アトレティコ・マドリード

第4節 ソシエダ(A)

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アトレティコメンバー

ジエゴ・コスタ ジョアン・フェリックス
ルマル サウール コケ ビトロ
ロディ ヒメネス サヴィッチ トリッピアー
オブラク

アダン、アリアス、フェリペ、エルモソ、マルコス・ジョレンテ、エクトル・エレーラ、アンヘル・コレア

ソシエダメンバー

イサク
オヤルサバル ポルトゥ
ミケル・メリーノ スベルディア ウーデゴール
モンレアル ジョレンテ・リオス アリツ・エルストンド サルドゥア
モヤ

レミーロ、ル・ノルマン、ゲバーラ、スルトゥサ、サンガリ、ウィリアン・ジョゼ、ヤヌザイ

試合前半

レアレ・アレーナ(旧称アノエタ)のこけら落としとあってか、ソシエダは最初からテンションの高い試合の入り方をした。オブラクにまで果敢にプレッシングを掛けるソシエダに対し、ロングボールでのプレス回避を行うアトレティコ。ロングボールのターゲットはコスタで、コスタがどれだけボールを収めてくれるかに期待が掛かりそうな展開だった。

アトレティコも最初のプレスラインは高めで、ソシエダがボールを下げる素振りを見せたら一気にラインを押し上げモヤまでプレスを掛けに行った。ソシエダはロングボールでの回避ではなくキーパーから繋ぐことを選択。スベルディアがDFラインに落ちる3バック化でアトレティコのプレスを剥がそうとしていた。ただ、ゴールキックの場面では無理をせずロングボールに切り替えていた。

序盤はアトレティコのプレスがハマり高い位置からショートカウンターに移行するシーンもあったが、シュートまでは持っていけず。そうこうしている間にソシエダはアトレティコのプレスに慣れ始め、前進に成功するシーンが増えていく。

そこで気になってくるのがアトレティコのプレスの練度。アトレティコは2トップが相手のCBとボランチを交互に監視し、ボランチが空いた時はセンターハーフの一角が出ていく決め事になっている。だが、3バック+アンカーに落ちるメリーノ(時々ウーデゴール)のビルドアップに対し、フェリックスのポジショニングとプレスの掛け方は曖昧だった。

パスコースを消しながらのプレス(カバーシャドウ)が上手く出来ないフェリックス、言語面で連携の取れないトリッピアーは守備面のリスクであり、オヤルサバルが好調なこともあってソシエダの左サイド攻撃に対し後手を踏み続けた。

ボール保持の局面では、ソシエダのプレスに手を焼き上手くボールを前進させられないアトレティコ。苦し紛れのロングボールではコスタの空中戦も厳しく、押し込まれ気味になる中でサイドバックは上がるタイミングを掴めない。

となると、2トップと両サイドハーフが4トップのような状態で攻撃を担うことになるが、役割が明確に整理されていない4トップでの攻撃はサイドの幅が使えないこともあって個人技の爆発を待つ状態になってしまった。コケやサウールからハーフスペースのルマルに良いボールが入ることはあっても、その先の展開が無く攻撃に厚みを作れなかった。

これを解消するためか、前半25分頃にアトレティコはシステムを変更。ビトロとフェリックスをシャドーに置いた433の形に変化する。ソシエダの3バック化に対してプレスの枚数を合わせる狙いもあったのだろう。

この目論見はそれなりに当たり、中盤からの縦パスをライン間で浮いた3トップの誰かが受けて落とし中央から狭いエリアでコンビネーションアタック、あるいはソシエダのブロックを中央に引き寄せてからのサイド攻撃でサイドバックの攻撃参加も狙えるようになっていった。

しかし今度はボール非保持の局面で誰が誰をマークするのかが曖昧になる問題が生じてしまう。3トップが相手の3バックを見るなら大外に居るソシエダのサイドバックは誰が見るのか、流動的に動く3トップに合わせてネガティブトランジション(ボールを失った時)の局面で全体がどう動くのか。それらの問題をピッチ上で即座に解決できるようになるにはまだまだ時間がかかるだろう。

よってか、前半35分にはビトロとルマルのサイドを逆にした442に回帰する。斬り合いでどっちが先に点を取るかのゲームにするなら433のままでもよかったが、リスク管理第一のシメオネらしい采配だった。

