遊戯王マスターデュエル

【遊戯王マスターデュエル】世界大会とDCとティアラメンツと

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ワールドチャンピオンシップ、そしてデュエリストカップが9月に行われ、マスターデュエルの熱い夏(暦上は秋ですが)が終わりました。いやー、凄かったですね。

自分はワールドチャンピオンシップは今年初めて準決勝からだけ見始め、デュエリストカップは毎回デュエリストレベルマックスにしてミッション終わらせたら終了〜なエンジョイ勢なので、マスターデュエルを競技としてやり込んでいる方々の世界とは無縁だったのですが、今回ワールドチャンピオンシップの試合を見せていただいて胸が熱くなりました。

使われるデッキのパワーが強いのは当然のことですが、そのデッキパワーを相手に合わせながら最大限に引き出すプレイング、その凄まじいレベルの高さに驚愕しました。自分が環境デッキ握ったって絶対こうはプレイできない、一体どこまで計算してるんだ?、凄いなぁの連続で、遊戯王の醍醐味である「何を阻ませて何を通すか」の駆け引きを堪能できました。相手ターンに動き回れる特異なカードゲームである遊戯王、その魅力がぎっしり詰まっていた大会だったと思います。

WCSをリアタイするのは時差できつかったので、公式アーカイブをあまくだりさんの配信アーカイブと共に視聴。あまくだりさんの実況解説と共に、伝説の試合も見させてもらいました。

いやー、何回でも見られるし、見る度に深みが増すベストゲームでした。日本勢であるHero’s Futureのデュエルなので応援してしまう気持ちもありますが、このデュエルをしたのが日本勢で無くても勝手に拍手を送っていたと思います。漫画だよ漫画、凄すぎる。



“最強”のティアラ

さて、ここからが本題なんですが、WCSを見る前から自分はティアラメンツにハマっていました。元々ラビュリンスを使っていて、手数を増やすためにティアラメンツと組ませたら、いつの間にかラビュが抜けてティアラメンツが主役のデッキを使っていました笑。そこから色々と自分の手に馴染むよう改造をし、夢を詰め込める60枚デッキでティアラホルス勇者デッキを愛用していました。

そんな自分がWCSで最も脳を焼かれたのが、ジェシー・コットン選手(遊戯王の各タイトルを獲り続けてきた、現代最強デュエリストの一人)のデュエル。爆発力重視の60ティアラを愛用するコットン選手が、相手の強固な先行盤面を手数でこじ開けるデュエルを見せ、その捲りのカッコよさに衝撃が走りました。自分がやりたいのはコレだと。柔軟な展開で相手の妨害を一つずつ剥がし、無理と思われた盤面を突破するアニメのような逆転。やりたい。

そしてデッキを改造し、迷走笑。自分の60ティアラは爆発力を重視した型ではなく、「ティアラ・ホルス・勇者のどこからでも動けてどこでも止まれる」ことを強みにした型だったんですが、爆発力を高めるために勇者を抜いて落ちて強いカードを増やした結果、安定感が無くなりました笑。

また、それまでは自分のプレイングスキルから諦めていた増Gツッパですが、元々のデッキにあった増Gを食らっても止まれる強みを投げ捨ててでもデッキを調整し挑戦。ダメでした笑。そんな毎回ツッパでデッキデスなんて狙えません。ただ止まりどころを見失っただけでした。

そもそもですね、コットン選手の60ティアラはシェアカードのシステムにより誘発の少ないWCS環境で輝くための構築だったので、憧れのためにそれを模倣してもそう上手くは行きません。実際にDC環境で回してみたら、頭では分かっていたその理屈を肌で体験することになりました。

そんなこんなで安定感も爆発力もよく分からない感じになりつつありましたが、DCを走りながらデッキもプレイングも磨かれていき、ちょっとずつ自分の型が見えてきました。無理なツッパはせず、止まれる時は止まり、押し通せる時は押し通す、元あったスタイルを取り戻しつつ、以前よりも回った時の最大値を上げていくことができました。

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マイフェイバリットカードはコレ。左腕の代償から芝刈り持ってくるのやりてぇ〜!と思って3枚生成したら、ロイヤル引きました笑。ただ、3枚あってもそうそう使うことないし安定もしないから1枚挟んでおくくらいが丁度良かったです。なんなら抜いていいけど、このカードで気持ちよくなりたいので抜きません笑。



自分の集大成

そして大会中のベストゲームがコレ。ユベルに先行展開をされ、「3ウーサ+ファントム+ロータス+ラギア+2リトルナイト+無限泡影+破械唱導」の計10妨害を踏み越えて後攻捲りをした試合です。イヴリースロックはされませんでしたが、されてもリングリボーが居たのでケアは出来ました。

自分でもほぼ諦めの心境で戦っていたので捲れてびっくりですが、相手の方が初動のペルレイノにうららを打ってくれたのが大きいですね。芝刈りケアに全意識を集中されていたら絶対捲れなかったです笑。対モンスターに妨害が偏っているユベルに、大量墓地肥やしでモンスター効果を魔法・罠でチェーン隠しする余裕が生まれましたからね。60枚デッキは何よりも芝刈り(三戦)ケアです。

