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GTA5/GTAオンライン車図鑑「ヴァピッド スタニアーLEクルーザー(Vapid Stanier LE Cruiser)」

投稿日:2024年2月26日 更新日:

ロスサントス市警の心理検査に落ちたことを隠したい?ヴァピッド スタニアーLEクルーザーならそのはかない望みになってくれるかも知れません。シートのケツ紋からダッシュボードの練り粉まで、本物の警察アイテムで溢れています。今のところ、あなたが防衛の最前線です。注記:この乗り物は所有中の物件でのみ改造可能。

(Warstock Cache & Carryでの解説)

「チョップ・ショップ」アップデートで追加されたスタニアーLEクルーザー。払い下げのパトカーを待ち望むマニアたちにようやく歓喜の瞬間が訪れました。新車のようにレストアされた1台を見ていきましょう。



車両データ

メーカー:ヴァピッド(Vapid)
名称:スタニアーLEクルーザー(Stanier LE Cruiser)
分類:緊急車両
駆動方式:FR
乗車定員:4人
購入価格:$4,690,000(ギャングメンバー強盗「偵察:ミッション・ロウ警察署」をクリアで購入可能。ランダムイベント「犯罪現場 」でサービスカービンの部品か現金を持ち帰ることで$3,517,500に割引)
備考:プレイヤーが所有している物件の中でのみカスタム可能

モデル車の考察

モデルはフォード クラウンビクトリア ポリスインターセプター(P71型)ですかね。クラウンビクトリアの第2世代をベースに、パトカー仕様の各装備が取りつけられた車となります。

今作ではこの型のパトカーが旧型ポリス・クルーザー(ブレイン郡ではシェリフ・クルーザー)として初期から登場していましたが、10年経ってようやく個人車両にすることができるようになりました。

それに伴い、ただ既存車両を購入可にするのではなく、ホイールや回転灯の光り方など様々な部分がブラッシュアップされ、名前も「スタニアーLEクルーザー」と改めて販売されました。基本的に固有の車両名が付かない警察車両の中で初めてスタニアーの名が明記されましたね。

(旧型ポリス・クルーザーは無線機くらいしか置いてありませんでしたが、スタニアーLEクルーザーではパソコンやレコーダーなど車内の装備が充実)

(運転席と助手席の間にはショットガンも置かれています)

モデルの関係上、以前からスタニアーの次世代機が今作の旧型ポリス・クルーザーだと予想されていましたが、この車にスタニアーLEの名が付いたことで関係性が明確になりました。同じく「チョップ・ショップ」アップデートで購入可能になった覆面クルーザー含め、旧型ポリス・クルーザーの派生車両は皆スタニアー系列だと明確になったのは良いことです(ついでにタクシーも)。

なお、初期から登場している旧型ポリス・クルーザーとスタニアーLEクルーザーは前述の通り別車両ですが、細部のディティールと個人車両化できる点以外は違いがないので、この記事ではほぼ同じものとして扱わせていただきます。

今作だとこの型のポリス・クルーザーは出番が少なく、市内ではフォード トーラスがベースのポリスインターセプターがモデルと思われる新型ポリス・クルーザー、郊外ではシェリフ・クルーザーばかりが追いかけてきます。実際のアメリカだと、2010年代前半まではクラウンビクトリアがパトカーの7〜8割を占めていて、新型車への移行が進んだのは2010年代後半になってから。なので、2013年が舞台のGTA5ではこの型のポリス・クルーザーが主役で出てきてもいいくらいでした。

なぜクラウンビクトリアがそこまでシェアを伸ばしたかというと、警察が好む「パワフルなFRのフルサイズセダン」が他に居なくなってしまったからですね。初代クラウンビクトリアが登場した1990年代ですら、既にこういったデカいFRセダンが古臭い存在になっていて、その手の車が消えていく中で警察の需要と合致するクラウンビクトリアとシボレーのカプリスが人気を二分。そしてカプリスも居なくなったことで、クラウンビクトリアだけが古き良きアメリカンパトカーとして浸透していったわけです。

そして、約20年パトカーの主力を務めたクラウンビクトリアは2011年に生産終了し、トーラスがベースのポリスインターセプターにバトンタッチ。GTA5が長く続いたことで、この型のポリス・クルーザーからの世代交代も時代的に違和感なし……と言いたいところですが、トーラスも2019年に生産が終了し、今はSUVのフォード・エクスプローラーをベースにしたポリスインターセプター ユーティリティが一番売れ筋なので、現実と比べると新型ポリス・クルーザーですら型落ちになりつつあります笑。そりゃGTA5発売から10年も経ったらね。

走行性能

性能的には初期から登場している旧型パトカーに過ぎないので、普通にその辺を走っているセダンと同程度です。スタニアーLEはチューニングができる分少し性能が上がりますが、劇的な変化はありません。

