばあと一、二段階落とせても、とは思います。
ペイントはサブカラーの適用範囲がパーツ差分用になっていますが、GTウイングのステー部分がサブカラー適用になっていたり、思わぬところを塗り分けできるものもあるので、イロモノなカスタムを作るのに使えなくもない、かな?
ボディーペイントはシンプルな一本線、二本線のストライプ、サイドストライプが多めで、あとは企業ペイントだったりが用意されています。どれもこの車のアメリカンな雰囲気に合ってていいんじゃないでしょうか。
書き出していくと思ったより不満点が多かったですが、一番気になるのはルーフがガラスルーフ固定なところですかね〜。ガラスルーフ固定だとどうしてもカスタムの方向性が狭まってしまうので、ここは弄れるようにしてほしかったな〜。
感想
遂に来たぞZ32型のユーロス!自分の周りでも「SAのユーロスほしいよな〜」という話はよく出ていたので、今回のアップデートで登場したのは本当に嬉しいサプライズでした。「チョップ・ショップ」アップデートではスカイラインクーペが来て、シブイ日産車が連続で来てくれて大興奮です!
蓋を開けてみると性能が思ったより低かったし、カスタムも物足りない部分が沢山あってあれもこれもと不満が出てしまいますが、とにかくZ32が来てくれただけでも嬉しいねと結論づけておきます笑。実際、いつ来るんだいつ来るんだと待っていた車種を追加してくれただけでも、最近のロックスターは分かってる方です。ここんところ車種選択のセンスはマジで良いですよ。カスタム内容のセンスは、まちまちです笑。
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