セイバーのような完璧に近いマッスルカーを飾り立てることは、まさに芸術です。それでホイールスピンが台無しになっても非効率なわけではないということは、メジャーなチューニング・ショップの連中には理解できません。それは、このような車が必要とする前戯なのです。そのブレーキは危険なほど無反応ではなく、スムーズで緩やかなのであり、防御性の欠如は不注意ではなく、スリル満点ということなのです。幸いにもここベニーズでは、実用的なものを一つも加えることなく、多彩なスタイルを提供することができます。これほど馬鹿げた車にこそふさわしい処置です。
(Benny’s Original Motor Worksでの解説)
「ローライダーズ」アップデートで追加されたセイバーターボ・カスタム。「速いマッスルカー」と言えばターボ付きのセイバーを指すのが昔からの伝統でした。ローライダーに仕上げられた高性能マッスルカーを見ていきましょう。
車両データ
メーカー:デクラス(Declasse)
名称:セイバーターボ(Sabre Turbo)
分類:マッスルカー
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$15,000
メーカー:デクラス(Declasse)
名称:セイバーターボ・カスタム(Sabre Turbo Custom)
分類:マッスルカー
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:カスタム費 $490,000
モデル車の考察
シリーズ通して殆どデザインが変わらないセイバーですが、モデルは全体的なデザインが1970年式のオールズモビル 4-4-2、フロントマスクが1970年式のシボレー シェベルですかね。
過去作ではバイスシティなどで登場していましたが、最も印象深いのはサンアンドレアスでしょうか。グローブストリートを崩壊させた緑のセイバーはライダーとスモークの裏切りと共にかなりのインパクトを残しました。
シリーズ作品毎に名称や派生モデルが色々と存在していて、バイスシティ2作品では「セイバー」と「セイバーターボ」、GTA4とチャイナタウン・ウォーズでは「セイバーGT」が登場しています。GTA4のセイバーGTはGTA5のセイバーターボと外見が変わらないので、ターボとGTは同じようなモデルなのかもしれません。
また、GTA4では「セイバー」の名前で1978〜88年式のゼネラルモーターズ G-Bodyをモデルにした車が登場しました(GTA5では登場していませんが、スクラップ置き場の廃車でセイバーの姿を見ることができます)。名前からして無関係だとは思えないので、セイバーターボの後継機がGTA4でのセイバー、という関係なのでしょうか。
GTAオンラインでは過去作のホットリングレーサーを復刻した車「ホットリングセイバー」が登場しましたが、ホットリングセイバーがベースにしているセイバーはこの記事で紹介しているセイバーではなく、GTA4のセイバーではないかと思われます。もしくは、GTA4のセイバーの更に次世代のセイバーかも?(そんな設定があるのかは知りませんが)
走行性能
まずはベースのセイバーターボから。クラシカルなマッスルカーではありますが、マッスルカーにありがちな強い癖がなく扱いやすい車なのが特徴です。過度なホイールスピンやオーバーステアに悩まされることもなく、改造すればスポーツカー並みの性能を得られるので安価で走りを楽しめるマッスルカーだと思います。
カスタムの方はベースのセイバーから一段上の性能になり、特に加速力と最高速が伸びました。トラクション性能も更に良くなり、直線加速はマッスルカーの中でも屈指の速さとなりました。
ただ気になるのが態勢を崩した時の挙動で、ベースのセイバーなら緩やかにリアがスライドするようなところで、カスタムは一瞬でグリップを失いコントロールできなくなる場面も出るようになって、若干挙動がピーキーになった印象があります。性能面では明らかにカスタムの方が優秀ですが、走っている時の安定感はベースの方が上のように感じます。
カスタマイズ
ベースのセイバーターボですが、パーツの数は少なめで大きく見た目が変えられるのはバグキャッチャーなどが用意されているボンネットくらいです。あとはチンスポイラー付きのフロントバンパーか。
カスタムの方は基本的な改造パーツはベースと共通で、新たにバンパー類などのパーツが増えたりはしていません。また、デフォルトで塗装されていたボディーペイントが消されて無地になっています。地味にウィリバーも無くなっています。
その代わりに内装はベニーズ系車両共通の改造が出来るようになっていて、いかにもローライダーらしい厳つい内装にすることができます。ボディーペイントも新たに追加され、アーティスティックな柄物のペイントが多数用意されています。
車両取引のビジネスではスタンダードレンジ枠の車で登場するので、そこでカスタマイズを試したり試乗したりするのもいいでしょう。
感想
ベニーズ系のカスタムカーの中ではベースからの変化の幅がそれほど大きくないように感じられる車ですが、元のデザインが良いので内装を変えてボディーペイントを施すだけでも十分にカッコよく仕上げられますね。約50万ドルのカスタム費用は結構なものですが、同程度の性能とカスタマイズ幅を持つマッスルカーもだいたいこれくらいの値段なので丁度良いくらいでしょう。
これまでのシリーズ作品でセイバーターボは度々登場して、様々なバリエーションが用意されていましたが、ローライダー仕様は今作が初めて。これが中々似合いますね!これまでのスポーティーさとはまた違った魅力に溢れていていいですね。
モデル車について
オールズモビル 4-4-2
1960年代、ゼネラルモーターズ傘下のポンティアックは他ブランドとの差別化を図るべく、自社モデルのマッスルカー達に「GTO」と名付けられたハイパフォーマンスモデルを追加していった。中でもルマン GTOは予想以上の成功を収め、ブランドイメージ向上と売り上げ増加に貢献した。それを見た同じくゼネラルモーターズ傘下のオールズモビルは、ポンティアックのGTOシリーズに対抗するべく自社のカトラスを強化したオプションモデル「4-4-2」を売り出した。しかしルマン GTOのようなヒットは飛ばせず、4-4-2は進化を遂げるべくカトラスから独立し、1968年から別モデルとなった。この2代目4-4-2は成功を収め、特に1970年式はオールズモビル車の最高峰とも呼べるモデルとなった。その後、マッスルカー市場は保険料率の上昇とガソリン価格の高騰で衰退し、苦境に立たされた4-4-2は1972年に再びカトラスのオプションモデルの立場に戻された。
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