Once a marvel of design and efficiency, the BF Weevil has become a symbol of free love, much like an aging banker shedding a suit for tie-dye and beads.
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— Rockstar Games (@RockstarGames) January 7, 2021
BF ウィーヴィルのタイムマシンに乗り込んで、現代のロスサントスから離れましょう。イカれたドライバーや危険な武器マニアや都会のスタントバイカーたちともお別れです。
そしてたどり着いた70年代のロスサントス。ここにもイカれたドライバーや危険な武器マニアや都会のスタントバイカーたちがいます。ただ1つ違うのは、誰もがこのファンキーな車に乗っていることです。
(ロード画面での解説)
ムードリングをして、髪をスタックパーマにし、ハッパ煙草を巻いて株式市場を滅茶苦茶にするのもいいでしょう。あるいは、もっと手っ取り早く70年代感を得たいなら、ウィーヴィルを買うのも手です。時代を超越するファッションも存在するのです。
(Southern Sanandreas Super Autosでの解説)
70年代は極端な時代でした。ベルボトムにホットパンツ、環境保護主義にナパームなどはその好例です。極めつけは、愛の夏と炎の装飾とルーフスパイクのウィービルでしょう。ベニーズ・オリジナルモーターワークスでカスタマイズ可能。
(Benny’s Original Motor Worksでの解説)
「カヨ・ペリコ強盗」アップデートで追加されたウィービル。カーマニアの独裁者が遺した理想的な大衆車です。戦後のドイツを蘇らせた1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:BF
名称:ウィービル(Weevil)=ゾウムシ(英語)
分類:コンパクトカー
駆動方式:RR
乗車定員:2人
購入価格:$652,000
モデル車の考察
モデルは「ビートル」ことフォルクスワーゲン タイプ1ですかね。自動車の歴史を語るなら絶対に触れなくてはならない名車で、なんでモデルにした車がGTAに無いんだろう?(初代GTAにはあったけど)というレベルの車でしたが遂に登場してくれましたね。
なお、ビートルをバギー化させた「バハ・バグ」がモデルのインジェクションは既に登場していました。ウィービルもパーツによってはバハ・バグ風に改造できるので、改造して両者を見比べてみるのもいいでしょう。また、同じようにビートルをバギー化させた「メイヤーズマンクス」がモデルのビフタも登場しています。こちらも設定的にはウィービルがベースとなった改造車でしょう。
更に「犯罪事業」アップデートではウィービルをホットロッド化したベニーズ車両、ウィービル・カスタムも登場しました。ウィービル自体もホットロッド系の改造は出来ますが、カスタム版はよりホットロッド系に特化したパーツが用意されているので、その方向性で行きたいならアップグレードするべきですね。
カイネムジークのDJリクエストミッションを全てクリアした後、イングリッシュ・デイブから電話が掛かってきてマップ上に置かれたこの車を回収することで入手できます(装甲パラゴンRと似たような入手法ですね)。通販サイトに登場するまではこれがこの車の唯一の入手法でした。
名前のWeevilはゾウムシの英名。モデルのタイプ1は形状がカブトムシに似ていたことから、甲虫類を意味する「Beetle」というあだ名で呼ばれていたので、そこから甲虫類の一種であるゾウムシの名前を持ってきたのでしょう。
ボディーペイントの元ネタ
「BFカップカー」、「STRONZO」レーシング、忘れられたレーサーはディズニー映画の「The Love Bug(邦題「ラブ・バッグ」)」に登場するハービーがモデルだと思われます。後述のウィリー発進ができるのも恐らくこのハービーが元ネタでしょう。ちなみに2005年には続編として「Herbie: Fully Loaded(邦題「ハービー/機械じかけのキューピッド」)」という映画も制作されています。
イービル・ウィーヴィルはホットウィールシリーズの「Evil Weevil」がモデルだと思われます(画像)。ペイントそのものは似ていないですが、この名前とホットウィール風のペイントは間違いなく意識されているでしょう。名前のウィービルもこのホットウィールから取られたんでしょうね。
走行性能
素の性能はいかにもクラシックカーといった感じでゆったりとした動きになっていますが、改造による性能の上昇幅が大きくフルカスタムすればそれなりに走れる車になります。主に加速性能の向上が著しく、フルカスタム後ならコンパクトカーカテゴリーでは丁度中くらいの性能になります。
ハンドリング面はブリスタ・カンジョに少し似ていて、車体そのものは軽いはずなんですが操作のレスポンスが鈍くダラダラと動く感じがあります。ブレーキング性能もすこぶる悪く、こちらの操作に対してステアもブレーキも常にワンテンポ遅れて反応するので、古くてのんびり動くおじいちゃんな車なんだと理解して乗ってあげるべきでしょう。トラクション性能も低めで山登りなんかは厳しいですね。
