死の灰が降りやみ散り散りになった人々が地下に潜り始めた時には、確実なことが一つあります。文明が残した廃墟のなかを、この子犬は元気よく駆け巡るでしょう。ようやく家に戻って来たかのように。
(Arena War TVでの解説〜アポカリプス)
ニュースで悪いことばかり伝えられていても、怖がる必要はありません。何が起きようと、未来は善人たちのものなのです。善人と、その民間警備組織と、彼らの安全な施設と装甲戦闘車両のものです。
(Arena War TVでの解説〜宇宙都市)
このバージョンのスカラベは、自然界に記録される最も屈強で、生命力豊かな存在をデザインの元にしています。それはゴキブリ、高耐性微生物、バーガーショットのパッケージです。
(Arena War TVでの解説〜ナイトメア)
「アリーナ・ウォーズ」アップデートで追加されたスカラベ。民間人のために用意された戦車です。金持ちの象徴たる1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:HVY
名称:スカラベ(Scarab)=コガネムシ(英語)
分類:軍事
駆動方式:FR
乗車定員:4人
購入価格:$3,076,290(アリーナランク上昇でランダムに$2,313,000へ割引)
備考:武装などの改造はアリーナ内のワークショップのみで可能。マップ上では専用アイコンで表示。
モデル車の考察
モデルは、ハウ&ハウ・テクノロジーズのRipsaw EV2ですかね。民間用に武装等は取り外されているとは言え、「一般人が買える戦車」というとんでもない代物です。
映画「マッドマックス 怒りのデスロード」では、この車をベースに1970年式のクライスラー ヴァリアントの車体が被せられたマシン「ピースメーカー」が登場しています(画像)。マッドマックス関連の車両が多く追加された「アリーナ・ウォーズ」アップデートでスカラベが登場したのはこれが理由でしょう。
ちなみに、先代のRipsaw EVは映画「ワイルド・スピード アイスブレイク」でテズが乗る車両として登場していました。氷上を高速で走る戦車ということで、強く印象に残った人も多いと思います。
走行性能
モデルが機動力に優れる高速戦車ということで、同じ戦車系のライノやハンジャールと比べると小回りが利きスピードも速いです。特に悪路での走破性は比べ物にならないでしょう。車重も2台と比べてかなり軽いようで、他の車両を踏みつけても爆発したりすることはありません。
軽いと言っても、普通の車両とは比べ物にならない重量なので、突撃兵器を装備すれば邪魔な車両を簡単に押し退けることができます。状況を問わずに走ることができますね。
ただ、路面状況を気にせず走れるのは利点かもしれませんが、そもそもこのゲームは山道でも砂利道でもスーパーカーで走るのが一番速いというゲームエンジンで動いているので、どこでも走れるというのがどれだけ利点なのかは分かりません。
カスタマイズ
あまり弄るところがなさそうに見えて、案外変えられる部分が多いです。ロールケージで後部座席を保護したり、スカートでキャタピラ付近を豪華にしたり、改造次第でかなり印象が変えられます。
戦闘能力
アリーナウォーズ車両共通の武装についてはZR380の記事で。
機動力に関しては戦車の中で最高ですが、火力は全くアテになりません。メインウェポンはアリーナ車両共通の.50口径が一つあるだけで、これがまた曲者。威力自体はそこそこですが、当てにくさが尋常じゃないです。
下向きに銃が取り付けられているので、停車中は目の前の爆風を食らいそうな位置の車にしか当てることができません。加速すると車両が上を向き、当てられる距離が広がりますが、動きながら弾を当て続けるのは難しいですし、加速と減速をすればその都度弾が当たる場所が変わるので使いづらいったらありません。こんなメインウェポンを無理に使うぐらいならドライブバイで十分です。
耐久力は、強化すれば他の戦車と同程度に爆破系の攻撃を6発ほど耐えることができるので優秀ですが、防弾性はどんなに強化しても完璧にはなりません。油断すると前方から撃ち抜かれてしまうでしょう。
兎にも角にも火力の無さが致命的なので、戦車として以前に戦闘車両としての実用性はかなり低いでしょう。最大4人乗車できるので、4人で運用すれば火力は補えますが、そんな使い方をするならAPCとか他に選択肢がいくらでもあるだろうという話です。
肝心のアリーナでの戦闘能力ですが、これもまた微妙です。機動力が高いといっても普通車と比べたら当然普通車の方が動けますし、火力で優位に立てるわけでもなく、耐久力もアリーナ内ではそれほど目立ちません。体当たりによる吹き飛ばしは中々の威力ですが、それが活きる場面が沢山あるわけではありません。フリーセッションでもアリーナ内でも、戦闘能力は並以下と言えるでしょう。
感想
正直言って、見掛け倒しもいいところです。まぁ、モデルの車はそもそも戦闘能力の無い車両なので、スカラベが大して戦闘能力がなくてもモデル通りとは言えるのでしょうが、それで300万ドルというのは割高にも程があります。
というか、フリーセッション内で無個性なのは百歩譲るとしても、アリーナ内でも無個性なのはどういうこっちゃと。せめて火力がすごいとか、何か特殊なギミックを持ってるとかあればいいんですが、それも無いのは辛すぎます。
そもそも、モデルのRipsawは「民間人でも買えちゃう戦車」というのがウリですが、GTA世界では本物の戦車が普通に買えちゃいますからね。じゃあ本物を買えばいいじゃん、っていうことですね。
モデル車について
ハウ&ハウ・テクノロジーズ Ripsaw EV2
アメリカ陸軍が使用していた無人高速戦車Ripsaw。これを開発元のハウ&ハウ・テクノロジーズが民間向けに改造し、一般人でも乗れる戦車として売り出した。外見からして戦車そのものというRipsawだが、鈍重そうな見た目とは裏腹に100km/hを超える最高速度で走ることができる。走破性も高く、最大37度の傾斜を登りきり、砂漠・泥道・雪道と路面コンディションを問わずに高速で走り抜けることができる。更に、ガルウイングドアや計器類が所狭しと並ぶコクピットなど、メカ好きのロマンを凝縮した1台となっている。
フォトギャラリー
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