アトレティコの3トップ化でやや押し込まれていたソシエダだったが、アトレティコが2トップに戻ったことでボール保持の時間がまた増え始める。ソシエダはソシエダでボールを前進させることは出来てもゴール前でアトレティコを崩すまでには至らず、それほど可能性が高くないクロス攻撃に終止した。前半の決定機は両チーム通じてイサクが放ったスルーパス1本程度であり、お互いに相手の攻略法を探る内に終わった前半だった。

試合後半

後半、アトレティコはルマルに代えてジョレンテを投入。コケが右サイドに入る形で442を維持した。調整能力に長けるコケをサイドに置くことで右サイドの守備の補強をしつつ、前線と中盤の枚数整理をする意図があったと思われる。

後半の入りはお互いにエンジンを掛け直し再びテンションの高いゲームに。コケとビトロのポジショニングは流動的で、片方が中央に入ったり2人が同サイドに居たりで、数の優位を作り時間を生み出すことで両サイドバックの上がりを助けた。ロディのクロスをトリッピアーが拾いフィニッシュに向かうなど、両サイドバックの攻撃性能が活かされる展開となった。

対するソシエダはウーデゴールの個人技が攻撃のスイッチとして機能し始めてきた。独力でプレスを剥がせるウーデゴールにボールが集まると、アトレティコの守備陣はファウルでないとウーデゴールを止められなくなっていく。

後半10分にはフェリックスに代えてコレアを投入。中央の密集地帯で仕事をするならフェリックスよりもコレア。しかし、コレアが入った直後の後半12分にゲームが動く。

ゴールキックの流れからソシエダがモンレアル、オヤルサバル、メリーノの3人でサイドを突破し、抜け出したメリーノが中央のウーデゴールにパス。ウーデゴールはタイミングを伺いながらシュートを放つと、このシュートがサヴィッチの足に当たってディフレクト。オブラクもこれではノーチャンスだった。

この時、アトレティコの右サイドで守備に関わっていたのはコレア、コケ、ジョレンテ、トリッピアーの4人。直前の交代と新加入選手の連携不足が効いてマークの受け渡しが上手くいかずメリーノにあっさりと中盤ラインの裏を取られてしまったのが決定的な瞬間だった。

そして、それだけでは終わらなかったソシエダ。ボールが落ち着かない局面でウーデゴールがプレスを掛けに来たサウールを交わしメリーノにパス。メリーノは右サイドのポルトゥにボールを叩き、ポルトゥは個人でサイド深くに侵入しロディのファウルを誘う。ウーデゴールのFKにイサクが合わせると、オブラクが零したボールをモンレアルが押し込む。モンレアルは移籍後初出場で初ゴールを決める最高のデビューとなった。

アトレティコは泣きっ面に蜂で、モンレアルのシュートを至近距離で顔面に受けたオブラクが負傷交代。たった3分で2失点した上に最後の交代カードをキーパーに使うことになってしまった。

その後はアダンが好プレーを見せ、ビトロが決定機を得るもののモヤが立ちはだかりそのままスコア動かず試合終了。あっという間の2失点とオブラクの負傷交代は勝敗を決するに十分なファクターとなった。

感想

試合内容自体はそれほど悪くなかったと思いますが、負け方が良くなかったので見ている方としてはダメージの大きい敗戦でした。立て続けの失点とオブラクの負傷は心の折れる音がしましたね笑。

段々と攻撃が上手く行きそうになってきたところで失点、急いで点を取り返そうと早く早くボールを前に送ろうとしてカウンターからセットプレーで失点。トドメにモンレアルのシュートがオブラクの顔面直撃。試合後半で交代カードも全て失った状態では、この日のソシエダ相手に2得点以上を叩き込むのは厳しいです。1失点目は仕方ないにしても、慌ててしまったところでの2失点目は勿体なかったですね。

ソシエダは強かったです。90分尽きないハードワーク、イサクやウーデゴールの若手北欧組の台頭など、ホームソシエダの勢いに飲まれてしまいました。こういう時に技術面でもメンタル面でもチームを落ち着かせる選手の不在が気になってしまいますね。コケやサウールがそんな存在になってほしいですが、彼らは率先してムキになっていってしまうタイプなので笑。それにしてもソシエダに全然勝てないね……

新加入選手たちは良いところを見せつつも守備強度を下げるリスク要因でもあり、今節はデメリットがメリットを上回ってしまった部分はあると思います。しかしリーグ戦開幕からまだ1ヶ月。この辺りは戦いを重ねていく内に改善してくれるのを待つ時期です。そんなテスト期間で既に勝ち点9を積むことが出来たわけで、シーズンの立ち上がりは上々と言っていいでしょう。さてさて、CLはどうなるやら。

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