専門家たちは世界の終末を認めています。あなたにできるのは残された資金をオンラインでいかにスマートに消費できるかです。他の専門家たちもそう言っています。そこで紹介したいのが最新のディンカ ジェスター。キラースマイルをたたえた車が帰ってきました。今回は神妙な様子なので冗談ではないようです。破滅を探し求める必要はもうありません。ここにあるのですから。
(Legendary Motorsportでの解説)
「ロスサントス・チューナー」アップデートで追加されたジェスターRR。新型ジェスターは最高のハンドリングマシンに進化しました。FRスポーツの極みとなった1台を見ていきましょう。
車両データ
メーカー:ディンカ(Dinka)
名称:ジェスターRR(Jester RR)
分類:スポーツカー(チューナー)
駆動方式:FR
乗車定員:2人
購入価格:$1,990,000(名声レベル上昇で$1,447,000に割引)
モデル車の考察
モデルはトヨタ スープラ(DB型)ですかね。ヘッドライトはトヨタ カローラ(E210型)の要素も含まれているように見えます。
名前でこの車がジェスターの後継機であることが分かるんですが、そのジェスターはホンダ NSX(NC1型)がモデル。なので、モデル的には「NSXがスープラになった」というトンチキな進化を遂げています。事情を知らないと意味不明な流れなので、ここで一旦GTAにおけるジェスターの変遷をまとめてみましょう。
(SAでのJester)
(今作のジェスター)
まず、GTAで初めて登場したJesterは、サンアンドレアスで出たスープラ(A80型)がモデルの車。その後のシリーズで暫くJesterは登場せず、GTA5になりジェスターという名前でNSX(正確にはNSXコンセプト)をモデルにした車が登場しました。この時点でSAと5では同じ名前でも全くモデルが異なる車で、5のジェスターはただ過去の車から名前だけ取ってきた形になります。
時は流れ、GTAオンラインでジェスターレトロという名前でスープラ(A80型)をモデルにした車が登場しました。サンアンドレアスのJesterを復刻したバージョンですね。しかし、GTA5(GTAオンライン)では既にNSXがモデルのジェスターが登場していたため、ジェスターレトロの各設定はジェスターに準ずることに。そのため、ジェスターシリーズはメーカーもトヨタがモデルのカリンではなく、ホンダがモデルのディンカに。
そして、今回のアプデでスープラ(DB型)をモデルとするジェスターRRが登場。始まりがSAの80スープラなので、DB型スープラをモデルにしたこの車にジェスターRRという名前が付けられたのは正統な流れなんですが、GTA5でジェスターが最初に出てしまったことで今作では「ジェスターレトロ(スープラ)→ジェスター(NSX)→ジェスターRR(スープラ)」という進化を遂げることになってしまいました。カオス。
ボディーペイントの元ネタ
JDMは、プロイラストレーターのJon Sibal氏がデザインした、漫画「頭文字D」のハチロクトレノをリスペクトした90スープラがモデルだと思われます(画像)。氏はインスタグラムでCGデザインした車の画像を上げ続けているアーティストで、中にはこのペイントのモデルのようにR31のシルエットフォーミュラと同じペイントのR32、カストロールトムススープラと同じペイントの90スープラなど「過去の名車のペイントを現代の車で再現したら」というコンセプトで描かれているものもあります。
「44」レーサー(とジオメトリック)はGR Supra RacingConceptがモデルだと思われます。90スープラをレースカーに仕立て上げたら、というコンセプトで制作されたコンセプトカーです。
10ミニッツカーは映画「ワイルド・スピード」に出てきたブライアンのスープラがモデルだと思われます。あの80スープラを90スープラで再現したら、というコンセプトですね。こちらもJon Sibal氏の作品の中に同じコンセプトの90スープラがあります(画像)。
「YOGARISHIMA」はADVANレーシングのペイントがモデルと思われます。こちらもJon Sibal氏の作品の中に同じコンセプトの90スープラがあります(画像)。
「Fuque」はGR Supra GT4Conceptがモデルと思われます(画像)。グループGT4の規定に合わせてスープラを作ったら、というコンセプトで制作されたコンセプトカーです。
「XERO GAS」ラリーはJGTCで活躍したカストロールトムススープラがモデルだと思われます。こちらもJon Sibal氏の作品の中に同じコンセプトの90スープラがあります(画像)。
走行性能
癖のない動きで扱いやすいものの、ストレートスピードに難アリでコーナリング勝負が求められるマシンです。性能調整が入るまではチューナー最速のトップスピードを誇る車でしたが、大きな武器を失い今ではカテゴリー中位クラスの速さに。