「アリーナウォーズ」アップデート以降、マッスルカーはサイドブレーキを引きながらアクセルを吹かして、サイドブレーキを離すとウィリー発進ができるようになりましたが、ウィービルもこのウィリー発進ができます。マッスルカー以外でウィリー発進ができる車はトルネード・ラットロッドに続いて2台目となっています。
カスタマイズ
外装パーツが非常に多く多種多様なカスタマイズが楽しめます。前述のバハ・バグ風は勿論、60年代後半のカリフォルニアで生まれたバンパーレスのビートルに車高を下げたりホイールの交換を施したCal looker風、70年代のロサンゼルスで生まれたビートルをローライダー化するCal-Style VW風、ビートルをホットロッド化したVolksrods風にドラッグレーサー風など、様々なスタイルに対応しています。マットペイントにオフロード用装備をすればキューベルワーゲン風にも。
まずフロントバンパーだけで17種類も用意されていて、よくある色を変えただけの差分でかさ増ししているようなラインナップではなく、バンパー削除にスプリッター装着、オフロード系グリルガードなど多彩。リアバンパーもバハ・バグっぽくエンジンを剥き出しにした大胆なパーツが用意されています。
フェンダー部分も特徴的で、ヘッドライト部分にカバーを付けて印象を変えたり、バハ・バグっぽくフェンダーを取っ払うことも可能。ボンネットの項目にはヘッドライトと同じくらい大きいフォグライトを付けられるものもあり、フェンダーを取っ払ってもヘッドライトが付けられるようになっています。
スポイラーは机になりそうなくらい幅広で大きなドラッグ系スポイラーに、バカでかいGTウイングが用意されています。もうちょい控えめなやつもあると嬉しかったかも。ルーフはラックを追加してファミリーカーっぽくしたり、タイヤやライトなどを積んでアドベンチャー感を出すことも可能。そしてサーフボードも用意されているんですが、サーフボードだけで10種類もあるのが面白い笑。
サスペンションは下がり幅がかなり大きく、シャコタン鬼キャンにすることができます。贅沢を言えば逆に車高を上げてよりバハ・バグっぽい感じにリフトアップ出来れば最高でしたが、流石にそれは贅沢言い過ぎですね。
ボディーペイントもファイヤーパターン、迷彩、レースカー、錆ペイント、ヒッピー風のド派手なペイントと揃っていて、どれも目移りしてしまいます。これだけ幅広くカスタムして遊べる車はそうそうありませんね
感想
満を持して登場したビートルがモデルの車だけあって詰め込まれたネタの量が凄いですね。古今東西のビートルカスタムを網羅するかのような改造範囲の広さです。これは勿論モデルのビートルがとても多くの人に愛され様々なカスタムされてきたからこそのものですが、出来る限り膨大な元ネタの再現をしていこうというロックスターの情熱にも感服です。
性能面はクラシックカーだしこんなもんでしょと思いつつ、オフロード仕様にも出来るならもう少しトラクション性能は欲しかった気もします。まぁ不満があるとしたら本当にそれくらいで、カスタマイズの楽しさを考えれば120点の車です。「こういう車が出てくるとこのゲームをもっと遊びたくなるよね」と言えるくらい弄るのが楽しい。そんな1台です。
モデル車について
フォルクスワーゲン タイプ1
1933年、ドイツ首相に就任したアドルフ・ヒトラーはアウトバーン建設と「自動車を国民全員が所有できるようにする」国民車構想の計画を打ち出す。一方、ダイムラー・ベンツ出身の優れた自動車技術者であるフェルディナント・ポルシェは、独立し自分の事務所を建てながらも自身の夢である「優秀な小型大衆車」の自社開発に中々乗り出せないでいた。
そんなポルシェにヒトラーは国民車「フォルクスワーゲン」の開発を任せ、絶好の機会を得たポルシェは新型車開発に奔走する。ヒトラーの課した厳しい条件をクリアできず開発は難航するが、カーマニアのヒトラーはポルシェを庇護し潤沢な開発資材を与えサポートした。そしてプロトタイプのVW39が完成し量産体制に入ろうかという1939年、開発を命じたヒトラー自身が第二次世界大戦を勃発させてしまい国民車構想は直前でストップを余儀なくされた。
その後、戦争に敗れたドイツは様々な工場や資材が戦勝国に収奪されてしまうが、極めて前衛的な設計だったフォルクスワーゲンの価値を理解する者は殆ど居らず、フォルクスワーゲンの工場は接収を免れる。しかし、イギリス軍将校アイヴァン・ハーストはフォルクスワーゲンに将来性を感じ、工場を修復させ自動車生産を再開させる。生産にあたって新たに「タイプ1」と名付けられたその車は、とにかく頑丈で悪路や厳しい気候でも酷使に耐え、材質・工作が優秀で整備性も良く、大人4人を乗せて経済的に高速巡航できるという、戦後の先進各国におけるハイウェイ時代到来に見事に適応した。
そして世界各国に輸出されたタイプ1は人気が爆発、莫大な外貨を獲得し西ドイツの戦後復興に大きく貢献した。「ビートル」と呼ばれて愛されたこの車は最終的に1941年から2003年まで生産が続けられ、四輪自動車としては世界最多の累計生産台数「2152万9464台」を達成した。
フォトギャラリー
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