中産階級の熟女のためのコンパクトカーとして人気のカリン ビバナイトは、実用的なファミリーミニバンの第一人者でありながら、意外にもドラッグレースの最終兵器でもあります。子供たちの習い事の送迎用の車を買うか、アスファルトを溶かして第一級軽犯罪を犯すための車を買うか迷ったときは、一石二鳥という言葉を思い出してください。
(Southern Sanandreas Super Autosでの解説)
「チョップ・ショップ」アップデートで追加されたビバナイト。人は家庭を持った時、カリン製のミニバンに乗り換えることが義務付けられています。人生の主人公が変わった時に乗る1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:カリン(Karin)
名称:ビバナイト(Vivanite)
分類:SUV
駆動方式:AWD
乗車定員:4人
購入価格:$1,605,000
モデル車の考察
モデルはトヨタ シエナ(第4世代)ですかね。フロントバンパーには第3世代のシエナ後期の要素も見られますね。
シエナはアメリカで製造され、北米を中心にアジアなどで販売されているミニバンです。日本では並行輸入によって少数台が入ってきているもののマイナーな存在で、この車が追加された時も日本ユーザーの皆さんは同じトヨタのアルファードやヴェルファイアが先に思い浮かんだことでしょう。
対してアメリカでは人気のメジャー車種であり、解説文でも触れられているようにサッカーママを中心に人気が高くトヨタの主戦車種となっています。GTA的には「トヨタのミニバンを出すならシエナ!」となるのは必然でしょうか。
なお、通販サイトの解説文ではコンパクトカーと言われていたり、ミニバンと言われていたりするんですが、カテゴリーはバンでもコンパクトカーでもないSUV。なんでこんなにとっちらかってるの?
モデルのシエナがそうであるように、この車はハイブリッド車になっています。これで今作におけるハイブリッド車はディレタンテ、イモーゴンに続いて3台目。電気自動車の数に対してハイブリッド車が少なすぎるので、ハイブリッド車ももっと増えるといいですね。
名前のビバナイトは鉱物のVivianite(藍鉄鉱)を捩ったものと思われます。ビビアナイトは「含水リン酸塩鉱物(Fe3(PO4)2・8H2O)」で、動物の死体が腐ってリン酸塩が漏れ出した時、周囲に鉄と水があると反応して作られることもあるネクロクリスタルです。地中では無色透明ですが、日光や空気に触れて酸化すると緑青色になり、過去には顔料としても使われていたようです。
そして、元ネタの名前でもあるSiennaは水和酸化鉄を主成分とする黄褐色の顔料で、顔料や鉱物といった部分から連想してビバナイトの名前を付けたのだと思われます。数ある顔料の中からビビアナイトを選んでいるのはなんとも作為的ですが……
走行性能
なんでSUVなのかはさておき、SUVカテゴリーでは上の方の性能ですね。特筆して速いわけではありませんが、見た目のイメージよりずっと乗りやすい車でしょう。
加速性能は低く、エンジン音が無いのも相まってとても静かにゆったりと発進します。ハイブリッドの利点ってモーターの加速力じゃないのかよとツッコみたくなりますが、GTA物理学に現実の常識を当て嵌めてはいけません。加速が悪い代わりにトラクションは良く、急坂でもホイールスピンをさせずに確実に前へ進んでいきます。最高速はSUVカテゴリーで中間くらい。
ハンドリング面はミニバンなので当然重量感がありつつも弱アンダーで安定していて、優しく運転すれば破綻せずしっかりと曲がってくれます。ブレーキの利きも重量を考えれば悪くありません。スポイラーを付けると中高速域での安定感が別人のように良くなるので、ビバナイトでレースをしたい奇特な方はスポイラーを付けましょう。
車体の強度は普通で、ガンガンぶつけると普通に凹みます。アーマーを強化してもそれほど強度は変わらないので、ただでさえ重たい車体を更に重くする必要はあんまり無いように感じますね。
ちなみにこの車はHSW対応車です。物好きすぎないかハオ。
自分のタイムアタック記録
救急ドリフト 1:00.828
カスタマイズ
カスタマイズを楽しみたい車なんですが、残念ながら改造パーツは物足りません。というか、パーツはあっても方向性が思うてたんと違うんですよね。
上にある公式画像でも見られるんですが、バンパー類はエアロが全く無く、まるでオフローダーのような巨大グリルガードしかありません。ちょっと待ってよ、海外のシエナカスタムってこういうのが主流なの?と思って軽く調べてみましたがそんなことはなく、普通にローダウンしてエアロをガッツリ組んだVIP系でカスタムされてるっぽくて、なぜ取ってつけたようなグリルガードしか無いのか不思議です。
スカートは控えめながらエアロが用意されていますが、ここにもオフローダーかよと言いたくなる巨大サイドステップがあります。この車高でそのサイドステップ必要ですか?もしかしてビバナイトのリフトアップカスタムとか追加しようとしてる?
ボンネットは多様なラインナップで高得点。ただ、他のエアロがないのにボンネットだけ気合い入れてもちょっと浮きます。グリルの格子も水平・垂直・ハニカムと色々なパターンが用意されていて、ここを弄るだけでフロントマスクの雰囲気を変えられるので素晴らしいです。
スポイラーは色々と種類があるんですが後付け感が強いものが多く、GTウイングなど「純正にチョイ足し」くらいのものが無いのが残念。メインカラー適用のパーツが無いのも使いづらいですね。
ルーフアクセサリーは定番のルーフラック、ルーフボックス、サーフボードなどが用意されていて車のキャラクターにピッタリ。欲を言えば荷物付きのパターンも欲しかったんですがこれだけでも十分。後はカラー差分のみ用意されたサイドミラー、無駄に豊富なマフラーなど。
サスペンション変更による車高の下げ幅は少しだけで、ガッツリローダウンできないのは本当に残念。エアロが足りなくてもシャコタンでインチデカいホイール履かせるだけでかなり雰囲気出るんですけどね。
内装はロールケージの追加ができます。しかし、シートも交換せず、エアロも組まずにロールケージだけ追加してもなんだかなという感じ。
カラーはサブカラーがドアノブに適用されます。普通にメインカラーと同じにするのも良いんですが、自分はクロームで光らせたくなっちゃいますね。
感想
グランツーリスモ7にアルファードが実装された時、ネット上のマニアたちは大いに湧きました。そしてGTAオンラインにビバナイトが実装された時も、ネット上のマニアたちは大いに湧きました。そうです、日本の車好きは、国産ミニバンで暴走したくて堪らないんです(主語がデカい)。今回のアプデの追加車両にビバナイトが選ばれたのは最高の選択と言えるでしょう。言え。
しかーし、ミニバンの追加は凄く嬉しんですが、カスタムパーツの内容が気に入りません。こういう車こそ車高下げてエアロ組んでブイブイやるもんでしょうよ〜。リアウインドウにステッカーベタベタ貼ったり、ダッシュボードにフィギュアとか並べたり、弄り倒して遊びたかったです。グリルガードは良いとして、そういうのはエアロとか正統派のパーツ用意した上で入れとくおまけパーツでしょうよ。
エアロとか入れないにしても、バンパーにカラー差分でもあれば社用車風カスタムなんかが出来ましたし、今回のビバナイトのカスタムはかなり需要をハズしてますね。GTAの追加車両のカスタムパーツは分かってる人が担当したであろうものと全然その車に興味無さそうな人が担当したであろうものがかなりハッキリしていますが、ビバナイトは後者みたいです。ちゃんとミニバンに興味ある人が監修してください。
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