実装当初はチューナーカテゴリー最速のトップスピードが光る車でしたが、「契約」アップデートで性能の下方修正が入りました。具体的にはトップギアのギア比だけがクロス寄りになり、トップギアに入った瞬間加速が頭打ちになる状態。元々のギア比が全体的にワイド寄りだったので、「下はワイドで上だけクロス」というヘンテコなギア比に。
ハンドリング面は良好で操作に対してスムーズな動き。グリップもしっかり効いて、ハンドリング特性は弱オーバー傾向なニュートラル。ブレーキの効きも十分なので気持ちよくコーナーを攻められます。
この車に限らず今回追加されたチューナー車両に共通することで、ボディの強度が初期の車と同等かちょっと高い程度になっています。そのため、何度もぶつけるとすぐに車体がベコベコになってしまいます。アーマーを付ければ多少マシになるので綺麗に走る自信が無ければアーマーで補強しましょう。
カスタマイズ
豊富なパーツが用意されていて細かくカスタマイズしていくことができます。元の造形が既に派手でメカメカしいので印象を大きく変えるパーツはスポイラーくらいですが、スープラに欲しいパーツは揃っているので十分に楽しめるでしょう。
エアロパーツは純正にスプリッターやディフューザーを足したりといった「純正+」のものが殆どで、元のデザインはほぼ変わりません。スポイラーは80スープラを思わせるものが用意されていたり、ボンネットにも80スープラのTRD製ボンネットを思わせるものがあったり、所々で80スープラを意識したパーツが用意されています。中々良く分かってるチョイスですね。
ボディーペイントはシンプルなストライプ、ステッカーなど貼られたものから、前述の元ネタがある各ペイントが用意されています。そのおかげでストリート系であったり、競技車両風であったり、ネタ系であったりと様々なスタイルに化けることができるので楽しいですね。こちらも80スープラを意識したペイントが色々あって、ジェスターレトロと同じような仕様にして並べてみるのも面白いかもしれませんね。
「ロスサントス・チューナー」アップデートで追加された車両は、アクションメニューの「車両」から「車両のスタンス→下げる」を選択すると車高がグッと下がります。どの車でもシャコタンに出来るのでシャコタンが好きな人は試してみましょう。なお、その状態のまま走るとハンドリング性能がかなり悪化するので要注意。
感想
モデルの再現度が高く、モデルを意識したドレスアップパーツも色々アリ。そして性能面も速さと乗りやすさが両立されていて、文句のつけようが無い車……と言っていたのも束の間、何故か性能調整が入って速さが失われてしまいました。別にジェスターRRがカテゴリー内で圧倒的に速かったわけでもないので、修正のターゲットにされた理由は謎のままです。コメットS2同様にキャリコのとばっちりを受けた感が否めないですね。
とはいえストレートスピードを失った以外はそのままなので、レースでの評価は下がったものの他の部分の良さは残されています。クオリティの高いGRスープラモデルの車であることは間違いないので、総合的にはまだまだ良いスポーツカーだと言えるでしょう。
モデル車について
トヨタ スープラ(DB型)
2002年に生産が終了した先代スープラから17年の時を経て、トヨタにスープラが帰ってきた。開発にあたって重要な役割を担ったのはBMW。スープラの伝統である「直列6気筒エンジン+FR」のパッケージングを実現するため、2012年当時の自動車メーカーで唯一直列6気筒エンジンを製造していたBMWと技術提携。プラットフォームもBMWのZ4(G29型)と共有して制作された。
新型スープラの開発で最も重要視されたのは旋回性能。開発は「ホイールベースとトレッドの比率が約1.6」という“走りの黄金比”とも呼ばれる数字に着目し、純2シーター化により2,470mmのショートホイールベースを実現。目標値の1.6を大きく下回る1.55の数字を叩き出した。更に前後重量配分比率は理想的な50:50、加えて低重心化・高剛性化・軽量化と、徹底的にハンドリング性能を高めるボディ作りが行われた。
その甲斐あって、新しいスープラは高次元のコーナリング性能を実現。低回転から力強く回るエンジン特性もあり、マイルドで安定しながらも気持ちよく曲がれる現代的なFRスポーツに仕上がった。
新しいスープラの名称はこれまで通りの「スープラ」だけでなく、ブランドの名を冠した「GRスープラ」、正式な車両型式である「DB型」、先代の続番である「A90」など様々な呼び方が用意されている。
フォトギャラリー
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