加速性能はまずまずで、ゆったりと速度を伸ばしていきます。トラクション性能は高めで急坂でも頑張って登ることが出来ますが、パワーがそれほどあるわけではないので登りが結構辛そう。最高速はセダンの平均レベル。

コーナリング面は警察車両に選ばれるだけあってバランスが良く、弱アンダーステア傾向ながらしっかりとしたグリップ感で安定しています。重さと重心の高さからリアが振られることもありますが、それもまた旧型セダンの味といったところ。ブレーキの効きも問題なし。

ボディーの強度は初期車なので柔らかめ。アーマーを強化するとそれなりに硬くなるので、パトカーらしくガンガンぶつけて悪党どもを処刑したいならアーマーを強化しておく方がいいかもしれません。

サイレンを鳴らすとNPC車両が徐行しながら道路脇に避けていくので通路を確保しやすくなります。とはいえ、こちらの位置取り次第でNPCは右に避けるか左に避けるか曖昧な反応をすることも多く、逆に動きが読めなくて事故ることも多々あります。

オフラインではロスサントス市内の各警察署で駐車されています(たまにパレトにも居る)。オリジナル版だと停まっているところしか見られませんが、強化版以降は追跡車両として仕事をしている様子が見られます。

オンラインだと低確率でミッション・ロウの警察署に出現する程度で非常に影の薄い存在でしたが、「チョップ・ショップ」アップデートで個人車両化されたので自由に遊ぶことができるようになりました。

カスタマイズ

この車の独特な仕様で、「プレイヤーが所有している物件の中でのみカスタム可能」となっています。つまり、ロスサントス・カスタムなどに持ち込んでもお断りされてしまうので、アリーナのワークショップなどに持ち込む必要があります。警察車両は扱えねぇってことでしょうか。ちなみに、プレイヤーが所有していればいいので、他人のオートショップに持ち込むことは可能です。

固有のパーツは「警察の装備」の項目にまとめられています。アンテナはその名の通りアンテナが付くだけでなく、ALPR(Auto license Plate Radar=自動ナンバープレート認識カメラ)を装備することもできます。こちらはナンバープレートを自動で読み取ってデータベースと照合、盗難車両や指名手配者の早期特定に繋げる装置となっていて、90年代から警察車両に付けられることが増えました(開発自体は1970年代の英国で行われていましたが、安価で使いやすいソフトウェアが発明されるまでは普及せず)。

サーチライトはサイドミラーの周辺にサーチライトを装備することができます。残念ながらここのライトは機能しません。

緊急ライトはルーフに付ける警告灯を変えたり外したりできます。しかし、どれもLEDランプなので光り方がモダンなのはちょっと残念かも。純正の方には付いてるんだから昔ながらの回転灯も欲しかったですね(前述のようにライトの光らせ方を変更しているので、ライトを変えられちゃうとその辺の処理が面倒なんでしょうが)。

プッシュバーはフォグライトとプッシュバーのセットを色々選べます。こちらで付けられるフォグライトはちゃんと機能するので、光量を増やすのにも一役買ってくれます。

ペイントはメインカラーがフロントとリア、サブカラーが車体中央部に適用されます。色合い次第でシェリフ・クルーザーのようにしたり、ニューヨーク(GTA的にはリバティーシティ?)市警っぽいカラーリングにもできますね。

サスペンション変更による車高の下げ幅は中々のもので、コンペまで下げると良い具合に重心が低くなりますね。普通のパトカーっぽさを出すなら車高は下げないほうがいいですが、ちょっとオシャレしてみたいなら車高をしっかり下げてみるのも面白いかも。

ボディーペイントはかなりの種類があり、識別番号とロゴの組み合わせによって様々な所属のクルーザーが再現できるという手の込みようです。純正のペイントだけでも脳内再現で満足できるユーザーは多いだろうに、これだけの組み合わせを用意するのはかなり愛を感じます。なお、ペイントなしは不可なので覆面仕様にはできず、ペイントの都合上シェリフ・クルーザーの完全再現もできなくなっています。

ちなみに、この車はナンバープレートの変更ができません。大した影響はないと思いますがなんでなんでしょうね。データ上はボディーペイントなしの項目など選べないカスタムパーツがいくつか存在しているらしいので、この辺はバグなのか選べない仕様なのか。

感想

割引込みでも350万ドルという凄まじく足元見られた値段設定ですが、念願の警察車両の個人車両化ですし、何より既存車両をただ購入できるようにするのではなくしっかりブラッシュアップした上での登場なので、ここまでちゃんとやってくれるならその値段でも出そうと思える仕上がりですね。こういうのでいいんだよ、こういうので。この車より遥かに安くても、ペガサス車両な上に既存車両まんまでほぼ買う意味の無いタクシーなんかを見れば、値段が高くても買う意味がちゃんと有るというのはどれだけ良いことか分かります笑。



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