とはいえ、芝刈り打てたから勝てましたと言うほど単純な捲りでも無いのが動画を見てもらうと分かると思います。なにせ、結界波や大嵐といった一枚で複数枚を潰せる捲り札を使わずに手数だけでこの妨害数を突破してるわけで、相手の妨害の吐き方をコントロールしつつアドリブで自分の展開をしなければいけないので頭が爆発します笑。墓地は第2の手札と言いますが、その第2の手札が芝刈りでいきなり20枚くらい増えるわけですからね。第2の手札を無駄遣いしないプレイングを時間内に即座に組み立てないといけません。

後から見返せば容易に見える選択肢でも、デュエル中に300秒で解答を出し続けるとなると、その選択肢を選ぶ難易度は跳ね上がります。だからこそ世界大会のプレイヤーの思考速度と正確さの別次元さが分かります。なんなら、どんだけ時間かけてもその選択肢に辿り着けないだろうなって手も出てきてましたからね笑。恐ろしい世界です。

この対戦でもロータスの効果を忘れていたり、ジ・アンデッドもプリマドーナも通せていなかったりと自分が気づくだけでもガバっぽいところがチラホラ見えていますが、あの時間の中で我ながらよく頑張ったと思います笑。あれだけ止められても、最終的にエルフ+対象耐性バロネス+対象耐性ハーピ+王の棺+ケルドゥ+シラユキ、相手ターンにリトルナイト蘇生まで伸ばせていたと思うので、まさかここまでのしつこさだとは相手の方も思っていなかったでしょう。

この試合、実はLv19からMAXへの昇格戦で、そんな大事な試合でこれを決められたのでもう絶頂しました笑。世界大会や2ndステージのガチ試合と比べたらなんてことのないゲームですが、イチ一般デュエリストとしてこういうシチュエーションでこういうプレイングが出来た喜びは小さな自慢として心に残せます。こういう狭い世界でちょっと自慢できるようなエピソードが、趣味を長く続けさせてくれるのです。

本当に決まったら気持ち良すぎる60ティアラ、皆さんも是非試して……とは言えません笑。正直良いますが、60ティアラは別に強くないです。手数こそ凄いですが、芝刈りやキトカロスなどの墓地肥やしが上手く通ればの話で、そもそも墓地を肥やせないとそこまで伸びませんし、事故札が多く誘発も少ないので安定感が低いです。先行でケベンセヌフ+三戦+スクリーム+架け橋+トリヴィカルマとか普通にありますからね笑。

なので、ティアラを使うにしても40枚で安定性を取るか、厚くするにしても50枚くらいに抑える方が遥かに勝率が良いです。今60枚でやるならライトロードと合わせるとかもアリですが、それでも40枚で先行ワンキル狙える型にするのが主流ですかね。

それでも自分が60枚にしてるのは「回ったらオモロイから」しかないです笑。墓地肥やしが決まって墓地効果が次々と起動しだした時の喜び(パチンコやんけ!)、それを上手く使いこなして盤面を作れた時の達成感は中々他のデッキには無いですからね。芝刈りが通った時、あるいは号や左腕の代償から芝刈りを持ってきたの、ざわっと空気が一変する感じは一度味わったら病みつきです。

(おまけで、手札抹殺を引けていてしっかり動けそうだったので増Gツッパに挑戦してみたデュエル。この勝ち筋を決められるのは気持ち良すぎる……!)



水は抜かれたけど

そんなティアラメンツもデュエリストカップの結果を踏まえた制限改訂でペルレイノが規制されることになり、大幅なパワーダウンを余儀なくされました。特に60ティアラでは架け橋とトリヴィカルマのバリューが落ちたので、これらのカードを入れてデッキを厚くする意義が減ってしまいました。墓地を肥やしさえすればティアラにアクセスできる、ということが無くなったので、初動の安定感は薄めのティアラとは比べ物にならないほど落ちるでしょう。

使い手としては60ティアラを使う理由が薄くなってしまって悲しいですが、ティアラメンツの規制を考える上でペルレイノを選んだのは慧眼だと思います。やっぱりね、サーチ・パンプアップ・除去を全部やるとか、大型モンスターを出すかコスト払ってやるようなことをフィールド魔法ポン出しでやれちゃダメですよ笑。

ペルレイノの規制が絶妙なのは、ペルレイノを規制してもティアラメンツの基本は変わらないことです。ペルレイノは非常に強いカードなんですが、「墓地に落としてデッキに戻る融合」の基本ギミックとは関係の無いパーツなんですよね。ギミックが安定するしギミックが発動したら得もするけど、ペルレイノがギミックそのものになっていたわけではありませんでした。

キトカロスというテーマの核であり非常に目立つ存在を、URを禁止にしてでも生き残らせる判断は本当に素晴らしいと思います。規制するなら初動のレイノハートか、墓地肥やしの加速とバックのサーチを両方こなす(ついでになんかデバフまで掛ける)スクリームの枚数減らしが筆頭かなと思っていたので、ペルレイノを禁止に追いやってでもギミック本体を保護した姿勢はありがたいですね。一通り暴れさせておいて「こんなん刷ったのが間違いでした!」とテーマごと否定するような不健全な規制ではなく、出来る限りテーマの動きを生き残らせる方向で考えてくれるのがMDの改訂の良いところです。

WCSからDCと、ティアラメンツと向き合い楽しんだ一ヶ月が終わり、ペルレイノの規制で一段落がついた気がします。ペルレイノ規制後のティアラメンツを探求していくか、それとも新たなデッキを模索していくかはまだ分かりませんが、ひとまず自分の心に火を点けてくれたWCSの選手たち、一緒に戦ってくれたカードたちに感謝したいと思います。アリガトウ、オレノデッキ。



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